みならいノート

簿記 2 級 2027年度版

CVP分析

みならいノートで覚える(無料)

このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 工業簿記 第十三「原価・営業量・利益関係の分析」1(損益分岐図表)・2(損益分岐分析の計算方法)。

0. どういう処理か

CVP は Cost(原価)・Volume(営業量)・Profit(利益) の頭文字です。
「いくら売れば黒字になるか」「目標利益を出すには何個売ればいいか」を計算します。

出発点は 2 行だけです。

売上高 − 変動費 = 貢献利益
貢献利益 − 固定費 = 営業利益

損益分岐点は、営業利益がちょうどゼロになる点です。
つまり 貢献利益 = 固定費 になる売上高(または販売量)。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 貢献利益率
損益分岐点販売量 = 固定費 ÷ 1 個あたりの貢献利益

貢献利益率は「売上 1 円のうち、何円が固定費の回収に回るか」です。

貢献利益率 = 貢献利益 ÷ 売上高 = 1 − 変動費率

目標利益を出したいなら、固定費に目標利益を足すだけです。

目標利益達成売上高 = (固定費 + 目標営業利益) ÷ 貢献利益率

公式を何本も覚えないでください。 冒頭の 2 行から全部導けます。

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 損益分岐点

根拠: 出題区分表 工-十三-1、工-十三-2

「貢献利益で固定費をちょうど回収した点」——この一文が定義です。

損益分岐点とは?

営業利益がちょうどゼロになる売上高(または販売量)

貢献利益が固定費と同額になった点。
これを超えれば黒字、下回れば赤字。

貢献利益率の式は?

貢献利益 ÷ 売上高(= 1 − 変動費率)

売上 1 円あたり、何円が固定費の回収と利益に回るかを示す。

損益分岐点売上高の式は?

固定費 ÷ 貢献利益率

貢献利益 = 固定費 となる売上高を求めている。
売上高 × 貢献利益率 = 固定費 を変形しただけ。

売上高 ¥1,000,000、変動費 ¥600,000、固定費 ¥300,000。損益分岐点売上高は?

¥750,000

貢献利益 = 400,000、貢献利益率 = 400,000 ÷ 1,000,000 = 0.4
損益分岐点売上高 = 300,000 ÷ 0.4 = ¥750,000

販売単価 @¥500、1 個あたり変動費 @¥300、固定費 ¥300,000。損益分岐点販売量は?

1,500 個

1 個あたり貢献利益 = 500 − 300 = @¥200
300,000 ÷ 200 = 1,500 個。

損益分岐図表では、損益分岐点はどこに現れるか?

売上高線と総原価線の交点

横軸に営業量(売上高または販売量)、縦軸に金額を取る。
交点より右が利益、左が損失の領域。

2. 目標利益と安全余裕率

根拠: 出題区分表 工-十三-2

固定費に目標利益を足すだけ——ただし「利益率」で聞かれたら式を立て直します。

目標営業利益 ¥100,000 を達成する売上高の式は?

(固定費 + 目標営業利益)÷ 貢献利益率

「固定費に加えて目標利益ぶんも貢献利益で稼ぐ」と考える。

貢献利益率 0.4、固定費 ¥300,000、目標営業利益 ¥100,000。必要な売上高は?

¥1,000,000

(300,000 + 100,000) ÷ 0.4 = ¥1,000,000。

「売上高営業利益率 10% を達成する売上高」はどう求める?

目標利益が売上高に比例するので、式を立て直す

売上高を S とすると、
0.4S − 300,000 = 0.1S → 0.3S = 300,000 → S = ¥1,000,000

(固定費 + 目標利益)÷ 貢献利益率 の形では解けない(目標利益が未知だから)。

安全余裕率とは何か。式は?

実際(予想)売上高が、損益分岐点をどれだけ上回っているかの割合

(実際売上高 − 損益分岐点売上高)÷ 実際売上高

高いほど、売上が落ちても赤字になりにくい。

実際売上高 ¥1,000,000、損益分岐点売上高 ¥750,000。安全余裕率は?

25%

(1,000,000 − 750,000) ÷ 1,000,000 = 0.25。
分母は実際売上高(損益分岐点売上高で割らない)。

損益分岐点比率と安全余裕率の関係は?

損益分岐点比率 + 安全余裕率 = 100%

損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 実際売上高。
どちらか一方が出れば、もう一方は引き算で出る。

固定費が増えると、損益分岐点はどう動くか?

上がる(より多く売らないと黒字にならない)

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 貢献利益率 なので、分子が増えれば結果も増える。
逆に、変動費率が下がる(=貢献利益率が上がる)と損益分岐点は下がる。

このノートの 13 問を、暗記カードで復習できます

みならいノートで覚える(無料)

答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

前 固定費調整
原価の固変分解と営業費 次

このノートは無償で公開しています。当方は内容の正確性・完全性・最新性を保証しません。学習にあたっては、法令の原文・公式の出題範囲その他の一次資料を必ずご確認ください。試験への合格その他の効果を保証するものでもありません。

本文の転載・再配布はお断りしています(利用規約)。手元に置いて使いたい方は、ストアから Markdown ファイルとして入手できます。