日本の気象と気象災害
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (2) ア (イ) ㋑「日本の自然環境」。
大気の大循環 で押さえた世界規模のしくみを、日本という場所に当てはめ、
そこで起きる気象現象と災害を扱う。
0. どういう論点か
日本の天気は、季節ごとにどの気団が強いかでほぼ決まります。
気団を覚えるのではなく、「大陸と海のどちらから来た空気か」「冷たいか暖かいか」の
2 つで組み立てると、4 つとも自分で説明できます。
| 気団 | どこから | 性質 | 効く季節 |
|---|---|---|---|
| シベリア気団 | 大陸 | 冷たく乾燥 | 冬 |
| オホーツク海気団 | 海(北) | 冷たく湿潤 | 梅雨・秋雨 |
| 小笠原気団 | 海(南) | 暖かく湿潤 | 夏 |
| 揚子江気団 | 大陸 | 暖かく乾燥 | 春・秋 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 冬の日本海側の雪は、大陸の乾いた空気が日本海で水蒸気をもらうから(もとは乾いている)
- 梅雨は、性質の違う 2 つの気団がぶつかって動かないから長引く
- 災害をもたらす気象現象は、ふだんの天気と地続き(別物ではなく、程度が極端になったもの)
1. 日本の四季
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋑
日本の天気が季節ごとに変わるのは、何が入れ替わるから?
日本付近を覆う気団(高気圧)が入れ替わるから
大陸生まれか海生まれか、冷たいか暖かいかで性質が決まる。
冬の日本の気圧配置を何といい、どんな風が吹く?
西高東低。北西の季節風が吹く
大陸に高気圧、太平洋に低気圧がある。
冬に日本海側で大雪になり、太平洋側が乾燥するのはなぜ?
大陸の乾いた空気が日本海で水蒸気を得て雪を降らせ、山を越えたあとは乾いた風になるから
同じ風が、山をはさんで正反対の天気をつくる。
梅雨をもたらす前線は何といい、どんな気団がぶつかっている?
梅雨前線。オホーツク海気団(冷たく湿潤)と小笠原気団(暖かく湿潤)
勢力が拮抗するため、前線が停滞して長く雨が続く。
夏の日本を覆う高気圧は? その性質は?
太平洋高気圧(小笠原気団)。暖かく湿っている
蒸し暑い晴天が続く。
春や秋に天気が周期的に変わるのはなぜ?
偏西風に流されて、移動性高気圧と低気圧が交互に通過するから
数日ごとに晴れと雨がくり返す。
台風が夏から秋にかけて日本に近づきやすいのはなぜ?
太平洋高気圧の縁に沿って北上し、偏西風に流されて日本付近を通るから
海面水温が高い時期に発達する。
2. 気象災害
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋑
日本の気象災害は、四季をつくっているしくみが極端になった姿です。
「夏の湿った空気」「冬の季節風」「秋の台風」——原因は、ふだんの天気と同じところにあります。
日本で起きる主な気象災害を挙げると?
大雨(洪水・土砂災害)、台風、大雪、干ばつ、竜巻など
四季のしくみが極端になったときに起きる。
台風がもたらす災害を 3 つ挙げると?
強風、大雨による洪水や土砂災害、高潮
風・雨・海面の 3 方向から被害が出る。
高潮はなぜ起きる?
気圧が低いことで海面が吸い上げられ、さらに強風で海水が岸へ吹き寄せられるから
満潮と重なると被害が大きくなる。
線状降水帯とは何で、なぜ被害が大きくなる?
積乱雲が次々に発生して帯状に連なり、同じ場所に長い時間強い雨を降らせる現象
短時間に大量の雨が集中する。
集中豪雨で土砂災害が起きやすいのは、どんな場所?
急な斜面や、谷の出口(扇状地)など
雨水が地中にしみこんで斜面が崩れやすくなる。
都市で水害が起きやすくなっているのはなぜ?
地面が舗装されて雨水がしみこまず、一気に流れ出すから
下水や河川の処理能力を超えると浸水する(都市型水害)。
冬の大雪がもたらす災害は?
交通の途絶、雪崩、家屋の倒壊など
日本海側の山沿いで特に多い。
気象災害は、日本のどんな条件と結びついている?
中緯度にあって四季がはっきりし、海に囲まれて水蒸気が多く、山がちで斜面が急なこと
同じ雨量でも、地形が被害の出方を変える。