プレートテクトニクスの成立
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (ア) ㋐「プレートテクトニクス」。
告示は「プレートテクトニクスとその成立過程を理解すること」を求めており、
結論だけでなく、どの証拠でそこに至ったかが範囲に入っている。
0. どういう論点か
プレートテクトニクスは、3 つの説が順に積み上がってできました。
どの説が何を説明でき、何を説明できなかったかが問われます。
| 説 | 出した人 | 弱点 | |
|---|---|---|---|
| 1912 | 大陸移動説 | ウェゲナー | 動かす力を説明できなかった |
| 1960 頃 | 海洋底拡大説 | ヘス | 大陸の移動と結びつけきれていない |
| 1968 頃 | プレートテクトニクス | 多くの研究者 | — |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 大陸が海底を押し分けて動くのではない(大陸はプレートに乗って運ばれる)
- 海洋底は海嶺で生まれ、海溝で沈むので、古い海洋底は 2 億年より古くならない
- トランスフォーム断層はすれ違う境界で、海嶺そのものではない
1. 大陸移動説
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
大陸移動説を唱えたのは誰?いつ?
ウェゲナー、1912 年
かつて 1 つの超大陸パンゲアがあり、分裂して現在の配置になったと考えた。
ウェゲナーが挙げた証拠を 3 つ挙げると?
①大西洋両岸の海岸線の形が合う ②地質構造・山脈の連続 ③同じ化石や氷河の跡の分布
南半球の各大陸に同じ植物化石(グロッソプテリス)が出る。
大陸移動説が当時受け入れられなかったのはなぜ?
大陸を動かす力(原動力)を説明できなかったから
「硬い海底を大陸が押し分けて進む」は物理的に無理だと批判された。
大陸移動説を後に強く支持した、岩石の磁気の研究は何?
古地磁気(見かけの極移動曲線が大陸ごとに違うこと)
2. 海洋底拡大説
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
海洋底拡大説とはどんな考え?
海洋底は海嶺で新しくつくられ、両側へ広がり、海溝で沈み込んで消えるという考え
1960 年ごろにヘスらが提唱した。
海洋底拡大説を裏づけた磁気の証拠は?
海嶺に平行で、海嶺をはさんで対称な縞状の磁気異常
地磁気の逆転が記録されたテープのように広がっている。
海洋底の年代は、海嶺からの距離とどんな関係にある?
海嶺から遠いほど古い(ほぼ距離に比例)
堆積物の厚さも遠いほど厚くなる。
海洋底に 2 億年より古い岩石がほとんど無いのはなぜ?
海溝で沈み込んで失われるから
大陸の岩石には 40 億年に近いものがあるのと対照的。
海嶺から遠ざかるにつれて、海洋底の深さと熱流量はどうなる?
深くなり、熱流量は小さくなる
冷えて密度が大きくなり、沈んでいく。
3. プレートと 3 種類の境界
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋐
プレートテクトニクスとは、どんな考え方?
地球表層が十数枚の硬いプレートに分かれ、互いに動くことで地学現象が起こるという考え方
地震・火山・造山運動をまとめて説明する枠組み。
プレートの境界は 3 種類。それぞれの名前と例は?
発散境界(海嶺・地溝帯)/収束境界(海溝・衝突帯)/すれ違う境界(トランスフォーム断層)
日本列島は収束境界にある。
トランスフォーム断層はどんな境界?代表例は?
プレートがすれ違う境界。サンアンドレアス断層
海嶺を横切ってずらす形で現れる。
大陸どうしが衝突するとどうなる?
どちらも沈み込めず、押し合って大山脈になる
ヒマラヤ山脈(インドとユーラシアの衝突)。
プレートの動きの速さはどれくらい?
年に数 cm(1〜10 cm 程度)
GNSS の観測で直接測れるようになった。
プレートの境界で地震や火山が帯状に分布するのはなぜ?
境界でプレートどうしに力が働き、また沈み込みでマグマができるから
内部(プレートの中央)では地震も火山も少ない。