プラスチックとゴム
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学」の内容 (4) ア (イ) ㋐「合成高分子化合物」。
内容の取扱いは「代表的な合成繊維及びプラスチックを扱うこと」を求めており、解説は
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、尿素樹脂などを
取り上げるとしている。天然ゴムは同 (イ) ㋑ の天然高分子化合物にあたる。
0. どういう論点か
プラスチックは、熱するとどうなるかで 2 つに分かれます。
この違いは構造(鎖状か、立体の網目か)から来ています。
| 熱可塑性樹脂 | 熱硬化性樹脂 | |
|---|---|---|
| 熱すると | 軟らかくなる | 硬いまま(分解する) |
| 構造 | 鎖状 | 立体網目状 |
| 作り方 | 付加重合が多い | 付加縮合 |
| 例 | ポリエチレン・ポリスチレン | フェノール樹脂・尿素樹脂 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 熱硬化性樹脂は立体網目構造(だから熱しても軟らかくならない)
- 加硫は硫黄で架橋すること(弾性が増す)
- ポリ塩化ビニルは塩素を含むので、燃やすと有害な気体が出うる
1. 熱可塑性樹脂
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(イ)-㋐
熱可塑性樹脂とは?
加熱すると軟らかくなり、冷やすと固まる樹脂
鎖状の分子でできていて、成形しやすい。
ポリエチレンの単量体と用途は?
エチレン。袋・容器・フィルム
付加重合で作る、最も生産量の多いプラスチック。
ポリプロピレンの単量体は?
プロピレン(プロペン)
ポリエチレンより硬く、耐熱性が高い。
ポリ塩化ビニルの単量体と性質は?
塩化ビニル。硬く難燃性で、水道管などに使われる
塩素を含むので、焼却時の処理に注意が要る。
ポリスチレンの単量体と用途は?
スチレン。発泡させて断熱材や容器に使う
透明で硬いが、もろい。
ポリメタクリル酸メチルの特徴は?
透明性が非常に高い
有機ガラスとして、水族館の水槽などに使われる。
フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)の特徴は?
熱や薬品に強く、非常に滑りやすい
フライパンの表面加工に使われる。
2. 熱硬化性樹脂
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(イ)-㋐
熱硬化性樹脂とは?
一度固まると、加熱しても軟らかくならない樹脂
立体網目構造をもつ。
熱硬化性樹脂が熱で軟らかくならないのはなぜ?
分子どうしが立体的に架橋されていて、動けないから
熱可塑性樹脂は鎖状なので、動ける。
フェノール樹脂の原料は?
フェノールとホルムアルデヒド
付加と縮合が繰り返される(付加縮合)。
尿素樹脂・メラミン樹脂の原料は?
尿素(またはメラミン)とホルムアルデヒド
食器や日用品に使われる。
熱硬化性樹脂の用途に共通するのは?
電気部品・食器など、熱がかかっても形が変わってほしくないもの
コンセントや鍋の取っ手など。
3. ゴム
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(イ)-㋑
天然ゴムの主成分は?
ポリイソプレン
ゴムノキの樹液(ラテックス)から得られる。
天然ゴムに弾性があるのはなぜ?
分子が丸まった状態と伸びた状態を行き来できるから
引っ張ると伸び、離すと戻る。
加硫とは?何が変わる?
天然ゴムに硫黄を加えて加熱し、分子間を架橋すること。弾性と強度が増す
架橋が多いと硬いエボナイトになる。
合成ゴムの例を 2 つ挙げると?
スチレン‒ブタジエンゴム(SBR)・ブタジエンゴム
共重合や付加重合で作る。
ゴムが古くなるともろくなるのはなぜ?
二重結合が空気中の酸素やオゾンで酸化されるから
加硫ゴムでも起こる。