中和滴定
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
根拠は高等学校学習指導要領(平成30年告示)「化学基礎」の内容 (3) ア (イ) ㋐「酸・塩基と中和」。
酸や塩基に関する実験などを行い、中和反応に関与する物質の量的関係を理解することが
求められている部分にあたる。
0. どういう論点か
中和滴定は共通テストで実験の図として出ます。器具と指示薬の選び方が要点です。
| 器具 | 何に使うか | 共洗いするか |
|---|---|---|
| ホールピペット | 濃度の分かっていない溶液を正確にはかり取る | する |
| ビュレット | 滴下した体積を読み取る | する |
| コニカルビーカー | 反応させる | しない(水でぬれていてよい) |
| メスフラスコ | 決まった濃度の溶液をつくる | しない |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- コニカルビーカーは水でぬれていてよい(溶質の物質量が変わらないから)
- ホールピペットとビュレットは共洗いする(水が残ると濃度が変わる)
- 指示薬は中和点の pH で選ぶ(どの滴定でもフェノールフタレイン、ではない)
1. 器具と操作
根拠: 学習指導要領 化基-(3)-ア-(イ)-㋐
濃度の分からない酸や塩基の濃度を、中和の量的関係から求める操作を何という?
中和滴定
濃度の分かった溶液(標準溶液)を使う。
一定体積の溶液を正確にはかり取る器具は?
ホールピペット
安全ピペッターを使って吸い上げる。口で吸ってはいけない。
滴下した体積を正確に読み取る器具は?
ビュレット
液面の最も低い位置(メニスカスの下端)を、目の高さで読む。
決まった濃度の溶液を正確につくる器具は?
メスフラスコ
溶質を入れ、標線まで水を加えて全体の体積を合わせる。
ホールピペットとビュレットを、使う溶液で洗ってから使う操作を何という?なぜ必要?
共洗い。内側に残った水で溶液が薄まるのを防ぐため
はかり取る体積が正確でも、濃度が変わってしまう。
コニカルビーカーは共洗いする必要があるか。その理由も。
必要ない。水でぬれていても、中に入れた溶質の物質量は変わらないから
中和に関係するのは物質量で、濃度ではない。
器具のうち、加熱して乾かしてはいけないものは?その理由も。
ホールピペット・ビュレット・メスフラスコ。加熱すると変形して体積が正確でなくなるから
洗ったあとは自然乾燥させるか共洗いして使う。
2. 指示薬と滴定曲線
根拠: 学習指導要領 化基-(3)-ア-(イ)-㋐
中和点を色の変化で知らせる物質を何という?
指示薬
pH によって色が変わる。
フェノールフタレインの変色域と色の変化は?
pH 約 8.0〜9.8(塩基性側)。無色 → 赤(赤紫)
塩基性側に中和点がある滴定に使う。
メチルオレンジの変色域と色の変化は?
pH 約 3.1〜4.4(酸性側)。赤 → 黄
酸性側に中和点がある滴定に使う。
強酸と強塩基の滴定では、どの指示薬が使えるか?
フェノールフタレインでもメチルオレンジでもよい
中和点が pH 7 付近で、pH が急に変化する範囲が広いため。
弱酸(酢酸)を強塩基(水酸化ナトリウム)で滴定するとき、使う指示薬は?
フェノールフタレイン
できる塩が塩基性を示すので、中和点が塩基性側にある。
弱塩基(アンモニア)を強酸(塩酸)で滴定するとき、使う指示薬は?
メチルオレンジ
できる塩が酸性を示すので、中和点が酸性側にある。
滴定曲線とは何を表したグラフ?
加えた溶液の体積(横軸)と、混合液の pH(縦軸)の関係
中和点の前後で pH が急に変化する。
滴定曲線で pH が急に変化する部分があるのはなぜ?
中和点の近くでは、わずかな滴下で H⁺(または OH⁻)の量が大きく変わるから
この範囲に変色域が入る指示薬を選ぶ。