会計・財務
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス Ver.6.5 の小分類 3「会計・財務」(大分類 1:企業と法務/中分類 1:企業活動)。
2026-08-05 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
この論点だけは計算が出ます。とはいえ問われるのは 2 種類だけです。
- 損益分岐点(何個売れば赤字を脱するか)
- 利益率・流動比率などの簡単な割り算
計算より先に、費用を変動費と固定費に分けるという考え方を頭に入れてください。
ここが分かれば損益分岐点の式は覚えなくても導けます。
もう 1 つの柱は財務諸表がどれで何を見るかです。
| 財務諸表 | 何が分かるか | 表しているもの |
|---|---|---|
| 貸借対照表 | 財産と借金の状態 | ある一時点の残高 |
| 損益計算書 | もうけの中身 | 一定期間の成績 |
| キャッシュフロー計算書 | 現金の増減 | 一定期間の現金の流れ |
貸借対照表だけが「時点」で、あとの 2 つは「期間」です。
1. 売上と利益の関係
根拠: シラバス 1-1-3
利益 = 売上 − 費用が出発点です。どこまでの費用を引いたかで利益の名前が変わります。
粗利益(売上総利益)と営業利益の違いは?
| 何を引いたあとか | |
|---|---|
| 粗利益(売上総利益) | 売上高 − 売上原価 |
| 営業利益 | 粗利益 − 販売費及び一般管理費 |
粗利益は商品そのもののもうけ、営業利益は本業のもうけ。
原価に何を含めるかで粗利益は変わる。
変動費と固定費の違いは?
| 販売量が増えると | |
|---|---|
| 変動費 | それに比例して増える(材料費・仕入原価) |
| 固定費 | 変わらない(家賃・正社員の給与) |
販売量に応じて動くかどうかで分ける。この 2 つに分けることが
損益分岐点の計算の前提になる。
損益分岐点とは? 求め方は?
損益分岐点 = 利益がちょうど 0 になる売上高(それを超えると黒字)
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷(1 − 変動費率)
変動費率 = 変動費 ÷ 売上高。
(1 − 変動費率)は売上 1 円あたり手元に残る割合で、
これで固定費を割れば「固定費を回収しきる売上」が出る。
固定費 300 万円、変動費率 0.4 のときの損益分岐点売上高は?
500 万円
300 ÷(1 − 0.4)= 300 ÷ 0.6 = 500(万円)
売上 500 万円のうち変動費が 200 万円、残る 300 万円が固定費とちょうど同じ。
固定費が増えると損益分岐点はどうなるか?
上がる(より多く売らないと黒字にならない)
変動費率が上がった場合も同じく損益分岐点は上がる。
損益分岐点は低いほど、不況に強い。
2. 財務諸表の種類と役割
根拠: シラバス 1-1-3
どの表に何が載っているかを押さえます。
貸借対照表は何を表すか。3 つの区分は?
ある一時点の財政状態(何を持ち、どこから調達したか)。
| 区分 | 意味 |
|---|---|
| 資産 | 持っている財産 |
| 負債 | 返さなければならないもの(他人資本) |
| 純資産 | 返さなくてよいもの(自己資本) |
資産 = 負債 + 純資産(左右が必ず一致するのでバランスシート)。
資産の区分を挙げよ。
| 区分 | 何か |
|---|---|
| 流動資産 | 1 年以内に現金化される見込みのもの(現金・売掛金・棚卸資産) |
| 固定資産 | 長期にわたって使うもの |
| 繰延資産 | 支出の効果が将来にも及ぶため、資産として繰り延べたもの |
固定資産はさらに、形のある有形資産(建物・機械)と、
形のない無形資産(特許権・ソフトウェア)に分かれる。
負債の区分は?
| 区分 | 何か |
|---|---|
| 流動負債 | 1 年以内に支払うもの(買掛金・短期借入金) |
| 固定負債 | 支払いが 1 年を超えるもの(長期借入金・社債) |
資産と同じく1 年が境目(ワン・イヤー・ルール)。
キャッシュフロー計算書は何を表すか。なぜ必要か?
一定期間の現金の増減を、営業・投資・財務の 3 つの活動に分けて表す。
必要なのは、利益が出ていても現金が無ければ倒産するから
(売上が売掛金のままだと利益は立つが現金は入っていない)。
これを黒字倒産という。
3. 財務指標
根拠: シラバス 1-1-3
割り算で会社の状態を測る話です。何を見たいかで指標が変わります。
収益性・効率性・安全性は、それぞれ何を見るか?
| 観点 | 何を見るか | 代表的な指標 |
|---|---|---|
| 収益性 | どれだけもうかるか | 売上高利益率、投資利益率 |
| 効率性 | 資産をどれだけ活用できているか | 総資本回転率 |
| 安全性 | 支払いに困らないか | 流動比率、自己資本比率 |
もうけ・回転・つぶれにくさの 3 つ、と覚える。
流動比率とは? 目安は?
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100(%)
1 年以内に入る現金で、1 年以内の支払いをまかなえるかを見る安全性の指標。
200% 以上が望ましいとされ、100% を下回ると資金繰りが苦しい。
投資利益率(ROI)とは?
投資利益率 = 利益 ÷ 投資額 × 100(%)
投じたお金がどれだけの利益を生んだかを見る収益性の指標。
複数の投資案を比べるときの判断材料になる。
4. 税と請求
根拠: シラバス 1-1-3
消費税と法人税の違いは?
| 誰の何にかかるか | 誰が納めるか | |
|---|---|---|
| 消費税 | 商品・サービスの消費にかかる | 負担するのは消費者、納めるのは事業者 |
| 法人税 | 法人の所得(もうけ)にかかる | 法人 |
消費税は負担する人と納める人が違う(間接税)。
適格請求書等保存方式(インボイス制度)とは?
消費税の仕入税額控除を受けるために、登録番号などを記した
適格請求書(インボイス)の保存を求める仕組み
売り手が発行し、買い手が保存する。
これが無いと、買い手は支払った消費税を差し引けない。