みならいノート

数学Ⅲ 2027年度版

積と商の導関数

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領 数学Ⅲ (2) 微分法 ア (ア)「微分可能性,関数の積及び商の導関数について理解し,関数の和,差,積及び商の導関数を求めること。」。このノートは、2 つの関数をかけた形・割った形の関数を、展開せずに微分する公式を扱います。

0. どういうまとまりか

数学Ⅱでは、積の形の式は展開してから微分しました。数学Ⅲでは、積のまま・分数のまま微分する公式を使います。
和と差は「それぞれを微分して足す・ひく」でよいのに、積と商はそうなりません。ここが最初のつまずきです。
以下、 と は微分可能な関数とします。

形 導関数
定数倍・和・差
積
商
逆数
( は整数)

分かれ目は次の 3 つ。

1. 定数倍・和・差の導関数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ア)

数学Ⅱで多項式に使った性質は、微分可能な関数ならどれにでも成り立ちます。

、 を定数とするとき、 は?

定数倍は外に出し、和と差はそれぞれを微分する。 もこの形(、)。

2. 積の導関数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ア)

に をひいて加えると、 と分かれます。
で割って とすると、 は微分可能なので連続で は に近づき、 が出ます。

積の導関数 は?

「前を微分して後ろはそのまま」と「前はそのままで後ろを微分」を足す。

としてよいか?

いけない。正しくは

で確かめると、 では で 1 になるが、正しい導関数は 。

積の導関数の公式を定義から導くとき、 にどんな変形をするか?

をひいて加え、 と分ける

で割って とする。 は微分可能だから連続で、 は に近づく。

3 つの関数の積の導関数 は?

1 つずつ順に微分して、3 つを足す。 とみて積の導関数を 2 回使うと出る。

積の導関数を使うと、 の導関数は?

とみて、。 で止めず、 がかかる。

3. 商の導関数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ア)

商の導関数は、まず の導関数を定義から求め、 に積の導関数を使うと出ます。分母が 0 になる は除いて考えます。

商の導関数 は?()

分母は 2 乗。分子は「分子を微分 × 分母」から「分子 × 分母を微分」をひく。

商の導関数の分子を と書くと、どうなるか?

符号が逆になり、誤り。正しい分子は

積の導関数は足し算なので順を入れかえても同じだが、商はひき算なので順が決まっている。分子を微分したものが先。

逆数の導関数 は?()

商の導関数で分子を 1 としたもの(1 の導関数は 0)。マイナスを落としやすい。

4. の導関数( が負の整数のとき)

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ア)

が負の整数のとき、( は自然数)とおくと です。逆数の導関数から
となり、これは と同じ形です。

が負の整数のとき、 は成り立つか?

成り立つ()。 がどんな整数でも

とおいて に逆数の導関数を使うと確かめられる。

を自然数とするとき、 は?

とみて 。分母の次数は 1 つ上がる()。

のように、分母が単項式の分数式は、どう微分すると速いか?

先に割って の和の形にしてから、項ごとに微分する

なので、導関数は 。商の導関数でも同じ結果になるが、計算が長い。

練習問題

問 1 関数 を、積の導関数を使って微分せよ。

方針 2 つの式の積なので、積の導関数 を使う。、 とみる。

  1. それぞれを微分する。、
  2. 公式に入れる。
  3. 展開する。、
  4. 足す。

問 2 関数 を微分せよ。

方針 分数の形で、分母が単項式でないので、商の導関数 を使う。、 とみる。

  1. それぞれを微分する。、
  2. 公式に入れる。
  3. 分子の前半を展開する。
  4. 分子の後半を展開する。
  5. ひく。
  6. よって

ここで間違えやすい 手順 5 で後半をかっこに入れずにひくと、 の符号を変え忘れて になる。

問 3 関数 を微分せよ。

(通分すると )

方針 分母が単項式 なので、先に割って の形の和にする。 は が負の整数でも使える。

  1. 項ごとに割る。
  2. 指数で書く。
  3. 項ごとに微分する。、、
  4. 足す。
  5. 通分するなら、分母を にそろえて

問 4 関数 を、展開せずに微分せよ。

方針 3 つの式の積なので、 を使う。3 つの因数はどれも微分すると 1 になる。

  1. 公式に入れる。
  2. 1 つ目を展開する。
  3. 2 つ目を展開する。
  4. 3 つ目を展開する。
  5. 足す。 の項は 、 の項は 、定数項は 11 なので、

問 5 関数 について、 となる の値を求めよ。

方針 商の導関数で を求める。分数の値が 0 になるのは分子が 0 のときなので、分子を因数分解する。分母が 0 になる は定義域に入らない。

  1. 、 とみて、それぞれ微分する。、
  2. 公式に入れる。
  3. 分子を整理する。
  4. 因数分解する。
  5. となるのは分子が 0 のときで、(どちらも を満たす)

問 6 関数 が 、 を満たすとき、定数 、 の値を求めよ。

、

方針 商の導関数で を 、 を含む式で表し、 と を代入して 2 本の式を作る。

  1. 分子と分母を微分する。、
  2. 公式に入れる。
  3. 分子を整理する。
  4. を代入する。分子は 、分母は 1 なので 。条件から
  5. を代入する。分子は 、分母は なので
  6. 条件から なので、

このノートの 12 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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