仕入帳と売上帳
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
出題区分表 第二 7「商品の売買」カ。
0. どういう処理か
総勘定元帳の仕入勘定・売上勘定には金額しか残りません。
何をいくつ、いくらで、誰と取引したのかを残すのが仕入帳・売上帳です。
補助記入帳(時系列で取引を並べる帳簿)なので、
現金出納帳や当座預金出納帳と同じ仲間です。
書き方の決まりは 3 つあります。
| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 摘要欄 | 1 行目に相手先と代金の支払方法、2 行目以降に品名・数量・単価 |
| 内訳欄 | 品目が 2 つ以上あるとき、品目別の金額を書き、合計を金額欄に書く |
| 返品 | 赤字で記入(試験では「返品」と明記される)。締切時に総仕入高から差し引く |
締切では 総仕入高 → 仕入戻し高 → 純仕入高の順に並べます。
この純仕入高が、総勘定元帳の仕入勘定の残高と一致します。
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 摘要欄の 1 行目は相手先と支払方法(品名ではない)
- 返品は行を消さず、赤字で追加する
- 締切の最後に出るのは純仕入高(総仕入高 − 仕入戻し高)
1. 仕入帳の書き方
根拠: 出題区分表 二-7-カ
仕入取引を発生順に書きます。1 つの取引が数行にわたるのが特徴です。
仕入帳は主要簿・補助簿のどちら?また補助記入帳・補助元帳のどちら?
補助簿であり、補助記入帳
主要簿は仕訳帳と総勘定元帳の 2 つだけ。
仕入帳は仕入取引を時系列に記録する補助記入帳。
仕入帳の摘要欄、1 行目に書くのは何?
仕入先の名称と、代金の支払方法(例:○○商店 掛け)
品名や数量は 2 行目以降。
「誰から、どう払って買ったか」が先に来る。
仕入帳で、1 回の仕入に品目が 2 種類あるときの書き方は?
品目ごとの金額を内訳欄に書き、その合計を金額欄に書く
内訳欄は金額欄の左隣にある。品目が 1 つだけなら内訳欄は使わず、金額欄に直接書く。
仕入帳で返品を記入するときの決まりは?
赤字で記入する(元の行は消さない)
摘要欄に相手先と「返品」と書き、返した金額を赤で記入する。
締切時に「仕入戻し高」として集計し、総仕入高から差し引く。
仕入帳の締切で並べる 3 つの数は?
- 総仕入高(返品前の合計)
- 仕入戻し高(返品の合計)
- 純仕入高(1 − 2)
純仕入高が総勘定元帳の仕入勘定の残高と一致する。
仕入帳に引取運賃はどう記入する?
仕入の金額に含めて記入する
引取運賃は仕入原価の一部(→ 三分法と返品)。
摘要欄に「引取運賃現金払い」などと書き、金額を上乗せする。
2. 売上帳の書き方
根拠: 出題区分表 二-7-カ
仕入帳と鏡写しの構造です。得意先と受取方法を 1 行目に書きます。
売上帳の摘要欄、1 行目に書くのは何?
得意先の名称と、代金の受取方法(例:○○商店 掛け)
仕入帳と同じ構造で、相手先が仕入先から得意先に変わるだけ。
売上帳の締切で並べる 3 つの数は?
- 総売上高
- 売上戻り高(返品の合計)
- 純売上高(1 − 2)
純売上高が総勘定元帳の売上勘定の残高と一致する。
売上帳に、当社負担の発送費は記入する?
記入しない
発送費は売上そのものではなく、販売活動の費用(→ 三分法と返品)。
売上帳に載せると純売上高が総勘定元帳と合わなくなる。
仕入帳・売上帳に記入するのは、三分法のときだけ?
いいえ。売上原価対立法でも記入する
補助簿は「何をいくらで取引したか」の明細を残すための帳簿なので、
総勘定元帳側の記帳方法とは独立している。
第 2 問で「この取引はどの補助簿に記入されるか」と問われたとき、
掛けで商品を仕入れた取引が記入される補助簿は?
掛けで商品を仕入れた取引が記入される補助簿は?
仕入帳 と 買掛金元帳(仕入先元帳)
1 つの取引が複数の補助簿に記入されることがある。
「仕入」の明細と「買掛金の相手別内訳」の両方が必要になるため。
現金で商品を仕入れた取引が記入される補助簿は?
仕入帳 と 現金出納帳
掛けでないので買掛金元帳には入らない代わりに、現金の動きが現金出納帳に入る。
支払方法が変わると、記入先の補助簿が変わる。