反応速度の表し方
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学」の内容 (2) ア (イ) ㋐「反応速度」。
内容の取扱いは「簡単な反応を扱うこと」を求めており、解説は過酸化水素の分解反応のような
簡単な反応を取り上げて速度定数を扱うとしている。
0. どういう論点か
反応速度は、単位時間あたりに変化した量です。
測るものが反応物か生成物かで符号の向きが変わりますが、速度そのものは正にします。
| 測る対象 | 濃度の変化 | 速度の式 |
|---|---|---|
| 反応物 | 減る | −(濃度変化)÷(時間) |
| 生成物 | 増える | +(濃度変化)÷(時間) |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 反応速度は平均の速さ(区間の両端の濃度から出す)
- 係数が違えば速度の値も違う——どの物質について言っているのかを必ず添える
- 速度定数 k は濃度では変わらない(温度と触媒で変わる)
1. 反応速度の表し方
根拠: 学習指導要領 化学-(2)-ア-(イ)-㋐
反応速度はどう表す?
単位時間あたりの、濃度(または物質量)の変化量
単位は mol/(L·s) など。
反応物の濃度変化から速度を求めるとき、符号はどうする?
マイナスを付けて正の値にする
反応物は減るので、そのままでは負になる。
2H₂O₂ → 2H₂O + O₂ で、酸素の生成速度は過酸化水素の分解速度の何倍?
1/2 倍
係数が 2 : 1 なので、どの物質について述べた速度かを明示する必要がある。
反応の進み方を調べるとき、平均の速度はどう計算する?
区間の始めと終わりの濃度差を、その時間で割る
刻む区間を短くするほど、その瞬間の速度に近づく。
過酸化水素の分解を調べる実験では、何を測ると反応の進み方が分かる?
発生した酸素の体積(または残った過酸化水素の濃度)
一定時間ごとに測って、速度の変化を見る。
2. 反応速度式と速度定数
根拠: 学習指導要領 化学-(2)-ア-(イ)-㋐
反応速度式とは?
反応速度と反応物の濃度の関係を表した式(例:v = k[H₂O₂])
k は速度定数。
速度定数 k は何によって変わる?
温度と触媒
濃度を変えても k は変わらない(変わるのは速度 v のほう)。
反応速度式の次数は、化学反応式の係数から決まる?
決まらない(実験で求める)
見かけの反応式が同じでも、実際の道すじが違えば式も変わる。
v = k[A] の反応で、A の濃度を 2 倍にすると速度は何倍?
2 倍
一次反応の関係。v = k[A]² なら 4 倍になる。
反応が進むにつれて速度が小さくなるのはなぜ?
反応物の濃度が減っていくから
速度定数が小さくなるわけではない。
3. 衝突と反応の起こり方
根拠: 学習指導要領 化学-(2)-ア-(イ)-㋐
反応が起きるには、衝突することと、十分なエネルギーをもっていることの 2 つが要ります。
速度を変える要因は、このどちらかに効いています。
反応が起こるために必要な 2 つの条件は?
粒子どうしが衝突することと、活性化エネルギー以上のエネルギーをもつこと
ぶつかっても、エネルギーが足りなければ反応しない。
活性化エネルギーとは?
反応が起こるために越えなければならないエネルギーの山の高さ
大きいほど反応が進みにくい。
活性化状態(遷移状態)とは?
エネルギーの山の頂上にあたる、不安定な状態
結合が切れかけ・できかけの状態。
活性化エネルギーの大きさと反応エンタルピーの大きさには関係がある?
無い
発熱量が大きくても、山が高ければ反応は遅い。