神経系のつくりと働き
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物基礎」の内容 (2) ア (ア) ㋐「情報の伝達」。
内容の取扱いは、体内環境の変化に応じた体の調節に神経系と内分泌系が関わっていることを取り上げ、
中枢神経系に関連して脳死についても触れることを求めている。
0. どういう論点か
神経系は枝分かれの図で覚えます。分け方は 2 段です。
| 分け方 | 中身 | |
|---|---|---|
| 1 段目 | 中枢神経系 / 末梢神経系 | 中枢=脳と脊髄、末梢=そこから出る神経 |
| 2 段目(末梢) | 体性神経系 / 自律神経系 | 体性=意識して動かす、自律=意識と無関係 |
自律神経系は、さらに交感神経と副交感神経に分かれます。
この 2 つはほぼ正反対の働きをするので、片方を覚えれば他方は裏返しです。
| 交感神経 | 副交感神経 | |
|---|---|---|
| どんなとき | 興奮・運動・緊張(戦うとき) | 安静・休息・食後(休むとき) |
| 心臓の拍動 | 促進 | 抑制 |
| 気管(気管支) | 拡張 | 収縮 |
| 消化管の運動 | 抑制 | 促進 |
| 瞳孔 | 拡大 | 縮小 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 消化だけは逆(交感神経は「消化を抑える」。休んでいるときに消化が進む)
- 自律神経系は末梢神経系の一部(中枢ではない。ただし中枢は脳幹や視床下部にある)
- 脳死は「全ての脳の機能が停止して回復不可能」(植物状態とは違う)
1. 神経系の分け方
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
神経系は大きく 2 つに分けられる。それぞれ何という?
中枢神経系と末梢神経系
中枢神経系は脳と脊髄、末梢神経系はそこから体の各部へ伸びる神経。
中枢神経系を構成するものは?
脳と脊髄
情報を受け取って判断し、命令を出す側。
末梢神経系は働きの上でどう分けられる?
体性神経系と自律神経系
体性神経系は意識してはたらかせるもの、自律神経系は意識とは無関係にはたらくもの。
意識とは無関係に、内臓や血管のはたらきを調節する神経系は?
自律神経系
末梢神経系の一部。心臓の拍動や消化管の運動などを調節する。
自律神経系は 2 つに分けられる。それぞれ何という?
交感神経と副交感神経
多くの器官は両方の支配を受け、互いに反対の作用をもつ。
2. 交感神経と副交感神経
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
交感神経がはたらくのは、どんなときか?
興奮したとき・運動しているとき・緊張しているとき
体を活動に向かせる。
副交感神経がはたらくのは、どんなときか?
安静なとき・休息しているとき・食後
体を休ませ、消化・吸収を進める。
心臓の拍動に対する交感神経と副交感神経の作用は?
交感神経は促進、副交感神経は抑制
運動すると心拍数が増えるのは交感神経のはたらき。
消化管の運動に対する交感神経と副交感神経の作用は?
交感神経は抑制、副交感神経は促進
ここだけ他と逆向きに見えるので間違えやすい。休んでいるときに消化が進む。
交感神経がはたらくと、瞳孔と気管はどうなる?
瞳孔は拡大し、気管(気管支)は拡張する
多くの光と空気を取り込む方向。副交感神経では逆になる。
踏み台昇降運動をすると心拍数が増えるのは、どんな仕組みが働いたから?
脚などからの情報が中枢に伝えられ、自律神経(交感神経)やホルモンによって心臓の拍動が促進されたから
体内の変化に応じて調節が起こる、という実験。
3. 脳のつくりと脳死
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋐
脳の中で、自律神経系とホルモン分泌の中枢となっている部分は?
視床下部
体温・血糖濃度・体液の濃度などの調節の中枢。
呼吸運動や心臓の拍動の中枢があるのは脳のどの部分?
脳幹(そのうちの中脳・橋・延髄)
生命の維持に直接かかわるため「生命維持の中枢」とよばれる。
大脳と小脳の主な働きは?
大脳は感覚・記憶・思考・意思による運動の中枢、小脳は体の平衡(バランス)や運動の調節
どちらも脳幹ではない。
脳死とはどんな状態か?
脳幹を含む脳全体の機能が停止し、回復不可能となった状態
自力では呼吸ができない。
脳死と植物状態の違いは?
脳死は脳幹を含む脳全体の機能が失われた状態、植物状態は脳幹の機能が残っていて呼吸などが自力で続く状態
脳幹が残っているかどうかが分かれ目。