日本の地震と火山
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (2) ア (イ) ㋑「日本の自然環境」。
地震と火山活動のしくみは 地震 と 火山活動 で扱ったので、ここは日本という場所で、
それが人の暮らしに何をもたらすか——災害と恵みの側から見る。
0. どういう論点か
日本に地震と火山が多い理由は 1 つ、プレートが沈み込む場所にあるからです。
そして重要なのは、災害と恵みが同じ原因から来ていることです。
| 同じ原因 | 災害として | 恵みとして |
|---|---|---|
| 沈み込みによる地殻変動 | 地震・津波 | 変化に富んだ地形、良港 |
| 地下の熱とマグマ | 噴火・火砕流・火山灰 | 温泉・地熱・肥沃な土壌・景観 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 地震も火山も、日本では「例外的な異常」ではない(この土地の成り立ちそのもの)
- 被害の大きさは、地震の規模だけでは決まらない(地盤・時刻・人口が効く)
- 火山は災害だけをもたらすものではない(恵みと同じ原因)
1. 日本で地震が起きる場所
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋑
日本で地震が多いのは、地球全体のどんな場所にあたるから?
4 つのプレートが集まり、海洋プレートが沈み込んでいる場所だから
世界の地震の多くが、こうした沈み込み帯に集中している。
日本で起きる地震を、起きる場所で 3 つに分けると?
①プレート境界の地震 ②沈み込んだ海洋プレート内の地震 ③内陸の浅い地震(活断層)
どこで起きたかによって、揺れ方も被害の出方も違う。
海溝型の巨大地震で、特に警戒されている場所は?
南海トラフや日本海溝の沿い
過去にも繰り返し大きな地震が起きている。
内陸の活断層による地震は、規模のわりに被害が大きくなりやすい。なぜ?
震源が浅く、真下で起きるから
マグニチュードが中くらいでも、震度は大きくなる。
同じ規模の地震でも、場所によって被害が大きく違うのはなぜ?
地盤の性質(やわらかい堆積層では揺れが増幅される)や、人口・建物の密集ぐあいが違うから
自然現象の大きさと、災害の大きさは別。
日本の地震で、揺れのほかに警戒しなければならないものは?
津波、液状化、斜面の崩壊、火災
揺れが収まってから被害が広がることもある。
海溝型地震で津波が起きやすいのはなぜ?
海底が大きく上下に動くから
揺れが小さくても、津波が大きいことがある。
2. 日本の火山
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋑
日本に火山が集中して並んでいるのは、どんな線に沿って?
海溝と平行な、火山フロントより内陸側
沈み込んだプレートが水を出す深さが決まっているため。
日本の火山活動がもたらす災害を挙げると?
火砕流、火山灰の降下、溶岩流、火山泥流、噴石
噴火の様式によって、警戒すべきものが変わる。
火山灰が広い範囲に被害を与えるのはなぜ?
風に乗って遠くまで運ばれ、交通・電気・農作物・健康に影響するから
噴火口から遠くても無関係ではいられない。
日本で火山の恵みとして利用されているものを挙げると?
温泉、地熱発電、肥沃な土壌、観光資源としての景観
災害をもたらす地下の熱と、同じものを使っている。
カルデラや火山の地形が、日本の景観をつくっている例は?
阿蘇のカルデラ、富士山の成層火山、火山の堰き止めでできた湖など
観光地の多くが火山と結びついている。
火山と地震のどちらも多いことは、日本の地形に何をもたらした?
山がちで起伏が大きく、平野が狭い地形
急な川、深い谷、変化に富んだ海岸線もここから来ている。
3. 日本の自然を、どう受け止めるか
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋑
この科目の最後に来る考え方です。災害は「ふだんの自然のはたらきが、人の暮らしと
重なったとき」に起きます。自然をなくすことはできないので、重なり方のほうを変える——
それが次の 自然災害の予測と防災 につながります。
「自然災害」は、自然現象そのものと同じもの?
違う。自然現象が、人の暮らしと重なったときに災害になる
同じ規模の地震でも、人が住んでいなければ災害にならない。
日本の自然の特徴を、ひとことでまとめると?
変動帯にあるため災害が多いが、その同じ条件が水と地形と温泉の恵みを生んでいる
危険と恵みは切り離せない。
日本で水資源が豊かなのは、どんな条件による?
降水量が多く、山がちで川が急なため、水が循環しやすいこと
ただし、同じ条件が洪水や土砂災害も起こす。
日本の自然環境を学ぶ意味は、地学基礎ではどう位置づけられている?
自然の恵みと災害の両方を理解し、防災・減災に生かすこと
しくみを知ることが、備えの出発点になる。