産業と交通の発達
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 歴史的分野 B 近世までの日本とアジア (3) 近世の日本 ア (ウ)「産業の発達と町人文化」のうち、産業や交通の発達。
0. どういう論点か
戦乱が止むと、人々は田畑を広げ、道具を改良し、売るための作物を作り始めます。
作ったものを運ぶために陸の道(五街道)と海の道(航路)が整い、品物は大阪に集まって江戸へ送られました。
「農業が伸びる → 運ぶ道ができる → 都市で売り買いされる → 商人が力をつける」という順につながっているので、
この順に並べれば個々の用語の居場所が決まります。
なお、身近な地域にもこの時代に始まった特産物や街道・港が残っていることが多いので、自分の地域でも探してみてください。
| 都市 | 呼び名・役割 |
|---|---|
| 江戸 | 「将軍のおひざもと」。政治の中心で、武士が多く住む |
| 大阪 | 「天下の台所」。諸藩の蔵屋敷が並ぶ商業の中心 |
| 京都 | 朝廷があり、西陣織などの工芸が盛ん |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- 備中ぐわは耕す道具、千歯こきは脱穀の道具
- 西廻り航路は日本海側から大阪へ、東廻り航路は太平洋側から江戸へ
- 株仲間は商人の同業者の組合(座は中世の同業者の組合。役割は似るが時代が違う)
1. 農業の発達
根拠: 学習指導要領 歴-B-(3)-ア-(ウ)
幕府や藩は年貢を増やすために新田開発を進め、江戸時代の初めから半ばまでに耕地はおよそ 2 倍に広がったとされます。
幕府や藩が年貢を増やすため、海や沼地を干拓したり荒れ地を切り開いたりして田を増やしたことを何という?
新田開発
用水路の整備とあわせて進められ、米の収穫量が増えた。
土を深く耕すことができるように、刃を 3〜4 本に分けた農具は?
備中ぐわ
脱穀に使う千歯こきと取り違えない。
稲の穂から、もみを効率よくこき落とす(脱穀する)ための農具は?
千歯こき
作業がはかどり、それまで脱穀をしていた人手が少なくてすむようになった。
いわしを干して作り、お金で買って使うようになった肥料は?
干鰯
油かすとともに、お金で買う肥料(金肥)として綿などの商品作物の栽培に使われた。
綿・菜種・紅花・藍などのように、売ってお金にするために栽培された作物を何という?
商品作物
農村にもお金を使う暮らしが広がっていった。菜種は灯火の油になった。
2. 交通の発達
根拠: 学習指導要領 歴-B-(3)-ア-(ウ)
江戸の日本橋を起点とした、東海道・中山道・甲州道中・日光道中・奥州道中の 5 つの道をまとめて何という?
五街道
参勤交代などで使われ、要所には関所が置かれた。
街道に沿って、旅人が泊まったり荷物を運ぶ人や馬を用意したりした町を何という?
宿場(宿場町)
大名が泊まる本陣も置かれた。手紙や荷物は飛脚が運んだ。
東北地方の日本海側から、日本海・下関・瀬戸内海を通って大阪へ米などを運んだ航路は?
西廻り航路
太平洋側を回って江戸へ運ぶのが東廻り航路。どちらも河村瑞賢が整えた。
大阪と江戸を結ぶ航路で、日用品や酒などを運んだ定期船を 2 つ挙げると?
菱垣廻船と樽廻船
上方(大阪・京都)でつくられた品物が、大消費地の江戸へ送られた。
3. 都市と商業
根拠: 学習指導要領 歴-B-(3)-ア-(ウ)
江戸時代、全国の品物が集まったことから「天下の台所」と呼ばれた都市は?
大阪
諸藩が蔵屋敷を置き、年貢米や特産物を運び込んで売りさばいた。
諸藩が大阪などに置き、年貢米や特産物を保管して売った建物を何という?
蔵屋敷
米をお金に換えることが藩の収入になった。
江戸時代、商人がつくった同業者の組合で、幕府や藩に税を納めるかわりに営業の独占を認められたものは?
株仲間
中世の座と役割は似ているが、江戸時代のものは株仲間と呼ぶ。
江戸時代に、金貨・銀貨・銭の交換や、お金の貸し付けを行って大きな力を持った商人は?
両替商
東日本では主に金、西日本では主に銀が使われたので、交換の仕事が欠かせなかった。
江戸幕府が全国に流通させた銅銭は?
寛永通宝
幕府は金座・銀座で金貨・銀貨をつくり、貨幣を統一していった。