ホルモンと内分泌系
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物基礎」の内容 (2) ア (ア) ㋐「情報の伝達」。
内分泌系については、血液中に分泌されるホルモンが標的器官に情報を伝達して調節が行われることを扱う。
0. どういう論点か
体内の情報伝達には道が 2 本あります。神経か、血液かです。
この 2 つを取り違えると、あとの血糖の話がすべて崩れます。
| 神経系 | 内分泌系 | |
|---|---|---|
| 伝えるもの | 電気的な信号(興奮) | ホルモン(物質) |
| 伝える道 | 神経(つながった相手だけ) | 血液(全身をめぐる) |
| 速さ | 速い | 遅い |
| 持続 | 短い | 長い(持続的) |
| 届く相手 | 神経がつながった器官 | 受容体をもつ標的器官 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- ホルモンは血液で運ばれる(神経を伝わるのではない)
- ホルモンは全身に運ばれるが、効くのは標的器官だけ(受容体があるかどうかで決まる)
- 内分泌腺には排出管がない(あるのは外分泌腺)
1. ホルモンと標的器官
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
内分泌腺から血液中に分泌され、特定の器官のはたらきを調節する物質を何という?
ホルモン
ごく微量で効く。
ホルモンを分泌する腺を何という?また、汗や消化液を分泌する腺との違いは?
内分泌腺。排出管をもたず、血液中に直接分泌する点が違う
排出管をもって体外や消化管に出すものは外分泌腺(汗腺・だ液腺など)。
ホルモンが運ばれる道は?
血液(体液)
全身をめぐるため、分泌された場所から離れた器官にも届く。
ホルモンが作用する決まった器官を何という?
標的器官
そこに作用する細胞を標的細胞という。
ホルモンが全身に運ばれるのに、特定の器官にだけ作用するのはなぜ?
そのホルモンに対する受容体をもつ細胞にだけ結合できるから
受容体をもたない細胞には作用しない。
神経系と内分泌系で、情報を伝える速さと効果の持続はどう違う?
神経系は速く短い、内分泌系は遅く持続的
急に必要な調節は神経系、長く続ける調節は内分泌系が担う。
2. 主な内分泌腺とホルモン
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
血糖濃度にかかわるものは 血糖濃度の調節 でまとめて扱います。ここでは対応だけ確認します。
自律神経系とホルモン分泌の両方の中枢となっている部分は?
視床下部(脳の一部)
脳下垂体に指令を出し、内分泌系全体の調節をする。
視床下部の下にあり、成長ホルモンなど多くのホルモンを分泌する内分泌腺は?
脳下垂体
視床下部からの指令を受けて分泌する。
のどにあり、代謝を促進するチロキシンを分泌する内分泌腺は?
甲状腺
チロキシンは代謝(酸素消費)を促進する。
すい臓のランゲルハンス島から分泌される 2 つのホルモンは?
インスリン(B 細胞)とグルカゴン(A 細胞)
血糖濃度を下げるのがインスリン、上げるのがグルカゴン。
腎臓の上にあり、アドレナリンや糖質コルチコイドを分泌する内分泌腺は?
副腎
アドレナリンは副腎髄質、糖質コルチコイドは副腎皮質から。
成長ホルモンの主な働きは?
体の成長を促進し、血糖濃度を上げる
脳下垂体(前葉)から分泌される。
3. 分泌量の調節
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
ホルモンの分泌量が、結果によって自動的に調節される仕組みを何という?
フィードバック(負のフィードバック)
結果が原因側にはたらいて、出しすぎ・出し足りなさを打ち消す。
チロキシンが増えすぎると、視床下部や脳下垂体へのはたらきはどうなる?
分泌を抑える方向にはたらく(負のフィードバック)
その結果チロキシンの量が一定に保たれる。
体内環境の調節に神経系と内分泌系の両方が関わるのは、どんな利点があるか?
急な変化には神経系がすばやく対応し、長く続く調節は内分泌系が持続的に担えること
2 つの仕組みが組み合わさって体内環境が一定に保たれる。