卵割と胚の形成
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物」の内容 (3) ア (イ) ㋑「発生と遺伝子発現」。
内容の取扱いは「動物の配偶子形成、受精、卵割、形成体と誘導、細胞分化と形態形成、器官分化の
始まりについても触れること」を求めている。
0. どういう論点か
受精卵が分裂を繰り返して体の形ができるまでを 発生 といい、
その初期の分裂を 卵割 といいます。ふつうの体細胞分裂と何が違うかが問われます。
| ふつうの体細胞分裂 | 卵割 | |
|---|---|---|
| 分裂の速さ | ゆっくり | 速い |
| 細胞の成長 | 分裂のたびに元の大きさに戻る | 戻らない |
| 細胞の大きさ | 変わらない | どんどん小さくなる |
| 胚全体の大きさ | — | ほとんど変わらない |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 卵割では胚全体は大きくならない(分かれて小さくなるだけ)
- 卵黄の多い側は割れにくい(卵割の様式は卵黄の量と分布で決まる)
- 原腸ができてはじめて三胚葉がそろう
1. 卵割
根拠: 学習指導要領 生物-(3)-ア-(イ)-㋑
受精卵の初期に起こる、特殊な体細胞分裂を何という?
卵割
分裂してできた細胞を割球という。
卵割がふつうの体細胞分裂と違う点を 2 つ挙げると?
①分裂が速い ②分裂のたびに細胞が小さくなる
分裂の合間に成長しないため。
卵割の進み方を決めているのは、卵の何?
卵黄の量と分布
卵黄が多い部分は割れにくい。
ウニやほ乳類のように、卵全体が均等に割れる卵割を何という?
等割(全割のうち)
卵黄が少なく均一に分布する等黄卵で見られる。
カエルの卵で、植物極側の割球が大きくなるのはなぜ?
植物極側に卵黄が多く、割れにくいから
このような全割を不等割という。
鳥類のように、卵黄が非常に多く一部だけが割れる卵割を何という?
部分割(盤割)
胚になるのは卵黄の上の小さな領域だけ。
2. 胚の形づくり
根拠: 学習指導要領 生物-(3)-ア-(イ)-㋑
卵割が進み、内部に空所(卵割腔)ができた段階の胚を何という?
胞胚
表面が 1 層の細胞でおおわれた状態。
胞胚の一部が内部に陥入し、原腸ができた胚を何という?
原腸胚
陥入の入り口を原口という。
原腸胚でそろう 3 つの胚葉は?
外胚葉・中胚葉・内胚葉
このあと、それぞれから決まった器官ができていく。
外胚葉からできる器官を挙げると?
表皮・神経管(脳・脊髄)・感覚器
体の外側と神経系を担当する。
中胚葉からできる器官を挙げると?
脊索・骨格・筋肉・腎臓・心臓・血管
体を動かし支える部分。
内胚葉からできる器官を挙げると?
消化管・肝臓・すい臓・肺
体の内側の管とその付属器官。
神経管ができる段階の胚を何という?
神経胚
外胚葉が厚くなって神経板となり、それが管状に閉じてできる。
器官のもとになる形ができ始めることを何という?
器官分化(器官形成)の始まり
ここから先は、それぞれの器官が独自の形を作っていく。
発生が進むにつれ、細胞が将来何になるか決まっていく。これを何という?
分化の運命が決定されること(予定運命の決定)
フォークトの局所生体染色法によって、どの領域が何になるかが調べられた。