みならいノート

簿記 3 級 2027年度版

商品有高帳

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 第二 7「商品の売買」キ(先入先出法、移動平均法)。

0. どういう処理か

同じ商品でも、仕入れる時期によって単価は変わります。
すると売れた商品の原価がいくらだったのかが一意に決まりません。

日 出来事 単価
5 日 10 個仕入れ @100
15 日 10 個仕入れ @120
20 日 12 個販売 ?

20 日に売れた 12 個は @100 のものか @120 のものか——現物は混ざっていて区別できません。
そこで「こういう順で払い出したことにする」というルールを決めます。これが払出単価の決定方法です。

3 級で扱うのは 2 つです。

方法 考え方 上の例で 12 個の原価
先入先出法 先に仕入れたものから先に出ていく @100 × 10 + @120 × 2 = ¥1,240
移動平均法 仕入のつど平均単価を計算し直す @110 × 12 = ¥1,320

商品有高帳は、この計算を記録するための補助元帳です。
受入・払出・残高の 3 欄があり、どの欄も原価で記入します。

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 商品有高帳の基本

根拠: 出題区分表 二-7-キ

在庫を数量と金額の両面から追う帳簿です。
売上を記録する帳簿ではないので、売価は一切出てきません。

商品有高帳の受入欄・払出欄・残高欄は、原価と売価のどちらで記入する?

すべて原価

商品有高帳は在庫がいくら分あるかを追う帳簿。
売価で書くと在庫額が水増しされる。 売価が出てくるのは売上帳のほう。

商品有高帳は補助記入帳・補助元帳のどちら?

補助元帳

商品の種類ごとに口座(ページ)を設けて残高を管理するので補助元帳。
仕入帳・売上帳は時系列に並べる補助記入帳で、種類が違う。

売上返品(売った商品が返ってきた)は、商品有高帳のどの欄に記入する?

受入欄(商品が戻ってくるので在庫が増える)

このとき記入する単価は、払い出したときの単価。
売価ではないことに注意。

仕入返品(仕入れた商品を返した)は、商品有高帳のどの欄に記入する?

払出欄(在庫が減るので)

受入欄をマイナスで書くのではなく、払出欄に書いて残高を減らす。

商品有高帳の締切で、次月繰越として払出欄に書く額は?

月末の残高(数量・単価・金額)

払出欄に「次月繰越」として月末在庫を書き、受入欄の合計と払出欄の合計を一致させて締める。
翌月は受入欄に「前月繰越」として同額を書き出す。

2. 先入先出法

根拠: 出題区分表 二-7-キ

先に仕入れたものから先に出ていくと仮定します。
生鮮品など実際の物の流れに近く、残高には新しい単価のものが残るのが特徴です。

先入先出法の考え方を一言でいうと?

先に仕入れたものから先に払い出したと仮定する

結果として、期末に残るのは新しく仕入れたぶんになる。
物の実際の流れに近い。

先入先出法で、単価の異なる在庫があるとき、残高欄はどう書く?

単価ごとに行を分け、中カッコでくくって並べる

例:{ 10個 @100 1,000 / 10個 @120 1,200 }
1 つにまとめて平均してはいけない(それは移動平均法)。

【先入先出法】残高が @100 × 10 個と @120 × 10 個。ここから 12 個払い出した。
払出欄の記入は?

@100 × 10 個 = ¥1,000 と @120 × 2 個 = ¥240 を、行を分けて記入(合計 ¥1,240)

古いほうから順に払い出す。1 回の払出しが 2 行になる。

【先入先出法】上の払出しの後、残高欄には何が残る?

@120 × 8 個 = ¥960

@100 のものは使い切り、@120 のものが 2 個減って 8 個残る。
残高の単価が 1 種類になったので、行も 1 行に戻る。

3. 移動平均法

根拠: 出題区分表 二-7-キ

仕入れるたびに、それまでの在庫と混ぜた平均単価を計算し直します。
残高欄の単価が常に 1 つになるので、先入先出法より記入は単純です。

移動平均法の平均単価は、どう計算する?

(残高の金額 + 受入の金額) ÷ (残高の数量 + 受入の数量)

仕入れるたびに計算し直す。払い出したときは計算し直さない
(払出しでは単価が変わらないため)。

【移動平均法】残高 @100 × 10 個のところへ、@120 × 10 個を仕入れた。平均単価は?

@110

(1,000 + 1,200) ÷ (10 + 10) = 2,200 ÷ 20 = 110

【移動平均法】上の状態から 12 個払い出した。払出欄と残高欄は?

  • 払出欄:@110 × 12 個 = ¥1,320
  • 残高欄:@110 × 8 個 = ¥880

払出しでは単価を計算し直さない。次に仕入れたときに再計算する。

移動平均法で、残高欄の行が 1 行にまとまるのはなぜ?

仕入のたびに混ぜて平均してしまうから

先入先出法は「どのロットか」を区別し続けるので行が分かれる。
移動平均法は区別を捨てるので常に 1 行。

先入先出法と移動平均法で、期末在庫額が大きくなるのはどちら?(仕入単価が値上がり傾向のとき)

先入先出法

値上がり局面では、先入先出法の期末在庫には新しい(高い)単価のものが残る。
移動平均法は古い安い単価と混ざるので、その中間になる。

どちらの方法を使うかは、誰が決める?

問題文で指定される

「先入先出法によること」などと必ず書かれている。
指定を読み落とすと、計算そのものは正しくても全問外れる。

このノートの 15 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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