火山活動
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (1) ア (イ) ㋑「火山活動と地震」。
内容の取扱いは、火山活動を「プレートの運動と関連付けて扱うこと」と、
「ホットスポットにも触れること」を求めている。
0. どういう論点か
火山は地球のどこにでもあるわけではありません。
帯のように並ぶところと、ぽつんと 1 つある島があり、できる理由が別です。
| 火山ができる場所 | 例 | マグマができる理由 |
|---|---|---|
| 発散境界 | 海嶺、アイスランド | 上昇による減圧 |
| 収束境界(沈み込み帯) | 日本列島、アンデス | 水が加わって融点低下 |
| ホットスポット | ハワイ | 深部からのホットプルーム |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 沈み込み帯でも、海溝のすぐそばには火山が無い(火山フロントより内側に並ぶ)
- ホットスポットはプレート境界ではない(板が動いても場所が変わらない)
- 火山の形を決めるのはマグマの粘り気(大きさや噴火の回数ではない)
1. 火山はどこにできるか
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋑
火山が帯のように連なって分布するのはなぜ?
マグマができる条件がプレートの境界にそろっているから
発散境界と収束境界に沿って並ぶ。
発散境界にできる火山の例を、海と陸で 1 つずつ挙げると?
海では海嶺(大西洋中央海嶺)、陸ではアイスランドや東アフリカの地溝帯
上昇したマントルの減圧によってマグマができる。
収束境界(沈み込み帯)の火山が、海溝から少し離れて並ぶのはなぜ?
沈み込んだプレートが一定の深さに達して、水を出す場所が決まっているから
だから海溝と平行に、一定の距離を置いて並ぶ。
沈み込み帯で、海溝側の火山分布の限界線を何という?
火山フロント(火山前線)
これより海溝側には火山がない。
プレート境界ではないのに火山活動が続いている場所を何という?
ホットスポット
マントル深部からのホットプルームが原因と考えられている。
ホットスポットの代表例は?
ハワイ諸島
海洋プレートの真ん中にあるが、火山活動が続いている。
ハワイ諸島が北西へ向かうほど古い島になるのはなぜ?
ホットスポットは動かず、その上をプレートが移動しているから
島の並びと年代から、プレートの動いた向きと速さが分かる。
ホットスポットの火山から、プレートについて何が読み取れる?
プレートの運動の向きと速さ
動かない点を基準にできるので、板の動きの物差しになる。
2. 噴火のしかたと火山の形
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋑
火山の形は、そこから出るマグマの粘り気でほぼ決まります。
マグマと火成岩 の「SiO₂ が多いほど粘い」を、そのまま地形に当てはめたものと考えてください。
粘り気の弱いマグマが繰り返し流れ出してできる、傾斜のゆるい火山を何という?
盾状火山
玄武岩質のマグマによる。ハワイのマウナロアが代表。
溶岩と火砕物が交互に積み重なってできる、円錐形の火山を何という?
成層火山
安山岩質のマグマによる。富士山や浅間山が代表。
粘り気の強いマグマが盛り上がってできる、ドーム状の地形を何という?
溶岩ドーム(溶岩円頂丘)
流紋岩質・デイサイト質のマグマによる。昭和新山や雲仙普賢岳が代表。
噴火のあとに残る、大きなくぼ地を何という?
カルデラ
大量の噴出でマグマだまりが空になり、上が陥没してできる。
爆発的な噴火で、高温の火砕物とガスが山を流れ下る現象を何という?
火砕流
速度が速く高温で、火山災害の中でも特に危険。
火砕流が起きやすいのは、どんなマグマの火山?
粘り気の強い(SiO₂ の多い)マグマの火山
ガスが抜けにくく、爆発的な噴火になりやすい。
火山灰や噴出物が雨や雪どけ水と混じって流れ下る現象を何という?
火山泥流(ラハール)
噴火が収まったあとでも起こりうる。
3. 火山がもたらすもの
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋑
火山は災害だけを起こすものではありません。同じ地下の熱が、温泉や地熱発電という形で
利用されています。「危険と恵みが同じ原因から来ている」ことは、防災を考えるときの土台になります。
火山がもたらす恵みを 3 つ挙げると?
温泉・地熱(発電)・肥沃な土壌や観光資源
災害の原因と同じ地下の熱によるもの。
日本に火山が多いのはなぜ?
海洋プレートが沈み込む収束境界に位置しているから
太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み込んでいる。
火山の噴火を予測するために観測されているものを挙げると?
地震(火山性地震・微動)、山体の膨張などの地殻変動、火山ガスの成分や量
マグマの移動が、地面の動きやガスに現れる。
大規模な噴火のあと、世界の平均気温が下がることがあるのはなぜ?
成層圏まで達した火山灰や硫酸の粒子が、太陽光をさえぎるから
数年にわたって影響が続くことがある。