プレートの運動
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「地学基礎」の内容 (1) ア (イ) ㋐「プレートの運動」。
内容の取扱いは、プレートの運動に関連させて「プルームなどにも触れること」を求めている。
0. どういう論点か
地球の表面は、十数枚のかたい板(プレート)に分かれていて、それぞれが年に数 cm ずつ
別々の向きへ動いています。地震も火山も山脈も、板と板の境目で起きています。
| 層 | 何であるか | 動き |
|---|---|---|
| リソスフェア(プレート) | 地殻+マントル最上部。かたい | 板ごとに動く |
| アセノスフェア | やわらかいマントル | ゆっくり流れる |
| マントル全体 | 固体だが長い時間では流動する | 対流する |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- プレート=地殻ではない(地球内部の層構造 と同じ分かれ目。プレートは地殻+マントル最上部)
- プレートが動くのは「大陸が海の上を漂う」からではない(板ごと動いている)
- プレートテクトニクスとプルームテクトニクスは見ている深さが違う(表層か、マントル全体か)
1. 大陸移動から海洋底拡大へ
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋐
いまの考え方は、いきなり出てきたものではありません。
「大陸が動く」→「海底が広がる」→「板が動く」という順で、証拠が積み上がって置き換わりました。
この順番を知っていると、それぞれの説が何を説明できて何を説明できなかったかが整理できます。
大陸が動いてきたと最初に唱えたのは誰で、その考えを何という?
ウェゲナーの大陸移動説
かつて 1 つの大陸(パンゲア)だったものが分かれた、とした。
大陸移動説が当時受け入れられなかったのはなぜ?
大陸を動かす仕組み(原動力)を説明できなかったから
証拠は挙げられていたが、何が動かすのかが示せなかった。
大陸移動説の根拠として挙げられたものを 3 つ挙げると?
①大西洋をはさむ海岸線の形が合う ②同じ化石が離れた大陸から出る ③氷河の跡や地層がつながる
離れた大陸が、かつて 1 つだったとしないと説明しにくい。
海底の地形調査から出てきた、大陸移動説を復活させた考えは?
海洋底拡大説
海嶺で新しい海洋底が生まれ、左右へ広がっていくとする。
海嶺から遠ざかるほど、海底の岩石の年代はどうなっている?
古くなる
海嶺でできた海洋底が、両側へ運ばれていることを示す。
海洋底が広がっていることを示す、岩石に残った記録は?
地磁気の縞模様(海嶺をはさんで左右対称の逆転パターン)
岩石は固まるときの地磁気の向きを記録する。
2. プレートとその境界
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋐
境界は、2 枚の板がどう動き合うかで 3 つに分かれます。
名前を覚えるより、「離れる・近づく・すれ違う」のどれかを先に決めるほうが確実です。
地球表面を覆うかたい板を何といい、その動きで地表の変動を説明する考えを何という?
プレート、プレートテクトニクス
プレートは 十数枚に分かれ、それぞれ年に数 cm 動く。
プレートの境界は、動き方で何種類に分かれる?
3 種類(離れる・近づく・すれ違う)
境界の種類が決まれば、そこで起きる現象もほぼ決まる。
2 枚のプレートが互いに離れていく境界を何という?
発散境界(広がる境界)
海嶺や地溝帯がこれにあたる。
2 枚のプレートが近づいて、一方が沈み込む境界を何という?
収束境界(狭まる境界)
海溝・トラフや、大陸どうしの衝突帯がこれにあたる。
2 枚のプレートが水平にすれ違う境界を何という?
すれ違い境界(ずれる境界)
トランスフォーム断層がこれにあたる。
海洋プレートと大陸プレートがぶつかると、どちらが沈み込む?
海洋プレート
玄武岩質で密度が大きく、冷えて重いため。
海洋プレートは、海嶺から離れるほど重くなる。なぜ?
遠ざかるほど冷えて厚くなり、密度が大きくなるから
これが自分で沈み込もうとする力になる。
3. 何がプレートを動かすのか
根拠: 学習指導要領 地基-(1)-ア-(イ)-㋐
原動力はマントルの流動です。表層の板の動きだけを見る立場(プレートテクトニクス)に対し、
マントル全体の上下の流れまで見る立場をプルームテクトニクスといいます。
どちらが正しいかではなく、見ている深さが違うと理解してください。
プレートを動かしている原動力は、大きくいえば何?
マントルの対流(と、沈み込むプレート自身の重さ)
熱いものが上がり冷たいものが沈む流れが、表層の板を運ぶ。
マントル内部の、大規模な上昇流・下降流を何という?
プルーム
上昇するものをホットプルーム、下降するものをコールドプルームという。
プルームの動きまで含めて地球内部の変動を説明する考えを何という?
プルームテクトニクス
表層の板の運動(プレートテクトニクス)を、マントル全体の流れの一部として捉える。
コールドプルームは、どこで生まれると考えられている?
沈み込んだ海洋プレートが、マントルの途中にたまって落ちていくところ
沈み込んだ板が集まり、まとまって下降する。
ホットプルームが地表に達しているところの例は?
ハワイのような火山活動が続く場所や、大陸を割りつつある地溝帯
プレート境界でなくても火山ができる原因になる。
マントルは固体なのに流れる、とはどういうこと?
長い時間で見ると、固体のままゆっくり変形して流動するということ
溶けているわけではない。