地球温暖化
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (2) ア (イ) ㋐「地球環境の科学」。
内容の取扱いは、地球温暖化にも触れることを求めている。
0. どういう論点か
温室効果そのものは、地球をもともと住める温度に保っている自然のはたらきです
(→ 地球の熱収支)。問題になっているのは「その効き目が人の活動で強まっていること」で、
自然のはたらきと、その変化とを分けて答えられるかが山になります。
| 自然の温室効果 | いま問題にしていること | |
|---|---|---|
| 何か | 大気が赤外線をつかまえる | 温室効果ガスが増えて効きが強まった |
| 無ければ | 平均 −18 ℃ になる | — |
| 原因 | 水蒸気・二酸化炭素など | 化石燃料の燃焼、森林の減少 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 温室効果は悪者ではない(悪いのは「増えたこと」)
- 二酸化炭素が増えている原因は人の活動(産業革命以降にはっきり増えた)
- 温暖化は「どこでも均一に暑くなる」ことではない(極域ほど大きく、豪雨や干ばつも増える)
1. 何が起きているか
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋐
地球温暖化とは、どういう現象?
温室効果ガスが増えて温室効果が強まり、地球の平均気温が上がっていること
もともとある温室効果そのものではなく、その強まりを指す。
大気中の二酸化炭素が増えている主な原因は?
化石燃料(石炭・石油・天然ガス)の燃焼と、森林の減少
産業革命以降にはっきり増えた。
二酸化炭素の濃度が、季節によって上下しながら増えているのはなぜ?
北半球の植物が夏に光合成で吸収し、冬に減るから
長期的には右肩上がりで、その上に季節の波が乗る。
二酸化炭素のほかに、温暖化に関わる気体を 2 つ挙げると?
メタンと一酸化二窒素(フロンも温室効果をもつ)
量は少なくても、1 分子あたりの効きが大きいものがある。
過去の気温や二酸化炭素濃度は、どうやって調べられている?
氷床コアに閉じ込められた空気の分析など
南極やグリーンランドの氷から、数十万年前までさかのぼれる。
氷床コアから分かったことは?
気温と二酸化炭素濃度が連動して変化してきたこと、いまの濃度が過去より高いこと
自然の変動の幅を知る手がかりになる。
2. 何が起きると考えられているか
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(イ)-㋐
温暖化の影響は、気温が上がるだけでは終わりません。
いったん始まると、それ自体がさらに温暖化を進めるという向きがあることが厄介な点です。
温暖化によって海水面が上がる理由を 2 つ挙げると?
①海水が暖まって膨張する ②陸上の氷河や氷床が溶けて流れ込む
海の水が増えるだけが理由ではない。
海に浮かぶ氷(海氷)が溶けても、海水面がほとんど変わらないのはなぜ?
もともと押しのけている水の体積と、溶けた水の体積がほぼ同じだから
海水面を上げるのは、陸上にある氷。
北極域の気温上昇が特に大きいのはなぜ?
氷や雪が溶けるとアルベドが下がり、より多くの太陽放射を吸収するから
これが温暖化をさらに進める(正のフィードバック)。
永久凍土が溶けることが心配されるのはなぜ?
閉じ込められていたメタンなどが放出され、温暖化をさらに進めるおそれがあるから
温暖化が温暖化を呼ぶ仕組みのひとつ。
温暖化すると、降水はどうなると考えられている?
蒸発が増え、強い雨と乾燥の両方が極端になる
「どこも一様に雨が増える」わけではない。
海が二酸化炭素を吸収し続けると、海に何が起きる?
海洋酸性化(海水がわずかに酸性側へ傾く)
サンゴや貝など、炭酸カルシウムの殻をつくる生物に影響する。
温暖化への対策は、大きく 2 つに分けるとどうなる?
緩和(排出を減らす)と適応(起きる変化に備える)
どちらか一方では足りないとされる。