慣用句
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
決まった形で特別な意味を表す言い回しは 4 つに分かれます。このノートは慣用句を扱い、残りは 四字熟語・ことわざ・故事成語 にあります。
| 形 | 例 | |
|---|---|---|
| 慣用句 | 二つ以上の語の組み合わせ。文の一部として使う | 手を焼く、顔が広い |
| ことわざ | 教えや知恵・皮肉を短い文の形で言い表す | 急がば回れ |
| 四字熟語 | 漢字四字の熟語 | 一石二鳥 |
| 故事成語 | 中国の古い出来事や書物から生まれた言葉 | 矛盾、蛇足 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 慣用句は語をばらしても意味が出ない。 「手を焼く」は手を焼くことではなく、扱いに困ること。
- 体の部分を使うものが特に多い。 手・顔・舌・首・目・鼻・肩など。
- 形を一語でも変えると誤りになる。 的を「得る」ではなく「射る」。
1. 慣用句とは
根拠: 学習指導要領 国3-(1)-イ
慣用句は、ふだんの会話や文章の中に溶け込んで使われます。ことわざのように一つの文で完結せず、「〜に手を焼く」のように文の一部になります。
慣用句とはどんな言葉か?
二つ以上の語が結び付いて、もとの語の意味とは違う特定の意味を表すようになった言葉。
例: 「顔が広い」は顔の大きさではなく、知り合いが多いこと。
慣用句とことわざは、形の上でどう違うか?
慣用句は文の一部として使う言い回し(手を焼く)。ことわざはそれだけで一つの文になり、教えや知恵を表す(石の上にも三年)。
2. 体の部分を使う慣用句
根拠: 学習指導要領 国3-(1)-イ
体の部分を使う慣用句は、その部分の働きから意味が広がったものが多くあります(舌は話す、首は待ちわびて伸ばす、など)。
「手を焼く」の意味は?
扱い方に困る、もてあます。
例: いたずら好きの弟に手を焼く。
「顔が広い」の意味は?
付き合いが広く、知り合いが多い。
「舌を巻く」の意味は?
非常に感心する、驚く。
例: 見事な演奏に舌を巻く。
「首を長くする」の意味は?
今か今かと待ちこがれる。
例: 返事を首を長くして待つ。
「肩を持つ」の意味は?
味方をする、ひいきする。
「得意になる、誇らしく思う」という意味の慣用句になるよう、「( )が高い」に体の部分を入れると?
鼻が高い。
3. 動物などを使う慣用句
根拠: 学習指導要領 国3-(1)-イ
動物を使う慣用句は、その動物の見た目や性質から意味が生まれています。
「猫の額」の意味は?
場所がとても狭いこと。猫の額が狭いことから。
例: 猫の額ほどの庭。
「馬が合う」の意味は?
気が合う、相性がよい。
「油を売る」の意味は?
仕事の途中でむだ話などをして怠ける。
4. 誤って使われやすい慣用句
根拠: 学習指導要領 国3-(1)-イ
慣用句は、逆の意味や似た別の形に取り違えられやすいものがあります。
「役不足」の本来の意味は?
本人の力量に比べて、与えられた役目が軽すぎること。
「力が足りない」の意味で使うのは誤り(それは「力不足」)。
「気が置けない友人」とはどんな友人か?
遠慮や気づかいがいらず、気楽に付き合える友人。
「油断できない、気を許せない」の意味で使うのは誤り。
「要点を正しくとらえる」という意味の慣用句の正しい形は?
的を射る。
「的を得る」は誤り(「当を得る」と混ざった形)。