点の座標と内分・外分
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 数学Ⅱ (2) 図形と方程式 ア (ア)「座標を用いて,平面上の線分を内分する点,外分する点の位置や二点間の距離を表すこと。」。
0. どういうまとまりか
点を座標で表すと、長さや位置を座標の計算で出せます。この単元の道具は 2 つだけです。
二点間の距離(三平方の定理)と、線分を に分ける点(内分点・外分点)です。
| 求めるもの | 数直線上(、) | 平面上(、) |
|---|---|---|
| 二点間の距離 | ||
| に内分する点 | 座標・ 座標それぞれに同じ式 | |
| に外分する点 | 座標・ 座標それぞれに同じ式 | |
| 中点 | 座標・ 座標それぞれの平均 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 内分の式は「たすきがけ」。 の座標には相手側の比 を、 の座標には を掛ける
- 外分は内分の式の を にかえたもの。分母も になる
- 平面上の内分点・外分点は、 座標と 座標を別々に数直線の式で出す
1. 数直線上の点
根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ア)
数直線上の点は 1 つの数で表されます。平面上の式は、ここでの式を 座標と 座標に 1 回ずつ使うだけです。
数直線上の 2 点 、 の間の距離は?
大きいほうから小さいほうを引いた値。どちらが右か分からないときは絶対値で書く。
数直線上の 2 点 、 を結ぶ線分 を に内分する点の座標は?
の座標 には 側の比 、 の座標 には 側の比 を掛ける(たすきがけ)。 なら中点 。
数直線上の 2 点 、 を結ぶ線分 を に外分する点の座標は?
()
内分の式の を にかえたもの。分子も分母も の符号が変わる。
線分 を に外分する点は、 のときと のときで、どちら側にあるか?
なら の外側( を越えた先)、 なら の外側
外分する点 は を満たす線分の外の点。比の大きいほうの端から遠くなるので、小さいほうの端の外側にある。
数直線上の 2 点 、 について、線分 を に内分する点と外分する点の座標は?
内分する点 4、外分する点 10
内分: 。外分: 。 なので外分する点は の外側にある。
2. 平面上の二点間の距離
根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ア)
平面上の 2 点を斜辺の両端とする直角三角形をつくると、横の長さは 座標の差、縦の長さは 座標の差になります。
二点間の距離は、三平方の定理で出します。
平面上の 2 点 、 の二点間の距離 は?
座標の差と 座標の差を 2 辺とする直角三角形の斜辺(三平方の定理)。差は 2 乗するので、引く順番は気にしなくてよい。
原点 と点 の距離 は?
二点間の距離の式で、一方の点を原点にしたもの。
2 点 、 の二点間の距離は?
5
。辺が 3 と 4 の直角三角形の斜辺。
3. 平面上の内分点・外分点
根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(2)-ア-(ア)
線分 を に分ける点は、 軸・ 軸に影を落としても同じ比に分けます。
そのため、 座標と 座標のそれぞれに、数直線上の内分・外分の式を使えばよいのです。
平面上の 2 点 、 を結ぶ線分を に内分する点の座標は?
座標、 座標それぞれに数直線上の内分の式を使う。外分なら を にかえて 。
線分 の中点の座標は?(、)
に内分する点。 座標どうし、 座標どうしの平均。
3 点 、、 を頂点とする三角形の重心の座標は?
重心は中線を頂点から に内分する点。辺 の中点と を結ぶ線分を に内分して計算すると、3 点の座標の平均になる。
【発展】中線定理を座標で確かめる
三角形 の辺 の中点を とすると、 が成り立つ(中線定理)。
を原点、、、 と座標をおくと、
左辺は 、右辺は で等しい。
計算が楽になるように座標軸を置くのが、座標を使った証明のこつ。
練習問題
問 1 数直線上の 2 点 、 について、 の長さと、線分 を に内分する点、外分する点の座標を求めよ。
、内分する点 1、外分する点
方針 数直線上では、距離は座標の差の絶対値、分ける点は内分・外分の式で出る。、、、 をそのまま入れればよく、外分は内分の式の を にかえるだけである。
- 距離は、座標の差の絶対値をとる。
- 内分する点は 。 の座標 には相手側の比 3 を、 の座標 7 には 2 を掛ける。
- 外分する点は、内分の式の 3 を にかえる。分母も になる。
- なので、外分する点は の外側( より左)にある。 は より左なので、位置も合っている。
ここで間違えやすい 外分で を にかえるのは、分子と分母の両方。分母を のままにすると、別の点が出てしまう。
問 2 2 点 、 について、 の長さと、線分 を に内分する点、外分する点の座標を求めよ。
、内分する点 、外分する点
方針 平面上では、距離は三平方の定理( 座標の差と 座標の差を 2 乗して足す)で出す。分ける点は、 座標と 座標を別々に、数直線の内分・外分の式で出す。比は なので、 の座標に 1、 の座標に 3 を掛ける。
- 座標の差は 、 座標の差は
- 距離の式に入れる。
- 内分する点の 座標。
- 内分する点の 座標。
- 外分する点の 座標は、 側に掛ける 1 を にかえる。
- 外分する点の 座標も同じようにする。
ここで間違えやすい 座標の差は 。負の数を引くので、足し算になる。
問 3 3 点 、、 を頂点とする三角形の重心の座標を求めよ。
方針 三角形の重心の座標は、3 つの頂点の座標の平均になる。 座標どうし、 座標どうしを 3 つ足して、3 で割る。
- 座標を 3 つ足して 3 で割る。
- 座標を 3 つ足して 3 で割る。
- よって、重心は
問 4 2 点 、 から等しい距離にある 軸上の点 の座標を求めよ。
方針 軸上の点は 座標が 0 なので、 とおけば分からない文字は だけになる。「等しい距離」は だが、距離は根号を含むので、2 乗した で式を立てると計算が楽になる。
- とおく。
- との距離の 2 乗は、
- との距離の 2 乗は、
- なので、
- 左辺を展開すると 、右辺を展開すると
- 両辺の が消えて、
- 移項して から、。よって
確かめ: のとき、 との距離の 2 乗は 、 との距離の 2 乗は で等しい。
問 5 点 に関して、点 と対称な点 の座標を求めよ。
方針 「点 に関して対称」とは、 が線分 の真ん中にあるということ。 とおき、 と の中点が になるという式を、 座標と 座標で 1 本ずつ立てる。
- とおくと、線分 の中点は
- これが に一致するので、、
- 1 つ目の式の両辺を 2 倍して から、
- 2 つ目の式の両辺を 2 倍して から、
- よって
ここで間違えやすい 真ん中に来るのは 。 と の中点を求めてしまわない。
問 6 平行四辺形 の 3 つの頂点が 、、 のとき、頂点 の座標を求めよ。
方針 平行四辺形の対角線は、互いに他を 2 等分する。つまり、対角線 の中点と対角線 の中点は同じ点になる。、 は分かっているので中点が出せて、そこから を逆算する。
- の中点を求める。 座標は 、 座標は
- とおくと、 の中点は
- 2 つの中点が一致するので、、
- 1 つ目の式の両辺を 2 倍して から、
- 2 つ目の式の両辺を 2 倍して から、
- よって
ここで間違えやすい 頂点は 、、、 の順に並ぶので、対角線は と 。 と を対角線にとると、別の点が出てしまう。