溶液の濃度
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学基礎」の内容 (3) ア (ア) ㋐「物質量」。
内容の取扱いが「溶液のモル濃度も扱うこと」を求めている部分にあたる。
0. どういう論点か
濃度は 2 種類あります。分母が何かを取り違えないことが全部です。
| 定義 | 分母 | 単位 | |
|---|---|---|---|
| 質量パーセント濃度 | 溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100 | 溶液の質量 | % |
| モル濃度 | 溶質の物質量 ÷ 溶液の体積 | 溶液の体積(L) | mol/L |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 分母は溶媒ではなく溶液(水の量ではなく、できた溶液全体)
- モル濃度の分母は体積、質量パーセント濃度の分母は質量
- 溶液をつくるときは「全体を 1 L にする」(水を 1 L 加えるのではない)
1. 溶液のことば
根拠: 学習指導要領 化基-(3)-ア-(ア)-㋐
溶かす液体と、溶けている物質、できた液体をそれぞれ何という?
溶媒(溶かす液体)・溶質(溶けている物質)・溶液(できた液体)
食塩水では水が溶媒、食塩が溶質。
溶質が溶媒に均一に散らばっていく現象を何という?
溶解
溶質の粒子が溶媒の粒子に囲まれて散らばる。
イオン結晶が水に溶けやすいのはなぜ?
水が極性分子で、イオンを取り囲んで(水和して)引き離せるから
だから極性の溶媒には極性の物質・イオン性の物質が溶けやすい。
2. 質量パーセント濃度
根拠: 学習指導要領 化基-(3)-ア-(ア)-㋐
質量パーセント濃度の定義は?
溶質の質量 ÷ 溶液の質量 × 100 [%]
分母は溶媒ではなく溶液(溶質 + 溶媒)。
食塩 20 g を水 80 g に溶かした水溶液の質量パーセント濃度は?
20%
20 ÷(20 + 80)× 100 = 20。分母が 80 ではないことに注意。
質量パーセント濃度が分かっているとき、溶質の質量を出すには?
溶液の質量 × 濃度 ÷ 100
割合の計算なので、体積は関係しない。
3. モル濃度
根拠: 学習指導要領 化基-(3)-ア-(ア)-㋐
モル濃度の定義と単位は?
溶質の物質量[mol]÷ 溶液の体積[L]。単位は mol/L
溶液 1 L あたりに溶質が何 mol あるか。
0.10 mol/L の水溶液 500 mL には、溶質が何 mol 含まれる?
0.050 mol
0.10 mol/L × 0.500 L。体積は L に直して使う。
モル濃度が化学でよく使われるのはなぜ?
反応に関与する粒子の数(物質量)を、体積をはかるだけで扱えるから
化学反応は物質量の比で進むので、質量より mol で扱うほうが素直。
1 mol/L の水溶液をつくるには、溶質 1 mol をどうすればよい?
メスフラスコに入れ、水を加えて溶液全体を 1 L にする
水 1 L を加えるのではない(溶質のぶんだけ体積が増えてしまう)。
質量パーセント濃度をモル濃度に直すとき、必要になる量は?
溶液の密度とモル質量
質量 →(密度)→ 体積、質量 →(モル質量)→ mol と両方に直す必要がある。
同じ物質の水溶液でも、質量パーセント濃度が同じならモル濃度も同じといえるか?
いえない
分母が質量と体積で違うため、密度によってずれる。