みならいノート

言語文化 2027年度版

謙譲語

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

0. どういうまとまりか

謙譲語は動作を受ける人を高める敬語です(→ 敬語の種類と敬意の方向)。
尊敬語と同じく、ふつうの動詞が別の語に置き換わります。

もとの動詞 謙譲語 訳
言ふ 申す・聞こゆ・聞こえさす 申し上げる
言ふ(天皇・上皇に) 奏す (天皇に)申し上げる
言ふ(皇后・中宮・皇太子に) 啓す (皇后・皇太子に)申し上げる
行く・来 参る・まうづ 参上する・参詣する
出づ・去る まかる・まかづ 退出する・おいとまする
与ふ 奉る・参らす 差し上げる
受く・聞く 承る お受けする・お聞きする
受く 賜はる いただく
あり・居り(貴人のそばに) 候ふ・侍り お仕えする・お控えする

分かれ目は次の 3 つ。

1. 「言う」の謙譲語

根拠: 学習指導要領 言語文化-(2)-ウ

「言ふ」の謙譲語は、申し上げる相手の身分によって語が変わります。

「申す」「聞こゆ」は、何という動詞の謙譲語か? どう訳すか?

「言ふ」の謙譲語で、申し上げる。
補助動詞としては「お〜申し上げる」(例:頼み聞こゆ=お頼み申し上げる)。

「聞こえさす」はどう訳すか? 「聞こゆ」とどう違うか?

申し上げる。「聞こゆ」より敬意が高い。

「奏す」はどう訳すか?

(天皇・上皇に)申し上げる
申し上げる相手が天皇(上皇)に限られるので、「奏す」があれば動作を受ける人は天皇と決まる。

「啓す」はどう訳すか?

(皇后・中宮・皇太子に)申し上げる
「奏す」は天皇、「啓す」は皇后・皇太子と、相手で使い分ける。

2. 「行く・来る」「出る」の謙譲語

根拠: 学習指導要領 言語文化-(2)-ウ

「参る」は貴人のところへ行く、「まかる」は貴人のところから去るで、向きが逆です。

「参る」「まうづ」を謙譲語として使うとき、どう訳すか?

参上する・参詣する(「行く・来」の謙譲語)
貴人のいる所や寺社へ行くことを表す。

「まかる」「まかづ」はどう訳すか?

退出する・おいとまする(「出づ・去る」の謙譲語)
貴人のいる所から離れることを表し、「参る」と向きが逆。

3. 「与える・受ける」「いる」の謙譲語

根拠: 学習指導要領 言語文化-(2)-ウ

「賜はる」(いただく)は謙譲語、「賜ぶ」「給ふ(四段)」(くださる)は尊敬語です。やり取りの向きで見分けます。

「奉る」「参らす」を謙譲語として使うとき、どう訳すか?

差し上げる(「与ふ」の謙譲語)。補助動詞ならお〜申し上げる。
(例)文を奉る。→ 手紙を差し上げる。

「承る」はどう訳すか?

お受けする・お聞きする・うかがう(「受く」「聞く」の謙譲語)

「賜はる」はどう訳すか?

いただく(「受く」の謙譲語)
「賜ふ・給ふ(四段)」(くださる=尊敬語)と、やり取りの向きが逆。

謙譲語の「候ふ」「侍り」はどう訳すか?

お仕えする・お控えする。貴人のそばに「あり・居り」の謙譲語。
(例)御前に候ふ人。→ 御前にお仕えする人。

4. 下二段の「給ふ」

根拠: 学習指導要領 言語文化-(2)-ウ

「給ふ」には四段活用(尊敬語)と下二段活用(謙譲語)の 2 つがあります。
下二段の「給ふ」は補助動詞だけで、使われる場面が決まっているので見分けられます。

活用形 未然 連用 終止 連体 已然 命令
四段(尊敬) 給は 給ひ 給ふ 給ふ 給へ 給へ
下二段(謙譲) 給へ 給へ (給ふ) 給ふる 給ふれ ○

下二段活用の「給ふ」(謙譲語)が使われるのは、どんな場面・どんな動詞に付くときか?

会話文・手紙文で、話し手(書き手)自身の「思ふ・見る・聞く・知る」に付くとき。
訳は「〜ております・〜させていただく」。(例)思ひ給へて=思っておりまして。

「給へ」が四段(尊敬)か下二段(謙譲)かは、どう見分けるか?

下に続く語で活用形を決める。「給へず」「給へて」のように未然形・連用形なら下二段(謙譲)、「給へど」「給へ。」(命令)のように已然形・命令形なら四段(尊敬)。
「給ふる」「給ふれ」の形なら必ず下二段。

5. 尊敬語になる「参る」「奉る」

根拠: 学習指導要領 言語文化-(2)-ウ

「参る」「奉る」は、謙譲語として覚えたあとで、尊敬語の用法を足します。
食べる・飲む・着る・乗るの意味になるときは、その動作をする人を高める尊敬語です。

「参る」が尊敬語になるのはどんな意味のときか? どう訳すか?

食ふ・飲むの意味のとき。訳は召し上がる。
(例)御湯参る。→ お湯を召し上がる。

「奉る」が尊敬語になるのはどんな意味のときか? どう訳すか?

食ふ・飲む/着る/乗るの意味のとき。訳は召し上がる/お召しになる/お乗りになる。
(例)御衣を奉る。→ お着物をお召しになる。

このノートの 14 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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