みならいノート

簿記 2 級 2027年度版

開始仕訳と当期の処理

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 商業簿記 第六 1「資本連結」・2「非支配株主持分」。

0. どういう処理か

連結会計でいちばん多い間違いは、ここから起きます。

大原則をもう一度書きます。

連結修正仕訳は、親会社にも子会社にも記帳されない。

つまり、前期にやった資本連結の仕訳は、今期の帳簿のどこにも残っていません。
親会社も子会社も、自分の帳簿はそのまま次期に繰り越しているだけです。

そのため、毎期、過去にやった連結修正をもう一度やり直す必要があります。
これが開始仕訳です。

開始仕訳の書き方には決まりがあります。

純資産の項目は「◯◯当期首残高」という名前にする。

資本金 → 資本金当期首残高、利益剰余金 → 利益剰余金当期首残高、
非支配株主持分 → 非支配株主持分当期首残高。

なぜか。 連結株主資本等変動計算書を作るとき、
「期首の残高を直したのか、期中に動いたのか」を区別する必要があるからです。

そして当期の処理は 3 つです。

やること 仕訳
のれんの償却 のれん償却 / のれん
子会社の当期純利益の按分 非支配株主に帰属する当期純利益 / 非支配株主持分
子会社の配当の修正 受取配当金・非支配株主持分 / 利益剰余金

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 開始仕訳

根拠: 出題区分表 商-六-1

「前期までの連結修正を、全部まとめて 1 本にして再現する」のが開始仕訳です。

なぜ毎期「開始仕訳」が必要なのか?

連結修正仕訳は親会社・子会社の帳簿に記帳されないから

前期の修正は今期の帳簿に残っていない。
だから毎期、過去の分をやり直す必要がある。

開始仕訳では、純資産の項目をどう書くか?

「◯◯当期首残高」という名前にする

資本金当期首残高、利益剰余金当期首残高、非支配株主持分当期首残高。
連結株主資本等変動計算書で、期首の修正と期中の変動を区別するため。

支配獲得の翌期の開始仕訳(前ページの例:のれん ¥400,000、非支配株主持分 ¥900,000)は?

借方 貸方
資本金当期首残高 3,000,000 S 社株式 4,000,000
利益剰余金当期首残高 1,000,000 非支配株主持分当期首残高 900,000
評価差額 500,000
のれん 400,000

支配獲得日と同じ仕訳を、当期首残高の名前で再現する。

支配獲得から 2 年目以降の開始仕訳では、前期の当期分の修正も含めるか?

含める

前期に行った「のれんの償却」「利益の按分」「配当の修正」も、
すべて利益剰余金当期首残高に集約して開始仕訳に含める。

開始仕訳で、のれん償却の累計分はどう表す?

利益剰余金当期首残高を減らし、のれんを減らす

借方 貸方
利益剰余金当期首残高 ××× のれん ×××

前期に費用にしたぶんは、いまや利益剰余金の減少として残っている。

2. 当期純利益の按分と配当の修正

根拠: 出題区分表 商-六-2

子会社が稼いだ利益のうち、非支配株主のぶんを分ける——これが按分です。

子会社の当期純利益を按分する仕訳は?

借方 貸方
非支配株主に帰属する当期純利益 ××× 非支配株主持分当期変動額 ×××

子会社の当期純利益 × 非支配株主の持分割合。
連結損益計算書では、当期純利益から控除する形で表示する。

S 社の当期純利益 ¥600,000、P 社の持株比率 80%。按分の仕訳は?

借方 貸方
非支配株主に帰属する当期純利益 120,000 非支配株主持分当期変動額 120,000

¥600,000 × 20% = ¥120,000。
親会社に帰属する分(80%)は修正しない(すでに合算されている)。

子会社が配当を行った場合、なぜ修正が要るのか?

親会社が受け取った配当は、グループ内での資金移動にすぎないから

そのままだと、グループの外から収益を得たように見えてしまう。

S 社が配当 ¥200,000 を行った。P 社の持株比率 80%。修正仕訳は?

借方 貸方
受取配当金 160,000 剰余金の配当 200,000
非支配株主持分当期変動額 40,000
  • 親会社分 ¥160,000 … 受取配当金を消す
  • 非支配株主分 ¥40,000 … 非支配株主持分を減らす(グループ外へ出ていったお金)

子会社の配当のうち非支配株主分は、なぜ非支配株主持分を減らすのか?

グループの外へ実際にお金が出ていったから

非支配株主は外部の人なので、その人への配当はグループの純資産の減少。
親会社への配当と扱いが違う。

連結損益計算書で「親会社株主に帰属する当期純利益」はどう求める?

当期純利益 − 非支配株主に帰属する当期純利益

合算した当期純利益から、非支配株主のぶんを差し引いた残り。
連結の最終行はこれ。

このノートの 11 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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