みならいノート

政治・経済 2027年度版

労働問題と多様な働き方

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領「政治・経済」A (2) アが探究の課題として挙げる「多様な働き方・生き方を可能にする社会」。
ここでは、労働基本権の土台から、非正規雇用が広がった経緯、働き方改革で入ったしくみまでをカードにしています。
時間外労働の上限は 2026-09-27 に e-Gov の労働基準法 36 条と、高年齢者の雇用確保は e-Gov の高年齢者等の雇用の安定等に関する法律 9 条・10 条の 2 と、フリーランスの取引は e-Gov の特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律と突き合わせました。

0. 何を押さえるか

戦後の日本の雇用は、正社員を前提にした終身雇用・年功序列型賃金・企業別労働組合(日本的雇用慣行)で成り立ってきました。
1990 年代以降、派遣やパートなどの非正規雇用が広がり、正規との待遇の差や長時間労働が問題になります。
そこで 2018 年の働き方改革関連法は、長時間労働の是正と、雇用形態にかかわらない公正な待遇を柱にしました。
育児や介護、学び直しや高齢期の就労と両立できる多様な働き方・生き方をどう支えるかが、この課題の中身です。

働き方のしくみ 中身
フレックスタイム制 決められた総労働時間の範囲で、始業・終業の時刻を働く人が決める
裁量労働制 実際に働いた時間でなく、あらかじめ決めた時間を働いたものとみなす
高度プロフェッショナル制度 高収入の専門職を、労働時間の規制の対象から外す(本人の同意が要る)
勤務間インターバル制度 終業から次の始業まで一定の休息時間を確保する(事業主の努力義務)

取り違えやすい分かれ目は次の 3 つ。

いまの数字(時点付き。カードの答えにはしていない):

1. 労働基本権とその制限

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

労働組合を、企業ごとではなく同じ産業や職種の労働者で組織する欧米に多い形に対して、日本の労働組合に多い組織の形を何という?

企業別労働組合

正社員だけで組織されることが多く、非正規雇用の人の声が届きにくいという課題がある。

公務員の労働基本権のうち、職種を問わず一律に禁じられているのはどの権利か。その代わりに給与などを勧告する機関は?

争議権(団体行動権)。人事院(国家公務員)

警察・消防・自衛隊などは団結権も含めて認められていない。人事院勧告は労働基本権の制限を補う代償措置とされる。

解雇や賃金の未払いなど、個々の労働者と事業主との争いを、裁判官と労働関係の専門家が加わって原則 3 回以内の期日で解決する、2006 年に始まった制度を何という?

労働審判制度

労働組合を通さない個別の労働紛争が増えたことに応じて作られた。

2. 非正規雇用の広がり

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

派遣元の企業に雇われ、派遣先の企業の指揮命令を受けて働く働き方を定めた法律が制定されたのはいつか。1999 年と 2004 年に何が変わったか?

1985 年。1999 年に対象業務が原則自由化され、2004 年に製造業への派遣が解禁された

規制の緩和とともに派遣で働く人が増え、2008 年の世界金融危機のときには「派遣切り」が社会問題になった。

形のうえでは請負契約なのに、実際には注文主が労働者に直接指揮命令をして働かせることを何という?

偽装請負

請負では注文主は指揮命令できない。実態は派遣なのに派遣法の保護を免れることになるので違法とされる。

パートタイム・有期雇用労働法などで、正規雇用と非正規雇用の間で禁止されているのは、どのような待遇の差か?

職務の内容などに照らして不合理な待遇の差

違いがあることそのものではなく、不合理な差が禁じられる。2018 年の働き方改革関連法で「同一労働同一賃金」として整えられた。

3. 働き方改革と長時間労働

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

2018 年の働き方改革関連法で、それまで行政の告示による目安にとどまっていた時間外労働の上限はどう変わったか?

罰則付きの上限として労働基準法に書き込まれた

36 協定を結んでも超えられない上限ができた。長時間労働による過労死が社会問題になったことが背景にある。

実際に働いた時間にかかわらず、労使で決めた時間を働いたものとみなす制度を何という?

裁量労働制

研究開発や企画の仕事など、働き方の裁量が大きい業務に限って使える。長時間労働を見えにくくするという批判もある。

一定以上の年収がある専門職について、本人の同意などを条件に、労働時間・休日・深夜の割増賃金の規定の対象から外す制度を何という?

高度プロフェッショナル制度

2018 年の働き方改革関連法で導入された。成果で評価する働き方を広げるとする一方、健康を守れるかが論点になった。

終業から翌日の始業までに一定の休息時間を確保するよう事業主に努めさせる制度を何という?

勤務間インターバル制度

働く人の生活時間と睡眠を確保するための制度で、2018 年の働き方改革関連法で事業主の努力義務になった。

4. 多様な働き方・生き方

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

65 歳までの雇用を確保するため、65 歳未満の定年を定める事業主が高年齢者雇用安定法によってどれか 1 つをとるよう義務づけられている 3 つの措置とは?

定年の引上げ・継続雇用制度の導入・定年の定めの廃止

さらに 2021 年からは、70 歳までの就業機会を確保することが事業主の努力義務になった。

一人あたりの労働時間を短くして仕事を分け合い、雇用を維持したり増やしたりする考え方を何という?

ワークシェアリング

不況のときの失業を防ぐ手段として、また育児や介護と両立しやすい働き方として論じられる。

会社に雇われず、アプリやインターネットを通じて単発の仕事を個人で請け負う働き方が広がる中で、2024 年に施行された、発注する事業者との取引を適正にするための法律は?

フリーランス・事業者間取引適正化等法(正式名は特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)

雇用ではないので労働基準法が及ばず、報酬の未払いや一方的な契約の変更から守るしくみが課題になっていた。

このノートの 13 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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