アルデヒドとケトン
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学」の内容 (4) ア (ア) ㋑「官能基をもつ化合物」。
内容の取扱いはアルコール、エーテル、アルデヒド、ケトン、カルボン酸及びエステルを取り上げ、
これらの化合物の相互の関係を反応や構造と関連付けて扱うよう求めている。
0. どういう論点か
どちらも C=O(カルボニル基) をもちますが、端にあるか途中にあるかが違います。
この違いが「還元性があるかどうか」を決めます。
| アルデヒド(−CHO) | ケトン(>C=O) | |
|---|---|---|
| カルボニル基の位置 | 端(水素が付いている) | 途中(両側が炭化水素基) |
| 還元性 | ある | ない |
| 銀鏡反応・フェーリング液 | 陽性 | 陰性 |
| 何を酸化して作るか | 第一級アルコール | 第二級アルコール |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 還元性があるのはアルデヒドだけ(自分が酸化されて相手を還元する)
- ホルムアルデヒドの水溶液がホルマリン
- ヨードホルム反応はアセトンやエタノールなど、特定の構造で陽性
1. アルデヒド
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(ア)-㋑
アルデヒドの官能基は?
ホルミル基(アルデヒド基)−CHO
炭素鎖の端にある。
アルデヒドはどうやって作る?
第一級アルコールを酸化する
さらに酸化するとカルボン酸になる。
アルデヒドに還元性があるのはなぜ?
自分がカルボン酸に酸化されやすく、そのとき相手を還元するから
ケトンにはこの性質が無い。
銀鏡反応とは?何を検出する?
アンモニア性硝酸銀水溶液を還元して銀が析出する反応。アルデヒドを検出する
試験管の内壁が鏡のようになる。
フェーリング液の還元では何が生じる?
赤色の酸化銅(Ⅰ) の沈殿
これもアルデヒドの検出に使う。
ホルムアルデヒドの水溶液を何という?用途は?
ホルマリン。防腐剤や生物標本の保存に使う
シックハウス症候群の原因物質でもある。
アセトアルデヒドはどうやって作る?
エタノールの酸化、またはアセチレンへの水の付加
酒を飲んだときに体内で生じるのもこれ。
2. ケトン
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(ア)-㋑
ケトンの構造上の特徴は?
カルボニル基 C=O の両側に炭化水素基が結合している
炭素鎖の途中にカルボニル基がある。
ケトンはどうやって作る?
第二級アルコールを酸化する
2-プロパノールを酸化するとアセトンになる。
ケトンに還元性はある?
無い
銀鏡反応もフェーリング液の還元も示さない。
アセトンの性質と用途は?
無色で特有のにおいをもつ液体。水にも有機溶媒にもよく溶ける
溶媒として広く使われる。
アセトンと酢酸カルシウムの関係は?
酢酸カルシウムを乾留(熱分解)するとアセトンができる
古典的な製法。
3. ヨードホルム反応
根拠: 学習指導要領 化学-(4)-ア-(ア)-㋑
ヨードホルム反応とは?
ヨウ素と水酸化ナトリウム水溶液を加えると、黄色沈殿(ヨードホルム)が生じる反応
特有のにおいがある。
ヨードホルム反応が陽性になるのはどんな構造?
CH₃CO− または CH₃CH(OH)− をもつ化合物
アセトン・アセトアルデヒド・エタノール・2-プロパノールが陽性。
メタノールはヨードホルム反応を示す?
示さない
エタノールは示すので、この反応で区別できる。
アルデヒドとケトンを見分けるには、何を使えばよい?
銀鏡反応またはフェーリング液の還元
アルデヒドだけが陽性になる。