自然災害への備えと防災
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領「地理総合」C (1) ア (ア) の「自然災害への備えや対応との関わりとともに,自然災害の規模や頻度,地域性を踏まえた備えや対応の重要性」。
内容の取扱いは、主題図の読図などを通して防災意識を高めるよう求めています。
避難情報と警戒レベルは 2026-09-27 に内閣府防災の「避難情報に関するガイドライン」のページと、気象庁の「新たな防災気象情報について(令和8年~)」と突き合わせました。
0. 何を押さえるか
自然災害は、地震や大雨といった自然現象そのものではなく、それが人の住む場所を襲い、被害が出たときに災害になります。
同じ規模の現象でも、どこに住み、どう備えているかで被害は大きく変わります。だから備えは、その土地の災害の規模や頻度と地域性を踏まえて考えます。
| 警戒レベル | 住民がとる行動 | 市町村が出す避難情報 | 気象庁などの情報(相当するもの) |
|---|---|---|---|
| 5 | 命の危険。直ちに身の安全を確保 | 緊急安全確保 | 特別警報 |
| 4 | 危険な場所から全員避難 | 避難指示 | 危険警報 |
| 3 | 高齢者など避難に時間のかかる人は避難 | 高齢者等避難 | 警報 |
| 2 | 自らの避難行動を確認 | —(気象庁が出す) | 注意報 |
| 1 | 災害への心構えを高める | —(気象庁が出す) | 早期注意情報 |
2026 年 5 月から、気象庁の大雨・河川氾濫・土砂災害・高潮の情報は「レベル 3 大雨警報」のようにレベルの数字を付けて発表され、
警戒レベル 4 に相当する危険警報が新しく設けられました(2026 年時点)。
取り違えやすい分かれ目は次の 3 つ。
- 警戒レベル 4 の避難指示で危険な場所から全員避難する。レベル 5 の緊急安全確保を待ってはいけない(そのときには安全な避難ができないことがある)
- 避難勧告は 2021 年に廃止され、避難指示に一本化された
- 避難は「避難所へ行くこと」とは限らない。浸水しない安全な建物の上の階にとどまる、安全な親戚・知人の家へ行くことも避難にあたる
1. 自然災害の規模・頻度と地域性
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
自然災害は、大きなものほどめったに起こらず、小さなものほどよく起こります。めったに起こらない大災害は経験した人が少なく、
忘れられやすいので、自然災害伝承碑や古い記録が教訓を伝えます。どんな災害が起きやすいかは、地形や気候によって地域ごとに違います。
自然災害の規模と頻度には、一般にどんな関係があるか?
規模の大きい災害ほど頻度は低く、規模の小さい災害ほど頻度は高い
まれな大災害は経験した人が少なく、備えが忘れられやすい。
自然災害への備えを考えるとき、「地域性」を踏まえるとはどういうことか?
その土地の地形や気候から、起こりやすい災害の種類と規模を考えて備えること
同じ市内でも、低地では浸水、山沿いでは土砂災害、沿岸では津波・高潮と、備えるべき災害が違う。
災害による被害を完全に防ぐことはできないという前提に立ち、被害をできるだけ小さくしようとする考え方を何という?
減災
堤防などで被害を防ぐ防災に加えて、早めの避難や、被害を受けても早く回復できる備えを重ねる。
2. 自助・共助・公助
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
大きな災害では、国や自治体の救助がすぐに行き届くとは限りません。自分と家族を守る備え、地域で助け合う備え、行政の備えを組み合わせることが大切です。
災害への備えや対応のうち、自分や家族の身を自分で守ることを何という?
自助
非常持ち出し品や備蓄の用意、家具の固定、ハザードマップで自宅の危険と避難先を確かめておくことなど。
災害への備えや対応のうち、近所の人や地域の組織が互いに助け合うことを何という?
共助
自主防災組織の活動、避難訓練、避難に手助けが要る人の声かけなど。
災害への備えや対応のうち、国や都道府県・市町村、消防・警察・自衛隊などが行う救助や支援を何という?
公助
堤防などの施設の整備、避難情報の発令、避難所の開設、被災者の支援など。
3. 避難情報と警戒レベル
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
避難情報は、住民がとるべき行動を 5 段階の警戒レベルで示します。レベル 3〜5 の避難情報を出すのは市町村長です。
警戒レベル 4 で市町村が出す避難情報と、住民がとるべき行動は?
避難指示。危険な場所から全員避難する
レベル 3 は高齢者等避難(避難に時間のかかる人が避難)、レベル 5 は緊急安全確保(命を守るための最善の行動)。
2021 年の災害対策基本法の改正で廃止され、避難指示に一本化された避難情報は?
避難勧告
勧告と指示の違いが分かりにくく、逃げ遅れが起きていたため、これまで勧告を出していた段階で避難指示を出すことになった。
警戒レベルで、災害がすでに発生または切迫していて、命を守るための最善の行動をとるよう求める、レベル 5 の避難情報は?
緊急安全確保
必ず出されるとは限らない。安全な避難ができないこともあるので、レベル 4 までに避難を終えておく。
2026 年 5 月に始まった新しい防災気象情報で、警報と特別警報のあいだに設けられ、警戒レベル 4 に相当する情報を何という?
危険警報
「レベル 4 大雨危険警報」のように、レベルの数字を付けて発表される。
4. 避難の仕方
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
避難先は、災害の種類によって安全かどうかが変わります。津波のときの高台、洪水のときの浸水しない高い階など、災害に合わせて選びます。
洪水で、自宅が浸水しない高さの階にあり、倒壊や長時間の孤立のおそれもないとき、自宅の上の階にとどまって身の安全を確保することを何という?
屋内安全確保
避難所などへ移動する立退き避難だけが避難ではない。移動がかえって危険な場合もある。
市町村が指定する「指定緊急避難場所」と「指定避難所」は、どう違うか?
指定緊急避難場所は災害から命を守るために一時的に逃げ込む場所、指定避難所は家に戻れない人が一定期間生活する施設
指定緊急避難場所は、洪水・津波・土砂災害など災害の種類ごとに使えるかどうかが決まっている。