みならいノート

簿記 2 級 2027年度版

標準原価差異の会計処理

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 工業簿記 第十二 4「標準原価差額の会計処理」ア(売上原価加減法)。

0. どういう処理か

分析した差異を、帳簿の上でどう始末するかという話です。

標準原価計算では、製品も売上原価も標準原価で載っています。
ですが実際にかかったのは実際原価です。財務諸表は実際原価で作るのが原則なので、
差異のぶんを最後に調整します。

2 級で使うのは売上原価加減法だけです。

差異 勘定の残高 処理
不利差異 借方 売上原価に加算
有利差異 貸方 売上原価から減算

なぜ売上原価に入れるのか。 差異のほとんどは当期に売れた製品から生じており、
少額なら期末在庫に配分するまでもないからです。
(金額が多額なら在庫にも配分しますが、それは 1 級の範囲です。)

タイミングは会計年度末です。原価計算期間は 1 か月ですが、
月ごとに売上原価へ入れてしまうと、月々のブレがそのまま出てしまいます。

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 差異の勘定と符号

根拠: 出題区分表 工-十二-4-ア

「借方=不利」を体に入れてください。 全部の差異に共通します。

不利差異は借方・貸方どちらに出るか。利益への影響は?

借方。利益は減る

実際が標準より多くかかった=費用が増えた、ということ。
費用は借方なので借方に出る、と理屈で結びつけると忘れない。

有利差異は借方・貸方どちらに出るか。利益への影響は?

貸方。利益は増える

実際が標準より少なくて済んだ=費用が減った。

価格差異が借方に ¥16,000 出た。仕訳(パーシャル・プラン、月末)は?

借方 貸方
価格差異 16,000 仕掛品 16,000

仕掛品勘定に出ている差額を、原因別の差異勘定へ振り分ける。

月末時点で差異勘定に残った金額は、どうなるか?

次月へ繰り越す(会計年度末までためる)

原価計算期間(1 か月)ごとに売上原価へ入れると、
月々のブレがそのまま損益に出てしまう。

2. 年度末の処理

根拠: 出題区分表 工-十二-4-ア

売上原価加減法。 2 級ではこれだけです。

会計年度末に、借方残高 ¥80,000 の原価差異を処理する仕訳は?

借方 貸方
売上原価 80,000 原価差異 80,000

不利差異なので売上原価に加算する。差異勘定はゼロになる。

会計年度末に、貸方残高 ¥30,000 の原価差異を処理する仕訳は?

借方 貸方
原価差異 30,000 売上原価 30,000

有利差異なので売上原価から減算する。

原価差異は損益計算書のどこに表示するか?

売上原価の内訳として、「原価差異」の行で加減する

損益計算書
売上高
売上原価: 期首製品棚卸高
当期製品製造原価
期末製品棚卸高
原価差異 ← ここで加減
売上総利益

営業外費用にはしない(原価の一部だから)。

標準原価計算での売上原価は、標準と実際のどちらで載るか?

最終的には実際原価に近い額になる

期中は標準原価で計上し、年度末に原価差異を加減する。
結果として、財務諸表上は実際原価に修正された金額になる。

2 級で扱わない差異の処理方法は?

営業外損益法・補充率法・繰延法(いずれも 1 級)

また、差異が多額のときに期末在庫にも配分する処理も 1 級。
2 級は売上原価加減法だけ。

このノートの 9 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

前 標準原価差異の分析
直接原価計算の損益計算書 次

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