みならいノート

数学Ⅰ 2027年度版

式の展開と因数分解

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領 数学Ⅰ (1) 数と式 ア (ウ)「二次の乗法公式及び因数分解の公式の理解を深めること」。

0. どういうまとまりか

中学の乗法公式は の係数が 1 の形が中心でした。高校では、係数が 1 でない と、文字が 3 つの を加え、
因数分解ではたすき掛け・置き換え・1 つの文字に着目して整理という 3 つの工夫を使います。

式の形 まず試すこと
すべての項に共通の因数がある 共通因数をくくり出す
たすき掛け
同じかたまり( など)がくり返し出る かたまりを 1 つの文字に置き換える
文字が 2 つ以上ある 次数の最も低い文字について整理する

分かれ目は次の 3 つ。

1. 整式の用語

根拠: 学習指導要領 数学Ⅰ-(1)-ア-(ウ)

単項式と、単項式の和で表された多項式をまとめて整式といいます。
文字が 2 つ以上ある式では、どの文字に着目するかを決めると、ほかの文字は数と同じように扱います。

単項式 で、 に着目したときの次数と係数は?

次数 、係数

着目した文字以外()は数と同じに扱う。すべての文字に着目すると、次数 、係数 。

同類項とは何か? 整式の次数とは何か?

同類項は、着目した文字の部分が同じ項。整式の次数は、同類項をまとめたあとの各項の次数のうち最も高いもの

は同類項をまとめると で、一次式。

整式 を に着目して整理したとき、定数項は?

を含まない項が、 に着目したときの定数項。 と降べきの順に書く。

指数法則を 3 つ書くと?( は正の整数)

、、

。 を にしない。

2. 乗法公式

根拠: 学習指導要領 数学Ⅰ-(1)-ア-(ウ)

展開は分配法則のくり返しですが、よく出る形は乗法公式として覚えておくと速く正確になります。

中学で学んだ 4 つの乗法公式は?

、、、

高校ではここに と が加わる。

乗法公式で を展開すると?

の係数は、外側どうし と内側どうし の和。。

を展開すると?

を 1 つのかたまりと見て を展開しても導ける。2 乗の項 3 つと、2 つずつの積の 2 倍 3 つ。

3. 因数分解

根拠: 学習指導要領 数学Ⅰ-(1)-ア-(ウ)

整式をいくつかの整式の積の形に表すことを因数分解といいます。展開の逆向きの計算なので、乗法公式を右から左へ読んで使います。
数学Ⅰでは、係数が有理数の範囲で、それ以上分けられないところまで因数分解します。

因数分解とは何か? 最初に確かめることは?

整式を、いくつかの整式の積の形に表すこと。最初に、すべての項に共通の因数がないかを確かめてくくり出す

。くくり出したあとも、まだ分けられないか見る。

の形の式を因数分解する方法は?

たすき掛け。 の係数を 、定数項を に分け、 が の係数になる組を探す

結果は 。 は 、 で なので 。

同じ式のかたまりがくり返し出てくる整式は、どう因数分解するか?

かたまりを 1 つの文字に置き換えて因数分解し、最後に元に戻す

は とおいて 。戻したあと、さらに分けられないか確かめる。

文字が 2 つ以上ある式を因数分解するとき、どの文字について整理するか?

次数の最も低い文字について整理する

は について一次なので、。
次数がどれも同じなら、1 つの文字について降べきの順に整理してたすき掛けをする。

のように、そのままでは公式が使えない四次式はどう因数分解するか?

平方の差 の形を作る

。

練習問題

問 1 次の式を展開せよ。 (1)  (2)

(1)  (2)

方針 (1) は 、(2) は の形なので、乗法公式を使う。引き算は「負の数を足す」と見て、符号ごと公式に当てはめる。

  1. (1) 公式の にあたる数は、順に 。 の係数は
  2. の係数は、外側どうしの積と内側どうしの積の和。
  3. 定数項は 。よって
  4. (2) を と見て、公式の の代わりに を入れる。2 乗の項は 、、
  5. 2 つずつの積の 2 倍は、、、
  6. 全部を合わせて、

ここで間違えやすい  は係数も符号も 2 乗するので ( でも でもない)。 を含む積の項( と )だけが負になる。

問 2  を因数分解せよ。

方針  の係数が でないので、たすき掛けを使う。 の係数 と定数項 をそれぞれ 2 つの数の積に分け、斜めに掛けて足した値が の係数 になる組を探す。

  1. 分け方の候補を挙げる。 は か 、 は か
  2. 、 の組を試す。 の形で、 の係数は
  3. の係数 に一致したので、
  4. 展開して確かめる。 で、まとめると

ここで間違えやすい 符号を逆にした では、 の係数が になり、符号が合わない。組が決まったら、必ず斜めの積の和を計算して確かめる。

問 3  を因数分解せよ。

方針  というかたまりが 2 回出てくるので、1 つの文字 に置き換えると、 の二次式になって見通しがよくなる。因数分解してから元に戻し、まだ分けられないかを確かめる。

  1. とおく。式は
  2. 掛けて 、足して になる 2 つの数を探す。、 なので、
  3. を元に戻す。
  4. を因数分解する。掛けて 、足して になるのは と なので、
  5. を因数分解する。掛けて 、足して になるのは と なので、
  6. 合わせて、

ここで間違えやすい 元に戻した 3 の形で止めない。戻したあとの二次式が、それぞれまだ因数分解できる。

問 4  を因数分解せよ。

方針 文字が 2 つあるときは、次数の低い文字について整理する。この式は について二次、 について一次なので、 について整理すると共通因数が見えてくる。

  1. を含む項と含まない項に分けて並べる。
  2. を含む項を でくくる。
  3. 共通因数 をくくり出す。
  4. は平方の差で、 とまだ分けられる。よって

ここで間違えやすい  で止めない。くくり出したあとの因数が、さらに因数分解できないかを確かめる。

問 5  を因数分解せよ。

方針  についても についても二次で、次数に差がない。そこで について降べきの順に整理し、定数項にあたる の式を先に因数分解する。そのあと全体を「掛けて定数項、足して の係数」になる 2 つの式に分ける。

  1. について整理する。 を含む項は と 、含まない項は なので、
  2. 定数項にあたる を、たすき掛けで因数分解する。、 と分けると、 で の係数に一致するので、
  3. 式は になる。掛けて 、足して になる 2 つの式を探す
  4. と の組を試す。和は で、まとめると 。 の係数に一致する
  5. よって
  6. 中のかっこを外して、

確かめ: 展開すると で、同類項をまとめると 。元の式に戻る。

ここで間違えやすい 符号を逆にした と の組では、和が になって の係数と合わない。また、1 で定数項をマイナスでくくるとき、 の中の符号を全部変える。

問 6  と同じ考え方(平方の差を作る)で、 を因数分解せよ。

方針 そのままでは公式に合わないので、 を足して引くことで を作り、平方の差 の形に持ち込む。

  1. と比べると、元の式は が 1 つ足りない。そこで を足して引く。
  2. 前のかっこを 2 乗の形にする。
  3. 、 として平方の差の公式を使う。
  4. それぞれを降べきの順に並べて、

ここで間違えやすい  と置き換えて にしても、掛けて 、足して になる 2 つの数が見つからず、先へ進めない。足して引く項は、平方の差が作れるように選ぶ。

このノートの 12 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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