地層と地質時代の読み方
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (2) ア (ア) ㋑
「古生物の変遷と地球環境」。生物と環境の移り変わりを読む前に、そもそも地層から
過去をどう読むのかという道具立てを押さえる。
0. どういう論点か
46 億年の歴史は、誰も見ていません。地層と化石と放射年代という 3 つの手がかりから
組み立てられたものです。それぞれ答えられることが違います。
| 手がかり | 分かること |
|---|---|
| 地層の重なり | 順番(どちらが古いか) |
| 示準化石 | その地層の時代 |
| 示相化石 | その地層ができた環境 |
| 放射年代 | 何年前か(数値そのもの) |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 示準化石と示相化石は役割が正反対(時代を決めるか、環境を決めるか)
- よい示準化石は「広く分布し、短い期間だけ栄えた」(長く栄えたものは使えない)
- 地質時代の区分は、生物の大きな入れ替わりで切ってある(年数で等分したのではない)
1. 地層から順番を読む
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(ア)-㋑
地層は、ふつう下と上のどちらが古い? この関係を何という?
下が古い。地層累重の法則
逆転していなければ、下から順に積もっている。
上下が逆転した地層があると分かるのは、どんなとき?
堆積したときの構造(級化層理や、地層の模様)が上下を示すとき
激しい変動を受けた地域では逆転が起こりうる。
離れた場所の地層が同じ時代のものだと決めることを何という?
地層の対比
化石や火山灰の層(鍵層)を手がかりにする。
火山灰の層が地層の対比に役立つのはなぜ?
一度の噴火で広い範囲に短時間で降り積もるから
同じ時刻の目印になる(鍵層)。
地層が堆積したあとに侵食され、その上にまた堆積した境目を何という?
不整合
その間に「陸になっていた時期」があったことを示す。
地層を切っている断層や岩脈と、切られている地層では、どちらが新しい?
切っているほう(断層や岩脈)が新しい
切られる前から存在していなければならない。
2. 化石から時代と環境を読む
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(ア)-㋑
同じ化石でも、何を答えるために使うかで呼び名が変わります。
「時代の指標=示準」「環境の指標=示相」と、字の意味から結び直すと取り違えません。
地層ができた時代を知る手がかりになる化石を何という?
示準化石
アンモナイトや三葉虫、ビカリアなどが使われる。
よい示準化石の条件は?
広い範囲にすみ、個体数が多く、栄えた期間が短いこと
短い期間だけ存在したものほど、時代を細かく決められる。
地層ができた環境を知る手がかりになる化石を何という?
示相化石
サンゴ(暖かく浅い海)、シジミ(河口や汽水域)などが使われる。
よい示相化石の条件は?
限られた環境にしかすめず、長い期間そこにすんでいたこと
示準化石の条件とちょうど逆になる。
サンゴの化石が出たら、その地層はどんな環境でできた?
暖かく浅い海
いまのサンゴがすむ条件から読み取る。
化石から過去の環境を読むときの前提は?
昔の生物も、いまの近い生物と似た環境にすんでいたとみなすこと
現在の観察を過去に当てはめている。
3. 何年前かを測る
根拠: 学習指導要領 地基-(2)-ア-(ア)-㋑
順番だけでは「何年前か」は出ません。放射性元素の減り方が、
時計として使えることが分かって初めて、46 億年という数字が手に入りました。
岩石や化石の年代を、年数として求める方法を何という?
放射年代(放射性同位体による年代測定)
放射性元素が一定の速さで減ることを利用する。
放射性元素が元の半分になるまでの時間を何という?
半減期
元素ごとに決まっていて、温度や圧力では変わらない。
古い岩石と新しい化石で、使う元素を変えるのはなぜ?
半減期が測りたい年代に合っていないと、精度よく測れないから
数万年なら炭素 14、数億年以上ならウランなどを使う。
地球最古の岩石の年代は、およそどれくらい?
約 40 億年前
地球そのものの年齢(約 46 億年)は、隕石の年代から求められている。
地質時代の区分は、何を境に区切られている?
生物の大きな入れ替わり(大量絶滅や、新しい生物群の出現)
年数で等分したものではない。
地質時代を古いほうから 4 つに大きく分けると?
先カンブリア時代・古生代・中生代・新生代
先カンブリア時代だけで、地球の歴史の約 9 割を占める。