情報セキュリティ
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
0. どういうまとまりか
情報セキュリティは、情報を「見られてはいけない人に見られない」「書き換えられない」「使いたいときに使える」状態に保つことです。
攻撃はコンピュータの弱点を突くものだけでなく、人の油断を突くものもあるので、対策も技術と人の両面から行います。
| 要素 | 守られている状態 | 損なわれた例 |
|---|---|---|
| 機密性 | 許可された人だけが情報にアクセスできる | 顧客名簿が外部に漏れた |
| 完全性 | 情報が正確で、改ざん・破壊されていない | Web ページが書き換えられた |
| 可用性 | 必要なときに情報やシステムを使える | 大量のアクセスでサーバーが止まった |
分かれ目は次の 3 つ。
- 漏れたら機密性、書き換えられたら完全性、使えなくなったら可用性。
- ウイルスは他のプログラムに寄生し、ワームは単独で広がり、トロイの木馬は自分では増えない。
- ソーシャルエンジニアリングは技術を使わない。人の心理や油断を突いて情報を盗む。
1. 情報セキュリティの 3 要素
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
情報セキュリティは、機密性・完全性・可用性の 3 つを保つことだと定義されます。
事例を読んで、どの要素が損なわれたかを判断できるようにしておきます。
情報セキュリティの 3 要素は?
機密性・完全性・可用性
情報を「漏らさない・書き換えさせない・止めない」ことにあたる。
機密性とは何か?
許可された人だけが情報にアクセスできること
パスワードでの利用者の確認や、アクセス権の設定で守る。
完全性とは何か?
情報が正確で、改ざんや破壊をされていないこと
誤って書き換えたり、消したりしないことも含む。
可用性とは何か?
必要なときに、情報やシステムをいつでも使えること
機器の二重化や、停電への備え、バックアップで守る。
大量のアクセスを送りつけられて、会社の Web サイトが閲覧できなくなった。損なわれた情報セキュリティの要素は?
可用性
情報は漏れても書き換えられてもいないが、使えなくなった。
2. マルウェアとフィッシング
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
悪意をもって作られたソフトウェアをマルウェアといいます。増え方や、何をするかで呼び分けます。
コンピュータに被害を与える目的で作られた悪意のあるソフトウェアをまとめて何というか?
マルウェア
ウイルス・ワーム・トロイの木馬・ランサムウェア・スパイウェアなど。
コンピュータウイルスとワームの違いは何か?
ウイルスは他のプログラムに寄生して増え、ワームは単独で自分を複製して広がる
ワームはネットワークを通じて次々と他のコンピュータに感染する。
便利なソフトウェアを装って入り込み、裏で不正な動作をするが、自分では増殖しないマルウェアを何というか?
トロイの木馬
ギリシャ神話の、兵士を隠した木馬にちなむ。
ファイルを勝手に暗号化して使えなくし、元に戻す代わりに金銭を要求するマルウェアを何というか?
ランサムウェア
「ランサム」は身代金の意味。バックアップを別の場所に取っておくことが備えになる。
利用者に気づかれないように、入力した内容や閲覧履歴などを集めて外部に送るマルウェアを何というか?
スパイウェア
キー入力を記録するものもある。
実在する銀行や通販サイトを装ったメールで偽のサイトに誘導し、ID やパスワードを入力させて盗む手口を何というか?
フィッシング
メールのリンクから開かず、ブックマークや公式アプリから開くことで防ぐ。
3. 人を狙う攻撃と対策
根拠: 学習指導要領 情報Ⅰ-(1)-ア-(イ)
技術を使わず、人の心理的な隙や油断を突いて情報を盗む手口をソーシャルエンジニアリングといいます。
パスワードを入力するところを後ろからのぞく、担当者を装って電話で聞き出す、捨てた書類をあさる、などがあります。
対策には、ソフトウェアの更新やウイルス対策ソフトなどの技術的対策と、規則づくりや教育などの人的・組織的対策があります。
管理者を装って電話をかけ、パスワードを聞き出すような、人の心理的な隙を突いて情報を盗む手口を何というか?
ソーシャルエンジニアリング
のぞき見(ショルダーハッキング)や、ごみ箱あさり(トラッシング)もこれにあたる。
メーカーのサポートが終了した OS やソフトウェアを使い続けると、なぜ危険なのか?
新しく見つかった弱点(脆弱性)を直すセキュリティ更新が提供されないから
弱点が放置されたままになり、攻撃に使われる。
情報セキュリティの対策を 2 つに分けると?
技術的対策と、人的・組織的対策
技術的対策はソフトウェアの更新やウイルス対策ソフト、人的・組織的対策は規則づくりや利用者の教育など。