空間座標
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 数学C (1) ベクトル ア (ウ)「座標及びベクトルの考えが平面から空間に拡張できることを理解すること。」。
0. どういうまとまりか
平面上の点は 2 つの数の組 で表しました。空間の点は、軸をもう 1 本足して 3 つの数の組 で表します。これが空間座標です。
式はどれも、平面の式に の項が 1 つ増えるだけです。次のノートから扱う空間のベクトルの成分も、この空間座標の上で決まります。
| 平面 | 空間 | |
|---|---|---|
| 座標軸 | 軸・ 軸の 2 本 | 軸・ 軸・ 軸の 3 本 |
| 点の座標 | ||
| 2 点間の距離 | ||
| 1 点から等距離の点の集まり | 円 | 球面 |
| が表す図形 | 軸に平行な直線 | 平面に平行な平面 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 対称な点は「動かない座標」を残して、ほかの符号を変える。 平面に関して対称なら だけ、 軸に関して対称なら と の符号が変わる
- 空間で は直線ではなく平面。 と に条件が無いので、、 は自由に動ける
- 球面の方程式の右辺は半径の 2 乗(円の方程式と同じ)
1. 座標軸と点の座標
根拠: 学習指導要領 数学C-(1)-ア-(ウ)
空間に点 をとり、 で互いに垂直に交わる 3 本の数直線を引きます。平面の座標に、紙面から垂直に立つ軸を 1 本足した形です。
空間座標とは、どんなものか?
原点 で互いに垂直に交わる 3 本の座標軸( 軸・ 軸・ 軸)を定め、空間の点を 3 つの実数の組 で表したもの
を 座標、 を 座標、 を 座標という。平面の座標に 座標が 1 つ増えただけ。
空間の 3 つの座標平面とは?
平面・ 平面・ 平面
2 本の座標軸で定まる平面。 平面は 軸と 軸を含む平面で、 軸に垂直。
平面上の点と、 軸上の点の座標は、それぞれどんな形か?
平面上の点は 、 軸上の点は
平面や軸の名前に入っていない文字の座標が 0 になる。 平面上なら 、 軸上なら 。
点 から 平面に下ろした垂線の足と、 軸に下ろした垂線の足の座標は?
平面には 、 軸には
下ろした先の平面や軸の名前に入っている文字の座標はそのまま残り、ほかは 0 になる。
2. 対称な点
根拠: 学習指導要領 数学C-(1)-ア-(ウ)
対称移動では、対称の基準になる平面や軸の上の座標は動きません。動かない座標を残して、ほかの座標の符号を変えます。
点 と、 平面に関して対称な点の座標は?
平面をはさんで反対側に移るので、 座標の符号だけが変わる。 平面に関してなら 、 平面に関してなら 。
点 と、 軸に関して対称な点、原点に関して対称な点の座標は?
軸に関して 、原点に関して
軸に関して対称なら 座標だけが残り、 と の符号が変わる。原点に関して対称なら 3 つとも符号が変わる。
3. 2 点間の距離
根拠: 学習指導要領 数学C-(1)-ア-(ウ)
2 点を対角線の両端とする直方体を考えると、3 辺の長さは 座標・ 座標・ 座標の差です。
底面の対角線に三平方の定理を使い、それと高さでもう 1 回使うと、直方体の対角線の長さが出ます。
空間の 2 点 、 の間の距離 は?
平面の式に 座標の差の 2 乗が 1 つ増えただけ。3 辺が座標の差である直方体の対角線の長さ。
原点 と点 の距離 は?
2 点間の距離の式で、一方を原点にしたもの。
2 点 、 の間の距離は?
7
。
4. 座標平面に平行な平面と球面
根拠: 学習指導要領 数学C-(1)-ア-(ウ)
平面で は 軸に平行な直線でした。空間では、条件の無い文字が 2 つ残るので平面になります。
球面は「中心から等しい距離にある点の集まり」で、2 点間の距離の式を 2 乗すれば方程式になります。
点 を通り、 平面に平行な平面の方程式は?
この平面上の点は 座標がどれも で、 座標と 座標は自由。 軸に垂直な平面でもある。
空間で、方程式 はどんな図形を表すか?
点 を通り、 平面に平行な平面( 軸に垂直な平面)
同じように は 平面に平行な平面。式に出てこない 2 文字の座標平面に平行になる。
中心が 、半径が の球面の方程式は?
球面上の点 と中心の距離が 、という式を 2 乗したもの。円の方程式に の項が増えただけ。
中心が原点、半径が の球面の方程式は?
球面の方程式で としたもの。
練習問題
問 1 点 について、 平面に関して対称な点、 軸に関して対称な点、原点に関して対称な点の座標をそれぞれ求めよ。
順に 、、
方針 対称移動では、基準になる平面や軸の上の座標は動かない。基準の名前に入っている文字の座標を残して、ほかの座標の符号を変える。
- 平面に関して対称な点。名前に入っている 、 の座標はそのままで、 座標だけ符号を変える。 が になり、
- 軸に関して対称な点。 座標はそのままで、 座標と 座標の符号を変える。 が 、 が になり、
- 原点に関して対称な点。残る座標は無いので、3 つとも符号を変える。
ここで間違えやすい 座標はもとが なので、符号を変えると になる。「マイナスを付ける」と覚えていると のまま書いてしまう。
問 2 2 点 、 の間の距離を求めよ。
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方針 2 点の座標が分かっているので、2 点間の距離の式に入れる。座標の差を ・・ ごとに先に出してから、2 乗して足す。
- 座標の差を出す。 は 、 は 、 は
- それぞれ 2 乗して足す。
- 距離はその正の平方根なので、
ここで間違えやすい 負の座標を引くところ。 は で になる。差が負になっても、2 乗すれば正になる。
問 3 2 点 、 から等しい距離にある 軸上の点 の座標を求めよ。
方針 軸上の点は 座標と 座標が 0 なので、分からないのは 座標だけ。それを文字でおき、「 からの距離と からの距離が等しい」を式にする。根号を避けるため、距離は 2 乗して比べる。
- 軸上の点なので、 とおく。
- との距離の 2 乗は、
- 展開してまとめると、
- との距離の 2 乗は、
- 展開してまとめると、
- なので 。
- 両辺の が消えて、。移項すると なので、
- 確かめ。 のとき 、 で確かに等しい。
問 4 点 を通り、 平面に平行な平面の方程式を求めよ。また、同じ点を通り 軸に垂直な平面の方程式を求めよ。
平面に平行な平面は 、 軸に垂直な平面は
方針 座標平面に平行な平面の上では、その座標平面の名前に入っていない文字の座標が一定になる。どの座標が一定になるかを見きわめて、その値を通る点の座標から読む。
- 平面に平行な平面の上では、名前に入っていない 座標が一定で、 と は自由に動く。
- 通る点 の 座標は なので、方程式は
- 軸に垂直な平面は、 平面に平行な平面。この平面の上では 座標が一定になる。
- 通る点の 座標は なので、方程式は
ここで間違えやすい 空間では は直線ではなく平面を表す。式に出てこない と には条件が無いので、自由に動ける。
問 5 2 点 、 を直径の両端とする球面の方程式を求めよ。
方針 球面の方程式に要るのは、中心の座標と半径の 2 乗。直径の両端が分かっているので、中心は線分 の中点、半径は中心と の距離として求める。
- 中心は線分 の中点。 座標は 、 座標は 、 座標は
- よって中心は
- 半径の 2 乗は、中心と の距離の 2 乗。
- 球面の方程式 に、中心 と を入れて、
ここで間違えやすい 右辺は半径の 2 乗なので、 をそのまま書く( にしない)。また、直径 の長さの 2 乗()を右辺に書かない。半径は直径の半分である。
問 6 球面 が 平面と交わってできる円の中心と半径を求めよ。
中心 、半径 4
方針 交わりの円の上の点は、球面の上にあり、しかも 平面の上にある。 平面上の点は なので、球面の方程式に を代入すれば、円を表す 、 の式が出る。
- 球面の方程式に を代入する。
- なので、
- を移項する。 なので、
- これは 平面の上で、中心 、半径 の円。空間の座標で書くと、中心は
- 確かめ。球面の中心 から 平面に下ろした垂線の足は で、円の中心と一致する。
ここで間違えやすい 円の半径は球面の半径 5 より小さくなる。球面の中心が 平面から 3 だけ離れているので、三平方の定理で が円の半径の 2 乗になる。