マントル対流とプルーム
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (ア) ㋐「プレートテクトニクス」。
内容の取扱いは「マントル内のプルームも扱うこと」を求めている。
0. どういう論点か
プレートを動かしているのはマントルの流動です。マントル全体の対流と、
細い上昇流であるプルームは別のものとして整理します。
| 何か | 表面に現れるもの | |
|---|---|---|
| マントル対流 | マントル全体の大きな循環 | プレートの運動 |
| プルーム(ホットプルーム) | 細く柱状の上昇流 | ホットスポットの火山 |
| コールドプルーム | 沈み込んだプレートがまとまって落ちる下降流 | — |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- ホットスポットはプレート境界ではない(プレートの内部にも現れる)
- プルームはプレートと一緒に動かないので、島列が年代順に並ぶ
- プレートを動かす主な力は、沈み込むプレート自身が引く力(対流に押されるだけではない)
1. マントル対流とプレートを動かす力
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
マントル対流とは?
高温のマントル物質が上昇し、冷えて下降する、マントル全体のゆっくりした循環
固体のまま流動する(固体対流)。
マントルが対流するのは、どんな条件がそろっているから?
下(核側)が高温で上が低温という温度差と、長時間では流動できる性質
熱を外へ運ぶ仕組みとして働いている。
プレートを動かす力として、現在もっとも大きいと考えられているのは?
沈み込むプレートが自らの重さで引っぱる力(スラブ引っぱり力)
冷えて密度が大きくなったプレートが沈むことが駆動力になる。
海嶺でプレートが押し出される力を何という?
海嶺押し出し力(リッジプッシュ)
高い海嶺から低い方へすべり落ちる効果。
沈み込んだプレートが下部マントルに落ちていく下降流を何という?
コールドプルーム
地震波トモグラフィーで低温(高速度)の領域として見える。
2. プルームとホットスポット
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
プルームとは何?
マントル内を柱状に上昇する高温の流れ
核とマントルの境界付近から立ち上がると考えられている。
ホットスポットとは?
プレートの内部などで、プルームによって火山活動が続いている場所
ハワイやアイスランド(海嶺上)が例。
ホットスポットの火山がプレート境界にないのに活動できるのはなぜ?
下からプルームが上昇し、マグマを供給し続けているから
境界での沈み込みや拡大とは別の仕組み。
ハワイ諸島が南東ほど新しく、北西ほど古いのはなぜ?
ホットスポットが動かず、その上をプレートが北西へ移動しているから
島列の並びがプレートの動いた軌跡になる。
ハワイ-天皇海山列が途中で折れ曲がっているのは何を示す?
約 4300 万年前に太平洋プレートの動く向きが変わったこと
島列の年代と向きから、プレート運動の歴史が読める。
ホットスポットから噴出するマグマは、どんな性質?
玄武岩質(流れやすい)
だから溶岩が広く流れ、傾斜のゆるい火山(盾状火山)になる。
巨大なプルームの上昇が地表に大量の溶岩を出した跡を何という?
洪水玄武岩(台地玄武岩)
デカン高原やシベリアのものが知られ、大量絶滅と時期が重なる例もある。
3. プルームテクトニクス
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
プルームテクトニクスとは、どんな見方?
プレートの運動を、マントル全体を貫くプルームの上昇・下降と結びつけて説明する見方
プレートテクトニクスを深部から支える考え方。
地震波トモグラフィーは、プルームをどう捉えた?
低速度(高温)の柱状の領域として捉えた
→ 地震波と走時曲線
超大陸の分裂に、プルームはどう関わると考えられている?
巨大なプルームの上昇が大陸を持ち上げ、引き裂く方向に働く
分裂の初期には地溝帯(発散境界)ができる。
マントル対流とプレート運動は、熱の移動としてどんな役割を果たしている?
地球内部の熱を地表へ運び出す主な仕組み
対流のほうが伝導よりはるかに効率よく熱を運ぶ。