プレート境界の地震
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学」の内容 (2) ア (ア) ㋑「地震と地殻変動」。
告示は「世界の震源分布についての資料に基づいて,プレート境界における地震活動の特徴を
プレート運動と関連付けて理解する」ことを求めている。
0. どういう論点か
震源の分布はでたらめではなく、プレートの配置で説明できます。
「どこで・どの深さで・どんな地震が起きるか」を境界の種類と結びつけます。
| 境界 | 震源の深さ | 地震の型 |
|---|---|---|
| 海嶺(発散) | 浅い(数十 km まで) | 規模は小さめ |
| 海溝(収束・沈み込み) | 浅い〜700 km まで(陸側へ深くなる) | 巨大地震が起こる |
| すれ違う境界 | 浅い | 横ずれ型 |
| 大陸衝突帯 | 浅い〜中深 | 逆断層型 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 深い地震が起こるのは沈み込み帯だけ(海嶺や海洋プレート内部では浅い)
- 震源の深さは海溝から陸側へ向かって深くなる(逆ではない)
- 巨大地震はプレート境界型。内陸の活断層による地震は規模は小さめでも被害が大きいことがある
1. 世界の震源分布
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋑
世界の震源は、どんな分布をしている?
帯状に分布し、プレート境界とほぼ一致する
環太平洋・アルプス-ヒマラヤ・大洋中央海嶺の 3 つの帯。
沈み込み帯で、震源の深さは海溝からどう変化する?
海溝側で浅く、陸側へいくほど深くなる(斜めの面をつくる)
この面が沈み込んだプレートの位置を示す。
沈み込んだプレートに沿って傾斜する震源の集まりを何という?
和達-ベニオフ帯(深発地震面)
日本の和達清夫が先に見いだした。
地震はどれくらいの深さまで起こる?それより深くで起こらないのはなぜ?
約 700 km まで。それより深いと、岩石が高温・高圧で破壊よりも流動するから
深発地震の下限が沈み込んだプレートの終わりの目印になる。
海嶺で起こる地震の深さと規模は?
浅く(数十 km 以内)、規模は比較的小さい
引っぱりの力による正断層型が多い。
2. 沈み込み帯の巨大地震
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋑
海溝型(プレート境界型)地震は、どうやって起こる?
沈み込む海洋プレートに引きずり込まれた大陸プレートが、限界で跳ね上がることで起こる
ひずみが解放され、陸側が隆起する。
海溝型地震の規模が大きくなるのはなぜ?
ずれ動く断層の面積が非常に広いから
長さ数百 km の断層が一度に動くと M9 級になる。
プレート境界で、強く固着していて大きくずれる領域を何という?
アスペリティ
ここが一気に破壊されると大きな地震になる。
海溝型地震で津波が起こりやすいのはなぜ?
海底が上下に動き、海水全体を持ち上げる(または落とす)から
横ずれ断層では津波は起きにくい。
津波の速さは何で決まる?
水深(深いほど速い)
外洋では時速数百 km、浅くなると遅くなるかわりに波高が増す。
沈み込む海洋プレートの内部で起こる地震(スラブ内地震)の特徴は?
やや深い場所で起こり、真上の内陸に強い揺れをもたらすことがある
境界型とは別の型として区別される。
2011 年の東北地方太平洋沖地震は、どの型の地震?
プレート境界型(海溝型)
日本海溝で太平洋プレートが沈み込む境界が動いた。
3. 日本付近のプレート配置
根拠: 学習指導要領 地学-(2)-ア-(ア)-㋑
日本列島付近にあるプレートは 4 枚。それぞれの名前は?
北アメリカプレート・ユーラシアプレート(陸側)、太平洋プレート・フィリピン海プレート(海側)
4 枚がせめぎ合う世界でもまれな場所。
太平洋プレートはどこで沈み込んでいる?
日本海溝・千島海溝・伊豆-小笠原海溝
年に約 8 cm の速さで西へ動く。
フィリピン海プレートはどこで沈み込んでいる?
南海トラフ・相模トラフ・南西諸島海溝(琉球海溝)
南海トラフの巨大地震はこの沈み込みによる。
日本で内陸の浅い地震が多いのはなぜ?
プレートの押し合いで、内陸の地殻にも力がかかり活断層が動くから
震源が浅いため、規模が中程度でも強く揺れる。