みならいノート

簿記 2 級 2027年度版

割賦購入と圧縮記帳

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

出題区分表 商業簿記 第二 10「有形固定資産」ア((a) 有形固定資産の割賦購入・(b) 圧縮記帳※)。

0. どういう処理か

割賦購入

分割払いで固定資産を買うと、現金一括より高くつきます。その差額は利息です。

支払総額 ¥1,100,000
現金正価 ¥1,000,000 ← 取得原価
差額 ¥100,000 ← 利息(支払利息 または 前払利息)

利息を取得原価に含めてはいけません。 資産の値段ではなく、お金を借りたことの対価だからです。

利息の処理は 2 通りありますが、2 級で扱うのは定額法(各期に均等配分)です。

圧縮記帳

国から補助金をもらって機械を買ったとします。
補助金は収益なので、そのままだとその年に税金がかかります。

ですが、補助金は設備を買わせるためにくれたお金です。
もらった年に税金で持っていかれては、補助の意味がありません。

そこで、もらった額だけ固定資産の帳簿価額を減らします。これが圧縮記帳です。

固定資産圧縮損(費用) / 機械(資産を減らす)

補助金収入(収益)と固定資産圧縮損(費用)が同額で相殺され、その年の利益はゼロになります。

税金が消えるわけではありません。 帳簿価額が下がったぶん、
以後の減価償却費が小さくなり、将来の利益(=税金)が増えます。
つまり課税の繰延べです。ここが試験でよく問われます。

引っかけの分かれ目は次の 3 つ。

1. 割賦購入

根拠: 出題区分表 商-二-10-ア-a

利息を先に切り離す——これだけです。

割賦購入した固定資産の取得原価は、支払総額と現金正価のどちらか?

現金正価(現金で一括払いした場合の価格)

支払総額との差額は利息なので、資産の取得原価に含めない。

機械(現金正価 ¥1,000,000)を割賦で購入した。支払総額は ¥1,100,000(10 回払い)。購入時の仕訳は?

借方 貸方
機械 1,000,000 営業外支払手形など 1,100,000
前払利息 100,000

差額 ¥100,000 を前払利息(資産)として計上し、支払いのつど費用にする。

上の割賦金の 1 回目 ¥110,000 を当座預金から支払った。仕訳は?

借方 貸方
営業外支払手形など 110,000 当座預金 110,000
支払利息 10,000 前払利息 10,000

利息を定額法で各回に配分する(¥100,000 ÷ 10 回)。
債務の減少と利息の費用化は別の 2 行として書く。

割賦購入の利息を「定額法に限る」とはどういう意味か?

利息を各期に均等に配分する方法だけを 2 級で扱うという意味

支払残高に応じて配分する利息法は 1 級。
区分表にも「利息部分を区分する場合には定額法に限る」と明記されている。

利息を区分せず、支払総額を取得原価にしてはいけないのか?

資産が過大になるので原則として区分する

区分しないと機械が ¥1,100,000 で計上され、
以後の減価償却費まで過大になる。

2. 圧縮記帳(直接控除方式)

根拠: 出題区分表 商-二-10-ア-b

もらった補助金と同額を、資産から直接引く。2 級ではこの方式だけです。

国庫補助金 ¥300,000 を受け取った。仕訳は?

借方 貸方
当座預金 300,000 国庫補助金受贈益 300,000

収益として計上する。この時点では課税対象になる。

上の補助金と自己資金で機械 ¥1,000,000 を購入し、圧縮記帳(直接控除方式)を行った。仕訳は?

購入

借方 貸方
機械 1,000,000 当座預金 1,000,000

圧縮記帳

借方 貸方
固定資産圧縮損 300,000 機械 300,000

機械の帳簿価額は ¥700,000 になる。

圧縮記帳をすると、その期の利益はどうなるか?

変わらない(実質ゼロ)

国庫補助金受贈益 ¥300,000(収益)と固定資産圧縮損 ¥300,000(費用)が相殺される。
これにより、補助金に対するその期の課税を避けられる。

圧縮記帳は税金を免除する仕組みか?

免除ではなく繰延べ

帳簿価額が下がるので、以後の減価償却費が小さくなり、将来の利益が増える。
結果として、あとから税金を払うことになる。よく問われる論点。

圧縮記帳後の減価償却は、どの金額をもとに計算する?

圧縮後の帳簿価額

上の例なら ¥700,000。取得原価 ¥1,000,000 で計算しない。
耐用年数 5 年・定額法・残存価額ゼロなら、年間 ¥140,000。

2 級で扱う圧縮記帳の方式と、対象になる補助金は?

直接控除方式のみ。対象は国庫補助金・工事負担金

積立金方式は 1 級。区分表にも
「2 級では国庫補助金・工事負担金を直接控除方式により記帳する場合に限る」とある。

このノートの 11 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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