みならいノート

数学Ⅱ 2027年度版

接線の方程式

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領 数学Ⅱ (5) 微分・積分の考え ア (ア)「微分係数や導関数の意味について理解し,関数の定数倍,和及び差の導関数を求めること。」。

0. どういうまとまりか

曲線 上の点 における接線の傾きは、微分係数 です。
直線は「通る 1 点」と「傾き」で決まるので、接線の問題はすべて接点の 座標を決めることに帰着します。

与えられるもの 接点の決め方 立てる式
接点 そのまま使う
傾き を解いて を出す 接点 で上の式
曲線外の点(通る点) 接点を とおき、接線が通る点を代入して の方程式を解く 求めた ごとに上の式

分かれ目は次の 3 つ。

1. 接点が分かっている接線

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(5)-ア-(ア)

微分係数が接線の傾きを表すことを使うと、接点が分かっていれば接線は 1 本の式で書けます。

曲線 上の点 における接線の傾きは?

微分係数

導関数 を求めてから を代入する。

曲線 上の点 における接線の方程式は?

点 を通り傾き の直線 に、接点と微分係数を入れたもの。

放物線 上の点 における接線の方程式は?

なので傾きは 2。 を整理する。

2. 傾きが与えられた接線

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(5)-ア-(ア)

傾きが分かっているときは、微分係数がその傾きに等しくなる点を探します。そこが接点です。

曲線 の接線のうち、傾きが のものはどう求めるか?

接点の 座標を とおき、 を解いて接点を求めてから、接線の式を立てる

の解が 2 つあれば、接線も 2 本ある。

曲線 の接線で、傾きが 9 のものは?

と の 2 本

から 、。接点は と 。三次関数では同じ傾きの接線が 2 本になることがある。

3. 曲線外の点から引く接線

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(5)-ア-(ア)

接線が通る点が分かっていても、その点が接点でなければ、傾き(微分係数)はすぐには分かりません。
そこで接点を文字でおいて接線の式を作り、通る点の条件で接点を決めます。

曲線 の外の点 から引いた接線はどう求めるか?

接点を とおいて接線 を作り、、 を代入して の方程式を解く

点 P は曲線上にないので、P での微分係数を傾きにしてはいけない。

放物線 に、点 から引いた接線は?

と

接点 における接線は 。点を代入して 、 から 。

「曲線上の点 A における接線」と「曲線上の点 A を通る接線」の違いは?

「における」は A が接点で 1 本に決まる。「を通る」は A が接点とは限らず、別の点で接して A を通る接線もある

「を通る」ときは、A が曲線上にあっても接点を とおいて求める。

曲線 上の点 を通る接線は何本あるか?

2 本( と )

接点 における接線 に点を代入して 、 から 。

4. 法線

根拠: 学習指導要領 数学Ⅱ-(5)-ア-(ア)

接点を通り、接線に垂直な直線を法線といいます。垂直な 2 直線の傾きの積は です。

曲線 上の点 における法線の方程式は?()

法線は、接点を通り接線に垂直な直線。傾きは、微分係数 との積が になる値。

微分係数 のとき、点 における法線は?

直線

接線が 軸に平行()なので、法線は 軸に平行になる。

練習問題

問 1 曲線 上の点 における接線の方程式を求めよ。

方針 「点 における接線」なので、この点が接点。直線は通る 1 点と傾きで決まり、接線の傾きは接点での微分係数なので、 に を代入して傾きを出す。

  1. 微分する。
  2. を代入して、接線の傾きを求める。
  3. 点 を通り傾き 1 の直線なので、
  4. 整理して、

問 2 放物線 の接線で、傾きが 2 のものの方程式を求めよ。

方針 傾きは分かっているが、接点が分からない。接線の傾きは接点での微分係数なので、接点の 座標を とおき、微分係数が 2 になる を探す。接点が決まれば、あとは「通る 1 点と傾き」で式が書ける。

  1. 微分する。
  2. での微分係数が 2 なので、
  3. を移項して なので、
  4. 接点の 座標を求める。もとの式に を代入して、。接点は
  5. 点 を通り傾き 2 の直線なので、
  6. 右辺を展開して 。 を移項して、

ここで間違えやすい 接点の 座標は、 ではなくもとの放物線の式に代入して求める。

問 3 放物線 に、原点から引いた接線の方程式を求めよ。

と

方針 原点は放物線の上にない( のとき )ので、原点は接点ではない。接点が分からないので とおいて接線の式を先に作り、その接線が原点を通るという条件で を決める。

  1. 微分する。 なので、接点 での接線の傾きは
  2. 接線の式を立てる。
  3. 右辺を展開して、
  4. を右辺に移項する。 なので、
  5. 原点を通るので、、 を代入する。
  6. なので、
  7. どちらの でも なので、接線は 。 のとき 、 のとき

ここで間違えやすい 原点の を に代入して傾き 0 としてはいけない。微分係数を傾きにできるのは、その点が曲線上の接点であるときだけ。

問 4 曲線 上の点 における法線の方程式を求めよ。

方針 法線は、接点を通り接線に垂直な直線。垂直な 2 直線の傾きの積は なので、まず接線の傾きを微分係数で出し、そこから法線の傾きを決める。

  1. 微分する。
  2. を代入して、接線の傾きを求める。
  3. 法線の傾きを とすると、 なので
  4. 点 を通り傾き の直線なので、
  5. 右辺を展開して、

ここで間違えやすい 法線の傾きは、接線の傾きの逆数にするだけでなく符号も変える。 では積が 1 になり、垂直にならない。

問 5 曲線 に、点 から引いた接線の方程式を求めよ。

と

方針 点 は曲線の上にない( のとき )ので、接点ではない。接点を とおいて接線の式を先に作り、その接線が点 を通るという条件で を決める。 が 2 つ出れば接線も 2 本ある。

  1. 微分する。 なので、接点 での接線の傾きは
  2. 接線の式を立てる。
  3. 右辺を展開して、
  4. を右辺に移項する。 なので、
  5. 点 を通るので、、 を代入する。
  6. でくくると なので、
  7. のとき、傾き も も 0 なので、接線は
  8. のとき、傾きは 、定数項は なので、接線は

ここで間違えやすい 手順 6 で両辺を で割ると、 の解が消えて ( 軸)を落とす。割らずに、くくって因数分解する。

問 6 放物線 が、点 で直線 に接するとき、定数 、 の値を求めよ。

、

方針 「点 で直線に接する」は、2 つのことを言っている。放物線がその点を通ることと、その点での接線の傾き(微分係数)が直線の傾き 3 に等しいこと。求める文字が 、 の 2 つなので、この 2 つの条件で決まる。

  1. 放物線が点 を通るので、、 を代入する。
  2. 1 を移項して、
  3. 微分する。
  4. での微分係数が直線の傾き 3 に等しいので、
  5. 2 を移項して、
  6. に代入して なので、

確かめ: 放物線は 。 のとき で点 を通り、 は で 。直線 も で となり、同じ点を同じ傾きで通る。

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