種内関係と社会性
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (5) ア (ア) ㋐「個体群」。
内容の取扱いは「個体群内の相互作用として種内競争と社会性を扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
同じ種の個体どうしは、同じ資源を必要とするので最も強く競争します(種内競争)。
その競争を抑えるしくみとして発達したのが、縄張り・順位制・群れといった 社会性 です。
| しくみ | 何を解決しているか |
|---|---|
| 縄張り | 資源を空間で分け、争いを繰り返さない |
| 順位制 | 争う順番を決め、そのつどの戦いを避ける |
| 群れ | 警戒と採食の効率を上げる |
| 社会性昆虫 | 役割を分け、集団として子を残す |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 種内競争は種間競争より激しくなりうる(必要な資源がまったく同じだから)
- 縄張りは広ければよいものではない(広げるほど守る労力が増える)
- 働きバチが自分では子を残さないのは、血縁者を助けているから
1. 種内競争
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋐
同じ種の個体どうしが、食物や生活空間をめぐって争うことを何という?
種内競争
必要とする資源がまったく同じなので、競争は激しくなりやすい。
種内競争が種間競争より激しくなることがあるのはなぜ?
同種どうしは、必要とする資源が完全に重なるから
別種なら少しずつ違うぶん、逃げ道がある。
個体が一定の空間を占有し、他個体を排除することを何という?
縄張り(テリトリー)
食物・繁殖の場を確保できる。
縄張りは広いほど有利?
そうとは限らない
広げるほど得られる資源は増えるが、守るための労力も増える。差が最大になる広さが最適。
順位制とは何か? それが個体群にもたらす利点は?
個体間に優劣の順位が決まるしくみ。そのつど争わずに済む
無用な争いによる消耗を減らせる。
つつきの順位(ニワトリ)は、何の例として挙げられる?
順位制
一度順位が決まると、争いが起きにくくなる。
2. 群れと社会性
根拠: 学習指導要領 生物-(5)-ア-(ア)-㋐
群れをつくることの利点を 2 つ挙げると?
①捕食者を早く見つけられる ②採食や繁殖の効率が上がる
一方で、個体間の競争は激しくなる。
群れが大きくなりすぎると、どんな不利が生じる?
個体間の競争が激しくなり、食物が不足する
警戒の利益と競争の不利がつり合うところに最適な大きさがある。
1 個体あたりの警戒時間は、群れが大きくなるとどうなる?
短くなる
多数で見張るため、1 個体は採食に時間を使える。
分業しながら 1 つの集団として生活する昆虫を何という?
社会性昆虫
ミツバチ・アリ・シロアリなど。
社会性昆虫で、繁殖する個体としない個体が分かれていることを何という?
カースト(階級)
女王・働きバチ・雄バチなど、役割が固定されている。
働きバチが自分の子を残さないのに、そのふるまいが進化したのはなぜと説明される?
血縁の近い個体(妹)を助けることで、自分と同じ遺伝子を残せるから
この考えを血縁選択という。
社会性が「個体群が維持される仕組み」といえるのはなぜ?
種内競争による消耗を抑え、限られた資源で多くの個体が生き残れるようにするから
争いを避ける工夫が、集団の安定につながっている。
親が子を保護する行動は、何との引き換えになっている?
産む数を減らすこと
1 個体あたりの生存率を上げる代わりに、数を減らしている。