体内環境と血液
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物基礎」の内容 (2) ア (ア) ㋑「体内環境の維持の仕組み」。
内容の取扱いが「血液凝固にも触れること」を求めている部分を含む。
0. どういう論点か
体の外がどう変わっても、細胞のまわり(体内環境)は一定に保たれています。
保たれているものは、おもに次の 3 つです。
- 体液の成分(塩類の濃度・血糖濃度・pH)
- 体温
- 体液の量
保つ仕組みは前の 2 枚(神経系と内分泌系)で、ここでは保たれている場所そのもの=体液を見ます。
| 体液 | どこにあるか |
|---|---|
| 血液 | 血管の中 |
| 組織液 | 細胞と細胞のあいだ(血液の液体成分がしみ出したもの) |
| リンパ液 | リンパ管の中 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 体内環境=細胞をひたす体液の状態(外の環境ではない)
- 赤血球・白血球・血小板はどれも核の有無と働きが違う(ヒトの赤血球には核がない)
- 血液凝固は「傷をふさぐ」仕組み(体内環境を保つ側のはたらき)
1. 体内環境とその維持
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋑
多細胞生物で、細胞をとりまく体液の状態を何という?
体内環境
外部環境がどう変わっても、体内環境はほぼ一定に保たれる。
体内環境が一定に保たれる性質を何という?
恒常性(ホメオスタシス)
神経系と内分泌系によって保たれる。
体液は 3 つに分けられる。それぞれ何という?
血液・組織液・リンパ液
血管の中が血液、細胞のあいだが組織液、リンパ管の中がリンパ液。
組織液はどのようにできる?
血液の液体成分(血しょう)が毛細血管からしみ出したもの
細胞はこの組織液から酸素や栄養分を受け取る。
体内環境として一定に保たれているものを 3 つ挙げると?
体液の成分(塩類濃度・血糖濃度・pH)・体温・体液の量
これらが崩れると細胞が正常にはたらけない。
2. 血液の成分
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋑
血液の成分は、大きく何と何に分けられる?
血球(細胞成分)と血しょう(液体成分)
血球は赤血球・白血球・血小板の 3 種類。
赤血球の働きは?また、ヒトの赤血球に核はあるか?
酸素を運ぶ。核はない
ヘモグロビンを含み、酸素と結合して運ぶ。
白血球の働きは?
体内に入った異物を排除する(免疫を担う)
核をもつ。単元 04 の主役。
血小板の働きは?
血液凝固にはたらく(出血を止める)
核をもたない小さな成分。
血しょうの主な働きは?
栄養分・老廃物・ホルモン・二酸化炭素などを溶かして運ぶ
約 90% が水。組織液のもとにもなる。
3. 血液凝固
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋑
血液凝固とはどんな現象か?
傷ついた血管で血液が固まり、出血を止める現象
血小板が集まり、繊維状のフィブリンが血球をからめて血ぺい(血餅)をつくる。
血液凝固でできる、血球をからめた固まりを何という?
血ぺい(血餅)
繊維状のタンパク質フィブリンが網目をつくり、血球をからめる。
血液凝固は、体内環境の維持にどう関わっている?
失血を防ぐことで、体液の量と成分を保っている
出血が続けば体内環境が保てないため。
傷が治ったあと、血ぺい(血餅)はどうなる?
溶かされて取り除かれる(線溶)
固めたままにはしない。
4. 体温の調節
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(ア)-㋑
体温調節の中枢はどこ?
視床下部
血糖濃度や体液の濃度の調節と同じ中枢。
寒いときに起こる体の変化を挙げると?
皮膚の血管が収縮して熱の放出を減らし、ふるえ(筋肉の収縮)や代謝の促進で熱をつくる
交感神経とチロキシン・アドレナリンなどがはたらく。
暑いときに起こる体の変化を挙げると?
皮膚の血管が拡張して熱を放出し、発汗によって気化熱を奪わせる
熱を逃がす方向の調節。