みならいノート

政治・経済 2027年度版

中小企業と産業構造の変化

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このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。

学習指導要領「政治・経済」A (2) アが探究の課題として挙げる「産業構造の変化と起業」。内容の取扱いは、ここで中小企業の在り方にも触れるよう求めています。
ここでは、産業構造がどう移ってきたか、中小企業が日本経済の中でどんな位置にあり、国がどう扱いを変えてきたか、起業を支えるしくみは何かをカードにしています。
中小企業の定義と基本理念は 2026-09-27 に e-Gov の中小企業基本法 2 条・3 条と、下請取引の法律の改称は e-Gov の製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律と突き合わせました。

0. 何を押さえるか

日本の産業の中心は、高度経済成長期に農業から重化学工業へ、石油危機のあとは素材型の重化学工業から加工組立型・知識集約型の産業へ、
さらにサービス業や情報通信へと移ってきました(産業構造の高度化)。産業構造が変わると、古い産業から新しい産業へ人とお金を移す必要があり、
そこで新しく事業を起こす起業が重要になります。

中小企業は、企業の数でも働く人の数でも日本の多数を占めますが、大企業との間に賃金や生産性の格差がある(経済の二重構造)とされてきました。
国の見方は、「格差を是正すべき弱い存在」から「新しい産業と雇用を生む多様で活力ある存在」へ変わっています。

業種 資本金 常時使用する従業員
製造業・建設業・運輸業など 3 億円以下 300 人以下
卸売業 1 億円以下 100 人以下
サービス業 5,000 万円以下 100 人以下
小売業 5,000 万円以下 50 人以下

中小企業基本法 2 条の中小企業者の範囲。資本金か従業員のどちらか一方を満たせばよい。

取り違えやすい分かれ目は次の 3 つ。

1. 産業構造の変化

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

石油危機のあと、日本の産業の中心が鉄鋼・造船のような「重厚長大」型から、電子機器のような小さく付加価値の高い製品をつくる型へ移ったことを、何型への転換と呼ぶか?

「軽薄短小」型

エネルギーや原材料を大量に使う産業から、技術と知識を多く使う産業へ移った。

モノそのものより、知識・情報・技術・デザインなどの無形のものが経済の中で大きな価値を持つようになることを何という?

経済のソフト化

産業の中心がサービス業へ移る経済のサービス化と合わせて、「経済のサービス化・ソフト化」と呼ばれる。

2. 中小企業の位置

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

近代的な大企業と、生産性や賃金の低い中小企業・零細企業とが併存し、両者の間に大きな格差がある経済のあり方を何という?

経済の二重構造

1957 年の『経済白書』がこの言葉で日本経済の特徴を指摘した。

中小企業基本法で、製造業の中小企業者とされるのは、資本金と常時使用する従業員の数がそれぞれどこまでの会社か?

資本金 3 億円以下、または従業員 300 人以下

どちらか一方を満たせばよい。卸売業・サービス業・小売業はもっと小さい基準が別に定められている。

1963 年に制定された中小企業基本法は、1999 年の改正で、中小企業政策の目的をどのように改めたか?

大企業との格差の是正から、多様で活力ある中小企業の成長発展へ

中小企業を保護の対象としてより、創業や経営の革新によって新しい産業と雇用を生む存在として位置づけた。

中小企業が大企業から部品の製造などを請け負うとき、代金の支払いの遅れや一方的な減額から中小企業を守るために、1956 年に制定された法律の通称と、2026 年 1 月に施行された改正後の通称は?

下請法。改正後は取適法(中小受託取引適正化法)

改正で「下請」という言葉を法律から改め、価格を一方的に決めることの禁止や、手形払いの禁止などが加わった。

地域に根づいた伝統の技術と原材料を生かして、特定の産地に同じ業種の中小企業が集まって発展してきた産業を何という?

地場産業

燕三条の金属洋食器や今治のタオルなど。地域の雇用を支えるが、海外製品との競争や後継者不足に直面している。

大企業が参入しないような、規模は小さいが特定の需要がある市場に特化して、高い技術や独自の商品で存在感を示す企業を何という?

ニッチ企業(ニッチ産業)

「すき間」を意味するニッチから。世界で高いシェアを持つ中小企業もある。

中小企業の経営者が高齢化する中で、会社を子どもや従業員、他の企業へ引き継いでいくことを何という?

事業承継

後継者が見つからず、黒字なのに廃業する中小企業が出ていることが問題になっている。M&A(合併・買収)による引き継ぎも増えている。

3. 起業を支えるしくみ

根拠: 学習指導要領 政治・経済-A-(2)-ア

成長の見込みのある創業まもない企業に出資し、株式の上場などで利益を得ることをめざす投資会社を何という?

ベンチャーキャピタル

銀行融資は担保や実績を求めるので、実績の無い新しい企業には出資の形のお金が要る。

インターネットを通じて不特定多数の人から少しずつ資金を集め、事業やプロジェクトを実現するしくみを何という?

クラウドファンディング

「群衆(crowd)」と「資金調達(funding)」を合わせた言葉。起業や地域の事業の資金集めに使われる。

新しく設立された企業が、証券取引所に株式を上場し、広く一般の投資家に株式を売り出すことを何という?

新規株式公開(IPO)

起業した人やベンチャーキャピタルは、上場によって株式を売って投資を回収できる。新興企業向けの市場も整えられている。

このノートの 12 問を、暗記カードで復習できます

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答えを隠して出題し、忘れそうなころにもう一度出します。

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