みならいノート

簿記 2 級 2027年度版

部門別予定配賦率

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 工業簿記 第九 5「補助部門費の製造部門への配賦」オ(実際配賦と予定配賦)。

0. どういう処理か

部門別計算をしても、予定配賦を使う理由は変わりません——月末を待たずに計算したい、
操業度の変動を製品原価に持ち込みたくない。

違うのは、配賦率を部門ごとに持つことです。

部門別予定配賦率 = その部門の製造間接費予算額 ÷ その部門の基準操業度

これが部門別計算のいちばんの狙いです。切削部門は機械運転時間、組立部門は直接作業時間、
と部門ごとに違う配賦基準を使えるようになります。

そして差異も部門ごとに出ます。

出るもの 意味
切削部門費配賦差異 切削部門での予定と実際のずれ
組立部門費配賦差異 組立部門での予定と実際のずれ

工場全体で 1 つの差異を出すより、どの部門に問題があるかが分かります。
これが「原価管理に役立てる」という部門別計算の目的そのものです。

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 部門別予定配賦率の計算

根拠: 出題区分表 工-九-5-オ

「補助部門費を配り終わった後の製造部門費」が分子です。
ここを配賦前の金額でやると全部ずれます。

部門別予定配賦率はどう求める?

その製造部門の製造間接費予算額(補助部門費配賦後) ÷ その部門の基準操業度

分子は補助部門費を配賦した後の金額。
配賦前の金額を使うと、補助部門費が製品に届かない。

切削部門の予算額 ¥4,800,000、基準操業度 8,000 機械運転時間。組立部門の予算額 ¥3,600,000、基準操業度 12,000 直接作業時間。それぞれの予定配賦率は?

  • 切削部門 = ¥4,800,000 ÷ 8,000h = @¥600(機械運転時間あたり)
  • 組立部門 = ¥3,600,000 ÷ 12,000h = @¥300(直接作業時間あたり)

基準が違ってよいのが部門別計算の利点。単位を書き添えておくと取り違えない。

製造指図書 #101 が、切削部門で 20 機械運転時間、組立部門で 35 直接作業時間を要した。上の配賦率での配賦額は?

¥16,500

  • 切削 = @¥600 × 20h = ¥12,000
  • 組立 = @¥300 × 35h = ¥10,500

部門ごとに計算して足す。片方の配賦率で全部を計算しない。

部門別に予定配賦したときの仕訳は?

借方 貸方
仕掛品 ××× 切削部門費 ×××
組立部門費 ×××

製造間接費勘定でなく、部門費の勘定から仕掛品へ振り替える。

2. 部門費配賦差異

根拠: 出題区分表 工-九-5-オ

差異の求め方は工場全体のときと同じです。部門ごとに 1 本ずつ出るだけです。

部門費配賦差異はどう求める?

その部門の予定配賦額 − その部門の実際発生額(補助部門費配賦後の実際額)

結果 呼び方 勘定の位置
プラス 有利差異 貸方
マイナス 不利差異 借方

工場全体のときと同じ形。出る本数が部門の数だけになる。

切削部門の予定配賦額 ¥390,000、実際発生額(補助部門費配賦後)¥405,000。仕訳は?

借方 貸方
切削部門費配賦差異 15,000 切削部門費 15,000

¥390,000 − ¥405,000 = △¥15,000(不利差異)。

部門ごとに差異を出す利点は?

どの部門で予定とずれたかが分かる(原価管理に直結する)

工場全体で 1 つにまとめると、切削部門の節約と組立部門の浪費が相殺されて見えなくなる。

部門別に出した配賦差異は、年度末にどう処理する?

部門を問わず、まとめて売上原価に加減する(売上原価加減法)

差異を出す粒度は細かくてよいが、最終的な処理は工場全体のときと同じ。

実際配賦と予定配賦で、製品原価の計算のタイミングはどう違う?

いつ製品原価が出せるか
実際配賦 月末(実際発生額が確定してから)
予定配賦 そのつど(指図書が完成した時点で)

個別原価計算では、月中に完成した製品の原価をすぐ計算したいので、
予定配賦のほうが実務に合う。

このノートの 9 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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