知的財産権
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
人が頭で生み出したもの(発明・デザイン・ブランド・作品)は知的財産と呼ばれ、それを守る権利が知的財産権です。
大きく、産業の発展のための産業財産権と、文化の発展のための著作権に分かれます。
| 産業財産権 | 著作権 | |
|---|---|---|
| 守るもの | 発明・考案・デザイン・商標 | 思想や感情を創作的に表現したもの(文章・音楽・絵・プログラムなど) |
| 権利が生まれるとき | 特許庁に出願し、登録されたとき(方式主義) | 創作した時点で自動的に(無方式主義) |
| 保護期間 | 権利ごとに決まっている | 原則として著作者の死後 70 年 |
分かれ目は次の 3 つ。
- 著作権は手続きがいらない。登録や © の表示がなくても、作った時点で権利が生まれる。
- 著作者人格権は譲れない。譲ったり売ったりできるのは著作財産権(著作権)のほう。
- 引用は許可なくできるが、条件がある。自分の文章が主で、引用部分が従、出所を示す。
1. 知的財産権の種類
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
知的財産を守る権利は、産業財産権と著作権のほかに、回路配置利用権や育成者権なども含みます。
共通テストで分かれ目になるのは、産業財産権の 4 つの権利が「何を守るか」と、権利が生まれるときの違いです。
知的財産権は、大きく何と何に分かれるか?
産業財産権と著作権
産業財産権は特許庁への登録が要り、著作権は創作した時点で生まれる。
産業財産権の 4 つの権利は?
特許権・実用新案権・意匠権・商標権
いずれも特許庁に出願し、登録されて権利が生まれる。
新しい発明(高度な技術的アイデア)を守る産業財産権は?
特許権
物の形や構造についての小さな工夫(考案)は実用新案権で守る。
製品の形・模様・色などのデザインを守る産業財産権は?
意匠権
見た目の美しさや特徴を守る。
商品やサービスにつけるマーク・名前を守る産業財産権は?
商標権
他の産業財産権と違い、更新を続ければ権利を持ち続けられる。
権利を得るのに出願や登録などの手続きが必要な考え方と、手続きがいらない考え方をそれぞれ何というか?
方式主義(産業財産権)と無方式主義(著作権)
著作権は、作品を創作した時点で自動的に生まれる。
2. 著作権
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
著作権法は、著作者の権利を、心を守る著作者人格権と、財産としての著作権(著作財産権)に分けて定めています。
作品を人々に伝える役割をする人にも著作隣接権があります。
著作者の「心」を守る権利で、他人に譲ることができないものを何というか?
著作者人格権
公表権・氏名表示権・同一性保持権からなる。著作者本人だけが持ち、死後も人格権を侵すような利用は禁じられる。
著作者人格権のうち、作品を勝手に変えられない権利を何というか?
同一性保持権
作品を公表するかどうかを決める権利は公表権、名前を表示するかどうかを決める権利は氏名表示権。
複製権・公衆送信権など、著作物を財産として利用することを守る権利で、他人に譲ることができるものを何というか?
著作財産権(著作権)
一部だけ譲ることも、全部譲ることもできる。
歌手・演奏家、レコード製作者、放送事業者などの、作品を伝える人に認められる権利を何というか?
著作隣接権
著作物を創作した人ではないが、人々に伝える役割を果たす人の権利。
著作権(著作財産権)の保護期間は、原則としていつまでか?
著作者の死後 70 年
保護期間が切れた著作物は、誰でも自由に利用できる。
3. 著作物を利用するとき
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
他人の著作物は、原則として著作者の許諾を得て使います。ただし、引用や私的使用のための複製など、
著作権法が定める場合には許諾なしで使えます。作る側が、あらかじめ使い方の条件を示しておく仕組みもあります。
他人の著作物を、許諾を得ずに自分の文章の中で引用できる条件は?
公表された著作物であること・自分の文章が主で引用部分が従であること・引用部分をかぎかっこ等ではっきり区別すること・出所を示すこと
引用する必然性があることも求められる。
作品の作者が「この条件を守れば自由に使ってよい」という意思を、決まったマークで示す仕組みを何というか?
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
表示(作者名を示す)・非営利・改変禁止・継承の組み合わせで条件を示す。