日本の地形と地震・津波・火山
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領「地理総合」C (1) ア (ア) の「地域の自然環境の特色と自然災害への備えや対応との関わり」。内容の取扱いは、日本が変化に富んだ地形や気候をもち、
様々な自然災害が多発することを踏まえ、地震災害や津波災害,風水害,火山災害などを取り上げるよう求めています。
このノートは、そのうち大地の動きが起こす災害を、どこで・なぜそこで起こるかという地理の見方で扱います。
0. 何を押さえるか
日本列島は、4 枚のプレートが集まる変動帯の上にあります。海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む場所に海溝ができ、
その沈み込みが、地震・津波・火山という 3 つの災害をまとめて生み出しています。
| 災害 | 起こる場所 | 起こり方 | 被害を大きくする土地 |
|---|---|---|---|
| 海溝型地震 | 海溝付近のプレートの境界 | 沈み込みに引きずられた陸のプレートが跳ね返る | 沿岸の低地(津波を伴いやすい) |
| 内陸型地震 | 陸のプレートの内部の活断層 | 断層がずれ動く | 震源の真上。規模の割に揺れが強い |
| 津波 | 沿岸 | 海底が急に動き、海水全体が持ち上がる | 奥ほど狭まる湾(リアス海岸など)、低い平野 |
| 火山災害 | 海溝と平行に並ぶ火山の列 | 沈み込んだプレートの上でマグマができる | 火口周辺と、火砕流や泥流が流れ下る谷 |
取り違えやすい分かれ目は次の 3 つ。
- 海溝型は規模が大きく津波を伴いやすい、内陸型(直下型)は規模が比較的小さくても都市の真下で起きれば被害が大きい
- 液状化は揺れの強さだけでなく土地の成り立ちで決まる。埋立地や旧河道など、水を含んだ砂の地盤で起きる
- 火山は海溝のすぐそばではなく、海溝から少し陸側に離れた所に帯状に並ぶ。その境を火山前線という
1. プレートの境界にある日本列島
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
地球の表面は十数枚のプレートに分かれ、その境界に沿って地震や火山が集中します。境界の付近は大地の動きが活発な変動帯で、
日本列島は太平洋を取り巻く環太平洋造山帯の一部です。山がちで平野が狭く、急な山地と河川が多いという日本の地形の特色も、ここから来ています。
日本列島付近で接している 4 枚のプレートは?
太平洋プレート・フィリピン海プレート(海のプレート)と、北アメリカプレート・ユーラシアプレート(陸のプレート)
海のプレートが陸のプレートの下に沈み込んでいる。
海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む所にできる、細長く深い海底の溝を何という?
海溝
日本海溝・千島海溝などがある。溝がそれほど深くないものはトラフと呼ぶ(南海トラフ・相模トラフ)。
プレートの境界付近にあって、地震や火山活動が活発で、高く険しい山地ができやすい地帯を何という?
変動帯
日本列島は、太平洋を取り巻く環太平洋造山帯に属する変動帯の上にある。
2. 地震災害
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
地震災害には、揺れによる建物の倒壊だけでなく、火災、土砂崩れ、液状化、津波など、揺れが引き金になる被害が含まれます。
どんな被害が出るかは、震源の位置と、その場所の地盤によって変わります。
プレートの境界で、沈み込む海のプレートに引きずり込まれた陸のプレートが跳ね返って起こる地震を何という?
海溝型地震(プレート境界型地震)
規模が大きくなりやすく、海底が動くので津波を伴うことが多い。2011 年の東北地方太平洋沖地震がこの型。
陸のプレートの内部で、活断層がずれ動いて起こる地震を何という?
内陸型地震(直下型地震)
震源が浅く、都市の真下で起きると規模の割に強い揺れになる。1995 年の兵庫県南部地震がこの型。
最近の地質時代にくり返し動いた跡があり、今後も動く可能性がある断層を何という?
活断層
内陸型地震の震源になる。地形の上では、断層に沿った崖や、川や尾根の食い違いとして現れる。
地震の揺れで、水を多く含んだ砂の地盤が液体のようになり、建物が傾いたり地下の管が浮き上がったりする現象を何という?
液状化
埋立地や旧河道、干拓地、砂丘の縁など、地下水位が高く砂がゆるく堆積した土地で起きやすい。
3. 津波災害
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
津波災害は、海底の急な変動で海水全体が動くために起こります。風で起こる波と違って海の底から表面までが一度に動くので、
高さが低く見えても流れる力が強く、陸の奥まで入り込みます。
津波が、ふつうの風の波と比べて陸の奥まで入り込み、被害が大きくなるのはなぜか?
海底から海面までの海水全体が動き、波長がきわめて長いから
沖では目立たなくても、水深が浅くなる沿岸で速度が落ちて高くなる。
湾の奥に向かって幅が狭くなるリアス海岸で、津波の被害が大きくなりやすいのはなぜか?
湾の奥へ向かうにつれて波のエネルギーが集まり、波が高くなるから
三陸海岸や志摩半島などがリアス海岸で、何度も大きな津波の被害を受けてきた。
4. 火山災害と火山の恵み
根拠: 学習指導要領 地理総合-C-(1)-ア-(ア)
沈み込んだ海のプレートが一定の深さに達すると、その上でマグマができます。そのため火山は海溝と平行に帯状に並びます。
火山災害をもたらす同じ火山が、温泉や地熱、美しい景観、水はけのよい土地といった恵みも与えています。
火山の分布の海溝側の端を結んだ線で、これより海溝側には火山がほとんど見られない境を何という?
火山前線(火山フロント)
日本の火山は、海溝から少し陸側に離れた所に、海溝と平行に並んでいる。
高温の火山灰・軽石・火山ガスが一体となって、山の斜面を高速で流れ下る現象を何という?
火砕流
速く高温なので、発生してから逃げるのは難しい。火山災害にはほかに、溶岩流・噴石・降灰・火山泥流などがある。
噴火によって山頂部が大きく陥没してできた、大きなくぼ地を何という?
カルデラ
阿蘇山や洞爺湖・十和田湖などに見られる。くぼ地に水がたまるとカルデラ湖になる。火山は観光地・温泉・地熱発電の場にもなる。