みならいノート

数学Ⅱ 2027年度版

軌跡

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領 数学Ⅱ (2) 図形と方程式 ア (ウ)「軌跡について理解し,簡単な場合について軌跡を求めること。」。

0. どういうまとまりか

与えられた条件を満たす点全体がつくる図形を、その条件を満たす点の軌跡といいます。
求め方は、動く点を とおいて条件を 、 の式に直し、その式が表す図形を読むことです。

条件 軌跡
2 点 、 から等しい距離にある 線分 の垂直二等分線
2 点 、 からの距離の比が () 円(アポロニウスの円)
定点からの距離が一定 その定点を中心とする円
点が媒介変数 で と表される を消去した 、 の式が表す図形

分かれ目は次の 3 つ。

1. 軌跡の求め方

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ウ)

軌跡を求めるとは、「条件を満たす点の集まり」と「ある図形」が同じであることを示すことです。
そのため、条件から図形の式を導くだけでなく、逆に図形上の点が条件を満たすことも確かめます。

点の軌跡とは何か?

与えられた条件を満たす点全体がつくる図形

条件を満たす点はすべてその図形上にあり、逆にその図形上の点はすべて条件を満たす。

軌跡を求める手順は?

求める点を とおき、条件を 、 の式で表し、式を整理して図形を読み、逆にその図形上の点が条件を満たすか確かめる

式変形で両辺を 2 乗したり文字で割ったりすると、条件を満たさない点が混ざることがある。最後の確認で除く。

2 点 、 から等しい距離にある点の軌跡は?

線分 の垂直二等分線

とおき を展開すると、 と が消えて 1 次式(直線の方程式)が残る。

2. アポロニウスの円

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ウ)

2 点からの距離の比が一定の点は、比が でなければ円をえがきます。この円をアポロニウスの円といいます。

2 点 、 からの距離の比が である点の軌跡は?

なら円(アポロニウスの円)、 なら線分 の垂直二等分線

を展開すると、 のときは と の係数が等しく残り、円の方程式になる。

アポロニウスの円()の直径の両端は、どんな点か?

線分 を に内分する点と、外分する点

どちらの点も を満たし、しかも直線 上にある。中心はこの 2 点の中点。

2 点 、 に対して、 を満たす点 の軌跡は?

中心 、半径 2 の円

から 。整理すると 、。
直径の両端は、 を に内分する点 と外分する点 になっている。

3. 動く点に連動する点の軌跡

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ウ)

点 が図形上を動き、点 が から決まるとき、 の軌跡を求めます。
の座標を の座標で表し、 が満たす式に代入するのが手順です。

点 が図形 上を動くとき、 から決まる点 の軌跡はどう求めるか?

、 とおき、 と の関係から 、 を 、 で表して、 が満たす の方程式に代入する

最後に残すのは 、 だけ。、 は消去する文字。

点 が円 上を動くとき、点 と を結ぶ線分の中点 の軌跡は?

中心 、半径 1 の円

、 とおくと 、 から 、。
に代入して 、すなわち 。

4. 媒介変数で表された点の軌跡

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ウ)

点の座標が 1 つの文字 (媒介変数)で表されているときは、 を消去して と の関係式を作ります。

点 が、 がすべての実数値をとって動くときの軌跡は?

直線

から 。これを に代入して 、すなわち 。

媒介変数 の範囲が制限されているとき(例: )、軌跡はどうなるか?

の範囲を (または )の範囲に直し、その範囲に入る部分だけが軌跡になる

で なら なので、軌跡は直線 の の部分(半直線)。

練習問題

問 1 2 点 、 から等しい距離にある点 の軌跡を求めよ。

直線

方針 軌跡は、動く点を とおき、条件を 、 の式に直して図形を読む。条件は だが、距離は根号を含むので、2 乗した で式を立てる。

  1. とおく。
  2. を座標で書くと、
  3. 左辺を展開する。
  4. 右辺を展開する。
  5. 両辺の 、 が消えて、
  6. 左辺に集めて 。両辺を 4 で割って
  7. 逆に、この直線上の点は手順を逆にたどれるので を満たす。よって軌跡は直線

確かめ: この直線は の中点 を通り()、傾き は直線 の傾き と積が 。線分 の垂直二等分線になっている。

問 2 2 点 、 に対して、 を満たす点 の軌跡を求めよ。

中心 、半径 3 の円

方針  とおき、比の条件を式にする。 は のこと。距離の根号を外すために両辺を 2 乗して とし、座標で書いて整理する。

  1. とおく。 から 。両辺を 2 乗して
  2. 座標で書く。、 なので、
  3. 右辺を展開する。 なので、右辺は
  4. 左辺を右辺に移して、
  5. 両辺を 8 で割る。、 なので、
  6. の項を平方完成する。 なので 、すなわち
  7. 逆に、この円上の点は手順を逆にたどれるので を満たす。よって軌跡は中心 、半径 3 の円

確かめ: 直径の両端は、 を に内分する点 と外分する点 。その中点が 、2 点の距離 6 の半分が 3 で、合っている。

ここで間違えやすい 2 乗すると、比の 3 は 9 になる。 に掛けるのは 3 ではなく 9。

問 3 点 が円 上を動くとき、点 と を結ぶ線分 を に内分する点 の軌跡を求めよ。

中心 、半径 1 の円

方針 動く点が 2 つある。円上を動く と、それに連動する である。求めたいのは なので とおき、 は別の文字で とおく。 について分かっているのは「円上にある」()ことだけなので、、 を 、 で表してこの式に代入し、、 を消す。

  1. 、 とおく。 は円上にあるので、 …①
  2. は線分 を に内分する。 の座標に 2、 の座標に 1 を掛けて、、
  3. 、 について解く。 から 、 から
  4. ①に代入して、
  5. なので、
  6. 両辺を 9 で割って、
  7. 逆に、この円上の点は条件を満たす。よって軌跡は中心 、半径 1 の円

ここで間違えやすい  を に内分するので、 の座標に 2、 の座標に 1 を掛ける(たすきがけ)。逆にすると別の円になる。また、最後に残すのは 、 だけで、、 は消す文字。

問 4  がすべての実数値をとって動くとき、点 の軌跡を求めよ。また、 のときはどうなるか。

直線 。 のときは、この直線の の部分

方針  の座標が 1 つの文字 で表されているので、、 とおいて を消去すれば、 と の関係式(軌跡の式)になる。 に範囲があるときは、それを の範囲に直す。

  1. 、 とおく。
  2. 1 つ目の式を について解く。 から、
  3. 2 つ目の式に代入して、
  4. 両辺を 2 倍して 、すなわち
  5. 移項して 。 がすべての実数値をとると もすべての実数値をとるので、軌跡はこの直線の全体。
  6. のときは、 から 、すなわち 。軌跡は、この直線の の部分( のときの点 を端とする半直線)

ここで間違えやすい  に範囲があるのに、直線の全体を答えにしない。 の範囲は、必ず (または )の範囲に直して添える。

問 5  がすべての実数値をとって動くとき、放物線 の頂点の軌跡を求めよ。

直線

方針 頂点の軌跡なので、まず平方完成して頂点の座標を で表す。すると頂点は を媒介変数とする点になるので、あとは を消去する。放物線の式の 、 とまぎれないよう、頂点は とおく。

  1. 平方完成する。 なので、
  2. この形から、頂点は
  3. 頂点を とおくと、、
  4. を 2 つ目の式に代入して、
  5. はすべての実数値をとるので、 もすべての実数値をとる。よって軌跡は、直線 の全体

ここで間違えやすい  までが平方の中に入り、残る が頂点の 座標になる。 をそのまま 座標にしない。

問 6 2 点 、 に対して、 を満たす点 の軌跡を求めよ。

中心 、半径 2 の円

方針  とおき、条件 をそのまま座標で書く。はじめから 2 乗の形なので、根号は出てこない。整理して、どんな図形の式かを読む。

  1. とおくと、、
  2. 条件に入れて、
  3. と展開してまとめると、
  4. 16 を移項して 。両辺を 2 で割って
  5. の項を平方完成する。 なので 、すなわち
  6. 逆に、この円上の点は条件を満たす。よって軌跡は中心 、半径 2 の円

確かめ: 線分 を直径とする円になっている(中心は の中点 、半径は の長さ 4 の半分)。

このノートの 10 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

前 円と直線の位置関係
不等式の表す領域 次

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