種間関係
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (5) ア (ア) ㋑「生物群集」。
内容の取扱いは「個体群間の相互作用として種間競争と相利共生を扱うこと。また、多様な種が
共存する仕組みを扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
異なる種の個体群どうしの関係は、双方にとって得か損かで整理できます。
| 関係 | 一方 | 他方 |
|---|---|---|
| 種間競争 | 損 | 損 |
| 相利共生 | 得 | 得 |
| 片利共生 | 得 | 影響なし |
| 捕食・被食 | 得(捕食者) | 損(被食者) |
| 寄生 | 得(寄生者) | 損(宿主) |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 競争的排除が起こるのは、生態的地位が重なりすぎたとき
- すみわけ・食い分けは「共存するための答え」(競争を避けた結果)
- 相利共生は「仲がよい」のではない(互いに利益があるから続いている)
1. 種間競争
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
異なる種の個体群が、同じ資源をめぐって争うことを何という?
種間競争
食物・生活空間・光などが対象になる。
その生物が生物群集の中で占める位置(食物・生活空間など)を何という?
生態的地位(ニッチ)
似た生活をする種どうしは、ニッチが重なる。
ニッチが重なりすぎた 2 種が同じ場所にいると、どうなる?
一方が排除される(競争的排除)
ゾウリムシとヒメゾウリムシの実験で示された。
2 種が生活場所をずらして共存することを何という?
すみわけ
同じ川で、種によって流れの速さの違う場所を使うなど。
2 種が食物をずらして共存することを何という?
食い分け
同じ木の上で、枝の高さや餌の大きさを変えるなど。
すみわけや食い分けは、種間競争とどんな関係にある?
種間競争を避けた結果として成立している
ニッチをずらすことで共存できる。
2. 共生と寄生
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
異なる種が密接に生活し、双方が利益を得る関係を何という?
相利共生
アリとアブラムシ、マメ科植物と根粒菌など。
マメ科植物と根粒菌の相利共生では、互いに何を得ている?
植物は窒素化合物を、根粒菌は有機物を得ている
やせた土地でもマメ科が育つ理由でもある。
一方だけが利益を得て、他方は影響を受けない関係を何という?
片利共生
コバンザメとサメなど。
一方が他方から栄養を奪い、害を与える関係を何という?
寄生
寄生する側を寄生者、される側を宿主という。
寄生と捕食の違いは?
寄生は宿主を殺さずに利用し続けるのがふつう、捕食は食べてしまう
寄生者にとって、宿主が生きていることに利益がある。
花と送粉者の関係は、どの種間関係にあたる?
相利共生
花は花粉を運んでもらい、昆虫は蜜を得る。互いに適応して共進化した。
3. 食う・食われるの関係
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
食う側と食われる側の関係を何という?
捕食・被食の関係
生物どうしのつながりとして、食物連鎖をつくる。
被食者が増えると捕食者が増え、やがて被食者が減る。この繰り返しを何という?
被食者‑捕食者相互関係(周期的な変動)
互いの数が、時間をずらして増減する。
被食者が身を守るために進化させた性質の例を挙げると?
擬態・警告色・毒・かたい殻など
捕食者の側も、それを破る形質を進化させる。
捕食者と被食者が互いに影響しあって進化することを何という?
共進化
軍拡競争のように、双方の形質が対応して変化する。
ある種を取り除くと生物群集全体が大きく変わる。そのような種を何という?
キーストーン種
ヒトデを除くとイガイが優占し、多様性が下がった実験が知られる。