みならいノート

数学Ⅲ 2027年度版

対数関数と指数関数の導関数

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領 数学Ⅲ (2) 微分法 ア (ウ)「三角関数,指数関数及び対数関数の導関数について理解し,それらを求めること。」。このノートは、そのうち対数関数と指数関数の導関数を、新しい定数 の定義から組み立て、対数微分法までを扱います。

0. どういうまとまりか

対数関数 を定義に従って微分しようとすると、 の での極限が出てきます。この極限値を と書き、
を底とする対数(自然対数)を使うと、導関数がいちばん簡単な形になります。数学Ⅲでは、底を省いた は自然対数を表します。
指数関数は対数関数の逆関数なので、指数関数の導関数は対数関数の導関数から出てきます。

関数 導関数 条件
、、
、
は実数、

分かれ目は次の 3 つ。

1. と自然対数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ウ)

と変形できます。 とおくと、 のとき で、中身は です。
この極限値が で、底 を にすれば となって、導関数が だけになります。

定数 の定義(極限の式)は?

とおけば とも書ける。値は で、無理数。

自然対数とは何か?

を底とする対数

数学Ⅲでは底の を省いて と書く。、。

2. 対数関数の導関数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ウ)

底が でないときは、底の変換公式 で自然対数に直します。 は、 のとき で、
合成関数の微分から となるので、 の正負によらず同じ式になります。

は?

()

は自然対数。真数は正なので、定義域は 。

は?

()

絶対値がついても導関数の形は変わらない( ではない)。 のときは 。

は?(、)

と自然対数に直して微分する。分母に がつく。

は?()

合成関数の微分。 に内側の導関数 をかける。。

3. 指数関数の導関数

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ウ)

は と同じことです。逆関数の微分法から の逆数をとって となります。
底が のときは と書き直して、合成関数の微分を使います。

は?

微分しても変わらない。 の形をまねて としない。

は?(、)

とみて合成関数の微分を使う。 がかけ算でつく。 なら で にもどる。

は?

外側の は微分しても のまま。それに内側の導関数をかける。、。

4. 対数微分法

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ウ)

積・商・累乗がからんだ式や、 のように底にも指数にも がある式は、両辺の対数をとると和・差・定数倍に分かれて、微分しやすくなります。
は の関数なので、 を で微分すると になります。

対数微分法の手順は?

両辺の絶対値の自然対数をとり、両辺を で微分して の形にし、両辺に をかけて を求める

左辺は 。 が分かっているときは絶対値は要らない。

が実数のとき、 は?()

の両辺の対数をとると 。微分して なので、。指数が無理数でも同じ形の公式になる。

5. にからむ極限

根拠: 学習指導要領 数学Ⅲ-(2)-ア-(ウ)

次の 2 つの極限は、 の定義から出ます。 の における微分係数、 の における微分係数とみても、同じ値になります。

の値は?

1

で、中身が に近づくので 。

の値は?

1

とすると の形で、 に等しい。

練習問題

問 1 関数 を微分せよ。

方針  とおくと の合成関数。 を使う。 は常に正なので、すべての実数 で定義される。

  1. 内側を微分する。
  2. 公式に入れる。

問 2 関数 を微分せよ。

方針  と の積なので、積の導関数を使う。 は内側が の合成関数なので、微分するとマイナスがつく。

  1. を微分する。
  2. 積の導関数に入れる。
  3. でくくる。
  4. 因数分解して、

問 3 関数 を微分せよ。

方針  で とする。 を通分すると分子に と同じ式が現れて、約分できる。 なので真数は常に正。

  1. を微分する。 から、
  2. 真数を微分する。
  3. 通分する。
  4. 公式に入れる。
  5. を約分して、

問 4 関数 ()を微分せよ。

方針 底にも指数にも があるので、 も も使えない。両辺の自然対数をとって指数を前に下ろしてから微分する(対数微分法)。 なので で、絶対値は要らない。

  1. 両辺の自然対数をとる。
  2. 左辺を で微分する。 は の関数なので、
  3. 右辺を積の導関数で微分する。
  4. よって
  5. 両辺に をかけて、

ここで間違えやすい  としたり、 としたりしない。前者は指数を定数とみた誤り、後者は底を定数とみた誤りで、正しい答えはこの 2 つの和になっている。

問 5 関数 を、対数微分法で微分せよ。

方針 累乗の商なので、対数をとると「3 倍の対数」と「2 倍の対数」の差に分かれる。 も も負になりうるので、両辺の絶対値の対数をとる。

  1. 両辺の絶対値の自然対数をとる。
  2. 両辺を で微分する。
  3. 右辺を通分する。分子は なので、
  4. 両辺に をかける。
  5. を 1 つ約分して、

ここで間違えやすい 手順 1 で絶対値をつけずに と書くと、 では真数が負になって式が意味をもたない。

問 6 次の極限値を求めよ。 (1)   (2)

(1)  (2) 3

方針 (1) は の定義 の形を作る。かっこの中の を とおき、指数も で表す。(2) は の形を作る。指数の と分母をそろえる。

  1. (1) とおくと、 のとき で、
  2. 指数を分ける。
  3. 中かっこの中が に近づくので、極限値は
  4. (2) とおくと、 のとき で、
  5. 置きかえる。
  6. が 1 に近づくので、極限値は 3

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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