大気の構造
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (1) ア (ウ) ㋐「地球の熱収支」。
熱の出入りを追う前に、その熱がどこを通るのか——大気がどんな層でできているかを押さえる。
0. どういう論点か
大気の層は、気温が高さとともに上がるか下がるかで区切られています。
高さで機械的に切ったのではなく、折り返す点で切ってあるので、
「なぜそこで折り返すのか」を言えれば、順番を覚え直す必要がなくなります。
| 層 | 気温は上へ行くと | 折り返す理由 |
|---|---|---|
| 対流圏 | 下がる | 地表が暖められ、上ほど冷える |
| 成層圏 | 上がる | オゾンが紫外線を吸収して暖める |
| 中間圏 | 下がる | オゾンが減り、暖めるもとが無くなる |
| 熱圏 | 上がる | 酸素や窒素が強い紫外線・X 線を吸収する |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 成層圏で気温が上がるのはオゾンのせい(太陽に近いからではない)
- 気象現象が起きるのは対流圏だけ(水蒸気がほぼここにしか無い)
- 気圧は「上にある空気の重さ」(高さとともに急に減る)
1. 大気の組成と気圧
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(ウ)-㋐
乾燥した大気に多い気体を、多い順に 2 つ挙げると?
窒素(約 78 %)、酸素(約 21 %)
この 2 つで 99 % を占める。
大気中の水蒸気の量は、なぜ「組成」の表に入れにくい?
場所と時期で大きく変わるから
だから乾燥大気(水蒸気を除いた空気)の割合で示す。
気圧とは、そもそも何の大きさ?
その場所より上にある空気の重さ(が及ぼす圧力)
海面で約 1013 hPa。
高さが上がると気圧はどうなる? どんな減り方をする?
下がる。上へ行くほど急激に減る(等間隔には減らない)
高さ 約 5.5 km でおよそ半分になる。
大気の質量の大部分は、どのあたりに集まっている?
対流圏(高さ十数 km まで)
ここに全体の約 8 割がある。
2. 大気の層構造
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(ウ)-㋐
大気は、下から順にどんな 4 つの層に分けられる?
対流圏・成層圏・中間圏・熱圏
気温が高さとともに上がるか下がるかで区切る。
対流圏では、高さ 1 km あたり気温はどれくらい下がる?
およそ 6.5 ℃
これを気温減率という。
対流圏と成層圏の境目を何といい、高さはどのくらい?
圏界面(対流圏界面)。赤道付近で約 17 km、極付近で約 8 km
暖かい低緯度ほど高い。
成層圏で、高さとともに気温が上がるのはなぜ?
オゾンが紫外線を吸収して、その熱で大気を暖めるから
太陽に近づくからではない。
オゾンが多く存在する高さは? その層を何という?
高さ 20〜30 km あたり。オゾン層という
紫外線を吸収し、地表の生物を守っている。
中間圏で、また気温が下がるのはなぜ?
オゾンが少なくなり、大気を暖めるはたらきが弱まるから
高さ 約 80 km で最も低くなる。
熱圏で気温が非常に高くなるのはなぜ?
わずかな酸素や窒素が、強い紫外線や X 線を吸収するから
空気が薄いので、熱そのものは小さい。
オーロラが見られるのは、どの層?
熱圏
太陽から来た粒子が大気の分子に衝突して光る。
3. 対流圏で起きること
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(ウ)-㋐
天気の話が全部この層に収まるのは、水蒸気と対流がここにしか無いからです。
成層圏は名前のとおり上下に混ざりにくく、雲も基本的にできません。
気象現象(雲・雨・風)が対流圏で起きるのはなぜ?
水蒸気のほとんどがここにあり、上下の対流が起きやすいから
上ほど冷たい=不安定な並び方になっている。
成層圏で上下の混合が起きにくいのはなぜ?
上ほど暖かく、軽い空気が上にあって安定しているから
だから「成層」の名がある。
空気のかたまりが上昇すると、温度はどうなる? なぜ?
下がる。周りの気圧が低くなって膨張し、その分エネルギーを使うから(断熱膨張)
熱を外からもらわなくても冷える。
上昇した空気が冷えると、やがて何が起きる?
水蒸気が飽和して水滴になり、雲ができる
雲ができる高さは、その空気がどれだけ湿っていたかで決まる。