マーケティング
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
シラバス Ver.6.5 の小分類 10「マーケティング」(大分類 2:経営戦略/中分類 3:経営戦略マネジメント)。
2026-08-05 にシラバス本文と突合済み。
0. 何を押さえるか
マーケティングは売れる仕組みを作ることです。用語は次の 4 つに束ねられます。
| 束 | 何を決めるか | 代表的な用語 |
|---|---|---|
| 分析 | 誰に売るか | 市場調査・RFM分析・ポジショニング |
| 設計 | 何をどう売るか | 4P・4C・アンゾフの成長マトリクス |
| 届ける | どう知らせるか | プッシュ戦略・プル戦略・各種の広告 |
| 値付け | いくらで売るか | スキミング・ペネトレーション・ダイナミック |
対で覚えるものが 3 組あり、ここが出題の中心です。
- 4P と 4C(売り手から見るか、買い手から見るか)
- プッシュ戦略とプル戦略(押し込むか、指名させるか)
- スキミングプライシングとペネトレーションプライシング(高く始めるか、安く始めるか)
1. 市場を知る
根拠: シラバス 2-3-10
市場調査は何のために行うか。仕入計画との関係は?
誰が何をどれだけ欲しがっているかを知り、販売・製品・仕入計画の根拠にするため
調査 → 製品の企画 → 仕入計画 → 販売、という順で使われる。
勘で仕入れると、売れ残りか品切れのどちらかになる。
RFM 分析の 3 つの指標は?
| 指標 | 何を見るか |
|---|---|
| Recency | 最終購買日(最近買ったか) |
| Frequency | 購買頻度(何回買ったか) |
| Monetary | 累計購買金額(いくら使ったか) |
3 つの点数で顧客をランク分けし、優良顧客に的を絞る。
最近・何回・いくらと覚える。
セグメントマーケティングとポジショニングの関係は?
| 何をするか | |
|---|---|
| セグメントマーケティング | 市場を属性やニーズで分け、狙う層を選ぶ |
| ポジショニング | 競合と比べて、自社製品をどういう位置づけに見せるか決める |
分けて選ぶ(セグメント)→ 位置を取る(ポジショニング)という順番。
アンゾフの成長マトリクスの 4 つは?
市場と製品の「既存・新規」で分ける。
| 既存製品 | 新製品 | |
|---|---|---|
| 既存市場 | 市場浸透 | 新製品開発 |
| 新市場 | 新市場開拓 | 多角化 |
多角化が最もリスクが高い(市場も製品も未知)。
2. 何をどう売るか
根拠: シラバス 2-3-10
4P の 4 つとは?
Product(製品)・Price(価格)・Place(流通)・Promotion(販売促進)
売り手の視点から、何を・いくらで・どこで・どう知らせるかを決める枠組み。
4C は 4P とどう違うか?
4C は買い手の視点に置き換えたもの。
| 4P(売り手) | 4C(買い手) |
|---|---|
| Product | Customer Value(顧客価値) |
| Price | Cost(顧客の負担) |
| Place | Convenience(利便性) |
| Promotion | Communication(対話) |
視点が売り手か買い手かが唯一にして最大の違い。
プロダクトライフサイクルの 4 段階と、打つ手は?
導入期 → 成長期 → 成熟期 → 衰退期
| 段階 | 打つ手 |
|---|---|
| 導入期 | 認知を広げる(利益は出にくい) |
| 成長期 | 生産・販路を拡大する |
| 成熟期 | 差別化・シェア維持 |
| 衰退期 | 撤退か、縮小して延命 |
売上が伸びなくなるのが成熟期で、このときコモディティ化が進む。
ブランド戦略とは?
自社の製品を、他と区別できる価値ある存在として顧客に認識させる取組
価格競争を避けられ、指名買いにつながる。
築くのに時間がかかり、失うのは一瞬という非対称性がある。
3. 顧客体験
根拠: シラバス 2-3-10
UX と CX の違いは?
| 範囲 | |
|---|---|
| UX(User Experience) | 製品やサービスを使うときの体験 |
| CX(Customer Experience:顧客体験) | 認知・購入・利用・サポートまで関わり全体の体験 |
CX のほうが広く、UX を含む。 使い勝手だけでなく、
問い合わせ対応の印象なども CX に入る。
カスタマージャーニーマップとは?
顧客が商品を知ってから購入・利用に至るまでの行動・思考・感情を、
時間に沿って可視化した図
どこで離脱しているか、どこで不満が生まれるかが見える。
CX を改善するための道具。
顧客満足とオピニオンリーダーの関係は?
顧客満足が高いと、その顧客が周囲に薦めてくれる。
とくに影響力が大きく、他の消費者の購買判断を左右する人を
オピニオンリーダーという。
新製品の普及は、まずこの層に受け入れられるかで決まる。
オムニチャネルとは?
実店舗・通販サイト・アプリなど、あらゆる販売接点を統合し、
どこからでも同じように買える状態にすること
在庫や顧客情報が一元化されているのが要点で、
チャネルごとに分断されている状態とは区別される。
4. どう知らせるか
根拠: シラバス 2-3-10
プッシュ戦略とプル戦略の違いは?
| どう売るか | |
|---|---|
| プッシュ戦略 | 販売店へ働きかけ、店から顧客へ薦めてもらう(押す) |
| プル戦略 | 広告で顧客に直接訴え、顧客が店に指名しに来るようにする(引く) |
押すか引くか。プル戦略はブランド構築と結びつく。
ダイレクトマーケティングとインバウンドマーケティングの違いは?
| 誰から近づくか | |
|---|---|
| ダイレクトマーケティング | 企業から個々の顧客へ直接働きかける(DM・電話) |
| インバウンドマーケティング | 有用な情報を発信し、顧客のほうから見つけて来てもらう |
向きが逆。インバウンドはブログや動画で見つけてもらう形。
クロスメディアマーケティングとロケーションベースマーケティングとは?
| 何か | |
|---|---|
| クロスメディアマーケティング | テレビ・Web・紙など複数の媒体を組み合わせ、相互に誘導する |
| ロケーションベースマーケティング | 位置情報を使い、その場所にいる人へ広告や情報を届ける |
前者は媒体の組合せ、後者は場所の活用。
バナー広告・リスティング広告・アフィリエイトの違いは?
| 何か | |
|---|---|
| バナー広告 | Web ページ上に画像で表示する広告 |
| リスティング広告(検索連動型広告) | 検索した語に連動して検索結果に出す広告 |
| アフィリエイト | 紹介経由で成果が出たときに報酬を払う成果報酬型 |
いずれもインターネット広告の一種。
リスティングは「今それを探している人」に届くのが強み。
オプトインメール広告とは?
あらかじめ受信に同意した人にだけ送る広告メール
特定電子メール法により、広告メールは原則このオプトイン方式でなければならない。
SEO とは?
SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)
= 検索結果の上位に表示されるようサイトを改善すること
リスティング広告がお金を払って枠を買うのに対し、
SEO は自然な検索結果での順位を上げる取組。
A/B テストとは?
2 つの案(A と B)を実際に出し分け、成果の良いほうを採用する検証方法
意見でなく実際の反応の数字で決められるのが利点。
広告文やボタンの色などの改善に使う。
レコメンデーションとデジタルサイネージとは?
| 何か | |
|---|---|
| レコメンデーション | 閲覧・購買の履歴から、その人に合う商品を推薦する |
| デジタルサイネージ | ディスプレイに映像や情報を表示する電子看板 |
デジタルサイネージは、時間帯や場所に応じて内容を切り替えられる。
5. 値付け
根拠: シラバス 2-3-10
スキミングプライシングとペネトレーションプライシングの違いは?
| 最初の価格 | 狙い | |
|---|---|---|
| スキミングプライシング | 高く始める | 初期の高い開発費を早く回収する |
| ペネトレーションプライシング | 安く始める | 早くシェアを取る(浸透させる) |
skim = 上澄みをすくう、penetrate = 浸透するという語の意味がそのまま戦略。
ダイナミックプライシングとは?
需要や在庫の状況に応じて、価格を随時変動させる方式
航空券やホテル、イベントのチケットが典型例。
需給データをリアルタイムに使うため、IT が前提になる。