自然免疫
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「生物基礎」の内容 (2) ア (イ) ㋐「免疫の働き」。
内容の取扱いは、免疫応答の概要を扱い、身近な疾患の例にも触れることを求めている。
0. どういう論点か
体の守りは、外側から順に 3 段あります。ここで扱うのは最初の 2 段です。
| 段 | 仕組み | 相手を選ぶか |
|---|---|---|
| 1 | 物理的・化学的防御(皮膚・粘膜・涙・胃酸) | 選ばない |
| 2 | 自然免疫(食作用・炎症・NK 細胞) | 選ばない |
| 3 | 適応免疫(適応免疫 で扱う) | 選ぶ |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 自然免疫は相手を選ばない(どの異物にも同じように働く。だから速い)
- 食作用を行うのは白血球(好中球・マクロファージ・樹状細胞)
- 自然免疫には記憶が残らない(記憶するのは適応免疫だけ)
1. 物理的・化学的防御
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(イ)-㋐
体内に異物が入るのを防ぐ、いちばん外側の仕組みは?
皮膚(角質層)と粘膜
物理的に入れない。傷がなければ多くの異物はここで止まる。
気管の粘膜が異物を排除する仕組みは?
繊毛の運動で、粘液にとらえた異物を体外へ送り出す
せきやくしゃみも同じ向きのはたらき。
涙・だ液・汗などに含まれ、細菌の細胞壁を分解する酵素は?
リゾチーム
化学的な防御のひとつ。
胃に入った細菌が減るのはなぜ?
胃液が強い酸性(塩酸を含む)で、多くの細菌がはたらけないから
これも化学的防御。
2. 自然免疫
根拠: 学習指導要領 生基-(2)-ア-(イ)-㋐
体内に侵入した異物を細胞内に取り込んで分解するはたらきを何という?
食作用
白血球のうち好中球・マクロファージ・樹状細胞が行う。
食作用を行う細胞を 3 つ挙げると?
好中球・マクロファージ・樹状細胞
いずれも白血球。
自然免疫が「相手を選ばない」とはどういうことか?
特定の異物に限らず、異物全般に対して同じように働くということ
そのぶん、侵入後すぐに働ける。
自然免疫と適応免疫では、どちらが速くはたらく?
自然免疫
適応免疫は特定の異物を認識してから増殖するので、数日かかる。
感染した細胞やがん細胞を直接攻撃する、自然免疫のリンパ球は?
NK 細胞(ナチュラルキラー細胞)
抗原の情報を受け取らずに攻撃できる。
傷口が赤くなったり、熱をもって痛んだりする反応を何という?
炎症
血管が拡張して白血球が集まりやすくなり、食作用が進む。
自然免疫に記憶は残るか?
残らない
同じ異物が来ても、前と同じ速さ・強さで反応する。記憶するのは適応免疫。
白血球による食作用の資料から読み取れるのは、体にどんな仕組みがあることか?
体内に侵入した異物を取り込んで処理する防御機構が備わっていること
異物を細胞内に取り込んでいる像が、その証拠になる。