登録免許税
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は登録免許税法 2 条(課税の範囲)、3 条(納税義務者)、4 条(非課税)、
10 条(不動産の価額)、21 条(申告)、22 条(納付)、23 条、別表第一、
租税特別措置法 72 条の 2・73 条・74 条・75 条(住宅用家屋の軽減税率)。
2026-08-01 に e-Gov の条文原文と突合済み。
0. どういう制度か
登記という国のサービスを受けることに対してかかる国税である。
だから、登記を受ける者が納税義務者になる。
宅建で問われるのは、ほぼ住宅用家屋の軽減税率である。要件は 4 つに集約できる。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 誰が | 個人(法人には適用されない) |
| 何に | 住宅用家屋(土地には適用されない) |
| どう使うか | 自己の居住の用に供すること |
| 大きさ・時期 | 床面積 50 平方メートル以上、新築または取得後 1 年以内の登記 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 軽減税率は家屋だけ。土地の所有権移転登記には適用されない
- 表示に関する登記(表題登記)は非課税
- 課税標準は固定資産課税台帳の登録価格(売買価格ではない)
1. 納税義務者と非課税
根拠: 登録免許税法 3 条、4 条 1 項、5 条、別表第一
登録免許税の納税義務者は?
登記等を受ける者
売買による所有権移転登記のように共同で申請する場合は、
売主と買主が連帯して納付する義務を負う。
非課税となる登記は?
- 国・地方公共団体等が自己のために受ける登記
- 表示に関する登記(建物の表題登記、分筆・合筆の登記など)
- 滅失した建物の登記の抹消
権利に関する登記は原則として課税される。
2. 課税標準と税率
根拠: 登録免許税法 10 条 1 項、別表第一 1 号
不動産登記の課税標準(不動産の価額)は?
固定資産課税台帳に登録された価格(固定資産税評価額)
実際の売買価格や建築費ではない。
抵当権の設定登記については、債権金額が課税標準となる。
本則の税率は?
- 所有権の保存登記 … 1,000 分の 4
- 売買による所有権の移転登記 … 1,000 分の 20
- 相続による所有権の移転登記 … 1,000 分の 4
- 贈与による所有権の移転登記 … 1,000 分の 20
- 抵当権の設定登記 … 1,000 分の 4
3. 住宅用家屋の軽減税率
根拠: 租税特別措置法 72 条の 2、73 条、74 条、75 条
軽減の対象を「自分が住む家屋」に絞っているのは、
住宅の取得を支援するという政策目的だからである。投資用や法人の取得は対象外になる。
住宅用家屋の軽減税率の共通要件は?
- 個人が取得すること(法人は不可)
- 自己の居住の用に供する家屋であること
- 床面積が 50 平方メートル以上であること
- 新築または取得後 1 年以内に登記を受けること
- 家屋のみ(土地には適用されない)
床面積の上限はない。
軽減後の税率は?
- 所有権の保存登記 … 1,000 分の 1.5
- 売買・競落による所有権の移転登記 … 1,000 分の 3
- 抵当権の設定登記 … 1,000 分の 1
贈与・相続による移転登記には、この軽減が適用されない。
中古住宅にも軽減税率は適用される?
適用される
一定の耐震基準に適合すること(登記記録上の建築日付が
昭和 57 年 1 月 1 日以後であること等)が要件となる。
軽減税率の適用に、過去の適用歴は関係する?
関係しない
居住用財産の 3,000 万円特別控除のように
「前年・前々年に適用を受けていないこと」といった要件はない。
4. 納付と申告
根拠: 登録免許税法 21 条、22 条、23 条、24 条の 2、31 条
登録免許税はどう納付する?
原則として、現金で納付し、その領収証書を登記の申請書に貼り付ける(22 条)。
税額が 3 万円以下である場合等は、印紙を貼り付けて納付できる。
登記を受けた後に登記が誤りであると分かった。登録免許税は還付される?
還付される
登記機関が過誤納の事実を確認したときは、税務署長に通知し、
税務署長が還付する(31 条)。