生物群集と多様性
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (5) ア (ア) ㋑「生物群集」。
内容の取扱いは「多様な種が共存する仕組みを扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
多様な種が共存できるのは、競争が決着しきらないからです。
決着を妨げるものが 3 つあります。
| 共存を保つもの | 何が起きているか |
|---|---|
| ニッチの分割 | すみわけ・食い分けで、資源の使い方をずらす |
| 攪乱 | 競争に強い種が独占しきる前に、場がリセットされる |
| キーストーン種 | 優占しそうな種が捕食で抑えられる |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 多様性が最大になるのは、攪乱が「中くらい」のとき
- 攪乱が少なすぎても多様性は下がる(強い種が独占する)
- キーストーン種は個体数が多い種とは限らない(影響の大きさで決まる)
1. 生物群集
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
同じ地域に生活する、さまざまな種の個体群の集まりを何という?
生物群集
その中で、種どうしが相互作用している。
生物群集の中で、量的にも影響力も大きい種を何という?
優占種
森林なら、林冠を占める樹木がこれにあたる。
生物群集の種類数と、その個体数の偏りをあわせて何という?
種多様性
種類が多く、かつ偏りが小さいほど多様性が高いとされる。
生態的地位(ニッチ)が分かれていることは、多様性にどう関わる?
資源の使い方がずれるので、多くの種が共存できる
完全に重なると競争的排除が起こる。
2. 攪乱と共存
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
台風・山火事・洪水などによって生物群集が乱されることを何という?
攪乱
規模や頻度によって、群集への影響が変わる。
攪乱がまったく起きないと、種多様性はどうなる?
下がる
競争に強い種が優占し、ほかを排除してしまうため。
攪乱が大きすぎると、種多様性はどうなる?
下がる
多くの種が生き残れず、攪乱に強い一部だけが残る。
攪乱が中くらいのときに多様性が最も高くなるという考えを何という?
中規模攪乱説
競争に強い種と、攪乱後に早く定着する種の両方が共存できる。
森林で大きな木が倒れてできた明るい空間を何という? 多様性にどう効く?
ギャップ。多様性を高める
そこだけ光が届くので、陽樹の芽生えが育つ機会になる。
ギャップが森林の多様性を保つのは、どんなしくみ?
遷移の進んだ状態と、初期の状態が、同じ森の中にまだらに共存するから
森全体が同じ状態にならない。
3. 生態系のまとまり
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋑
生物群集と、それを取り巻く非生物的環境をあわせて何という?
生態系
生物どうしの関係と、物質・エネルギーのやりとりを含む。
生物が非生物的環境に影響を及ぼすことを何という? 逆は?
環境形成作用(生物 → 環境)と作用(環境 → 生物)
森林が湿度を保つのは環境形成作用の例。
多様性の高い生態系が、攪乱から回復しやすいとされるのはなぜ?
同じ役割を担える種が複数いるため、一部が失われても機能が保たれるから
種が少ないと、1 種の消失が全体に響く。
生態系のバランスが保たれているとは、どういう状態?
攪乱を受けても、時間とともにもとに近い状態へ戻れる状態
復元力を超える攪乱を受けると、別の状態へ移ってしまう。