東北地方
このノートの問いがそのまま復習カードになり、忘れかけたころに出題されます。
学習指導要領 地理的分野 C 日本の様々な地域 (3) 日本の諸地域 ア (ア)(イ)。考察の仕方は ⑤「その他の事象を中核とした考察の仕方」(伝統文化と生活)。
0. どういう論点か
東北地方は伝統的な生活・文化を中核にして見ます。
東北の夏祭りの多くは、米の豊作を願う気持ちから生まれました。冷たい風で米がとれない年があったからこそ、豊作への願いが強かったのです。
冬は雪で農作業ができないので、その間の仕事として漆器や鉄器などの工芸品が育ちました。
「厳しい自然 → 農業の苦労 → 祭りや工芸という文化」というつながりで見ると、祭り・伝統的工芸品・やませ・稲作が一本の話になります。
いまは、伝統を守りながら、東日本大震災からの復興を進めることが大きな課題です。
| 事柄 | 自然との関係 | 文化・生活への表れ |
|---|---|---|
| 夏祭り | 冷害で米がとれない年がある | 豊作を願う祭り(竿燈など) |
| 伝統的工芸品 | 冬は雪で農作業ができない | 冬の副業から育った漆器・鉄器 |
| 稲作 | 雪解け水が豊か | 日本の穀倉地帯、銘柄米 |
| 三陸海岸 | 入り組んだリアス海岸 | 養殖業、一方で津波の被害 |
引っかけの分かれ目は次の 3 つ。
- やませは夏に太平洋側へ吹く冷たい北東の風(冬の北西季節風ではない)
- 東北三大祭りは青森ねぶた祭・秋田竿燈まつり・仙台七夕まつり(県と祭りの組み合わせ)
- 伝統的工芸品を指定するのは国(経済産業大臣)(県ではない)
1. 東北の自然と冷害
根拠: 学習指導要領 地-C-(3)-ア-(ア)
東北地方の中央を南北に走り、太平洋側と日本海側を分けている山脈は?
奥羽山脈
太平洋側と日本海側では、気候や吹く風が大きく違う。
夏に東北地方の太平洋側に吹く、冷たく湿った北東の風を何という?
やませ
寒流の親潮の上を渡ってくるので冷たい。霧や曇りの日が続き、日照時間が少なくなる。
やませが長く吹いた年に、稲が十分に育たず米の収穫が大きく減る被害を何という?
冷害
対策として、寒さに強い稲の品種がつくられてきた。
東北地方の太平洋側にある三陸海岸で、入り組んだ海岸線が続く地形を何という?
リアス海岸
湾の中は波が穏やかで、かき・わかめなどの養殖が盛ん。一方で、湾の奥ほど津波が高くなりやすい。
2. 祭りと伝統文化
根拠: 学習指導要領 地-C-(3)-ア-(イ)
東北三大祭りと呼ばれる 3 つの夏祭りは?
青森ねぶた祭・秋田竿燈まつり・仙台七夕まつり
どれも夏に行われ、多くの観光客が訪れる。
たくさんのちょうちんを下げた竿を、稲穂に見立てて持ち上げる、豊作を願う秋田市の祭りは?
秋田竿燈まつり
米がとれない年もあった東北では、豊作を願う行事が大切にされてきた。
秋田県の男鹿半島で、大みそかの夜に鬼の面をつけた人が家々を回る伝統行事は?
なまはげ
ユネスコの無形文化遺産に登録されている。担い手の減少が課題になっている。
奥州藤原氏が栄えた岩手県の町で、中尊寺金色堂などが世界遺産に登録されているのは?
平泉
平安時代の終わりごろ、東北に独自の仏教文化が花開いた。
3. 伝統的工芸品
根拠: 学習指導要領 地-C-(3)-ア-(イ)
東北地方で漆器や鉄器などの工芸品づくりが発達したのはなぜか?
冬は雪で農作業ができず、その間の副業として行われたから
地元でとれる木・漆・鉄などの原料も生かした。
伝統的な技術や原料で作られ、国(経済産業大臣)が指定する工芸品を何という?
伝統的工芸品
東北地方には指定を受けたものが多い。後継者の不足が共通の課題。
岩手県で作られている、鉄を型に流して作る伝統的工芸品は?
南部鉄器
ほかに天童将棋駒(山形県)・津軽塗(青森県)・会津塗(福島県)などがある。
4. 米と果物、震災からの復興
根拠: 学習指導要領 地-C-(3)-ア-(ア)
東北地方は、秋田平野・庄内平野・仙台平野などで稲作が盛んで、日本の穀倉地帯と呼ばれます。各県が味のよい銘柄米(ブランド米)を開発しています。
青森県の津軽平野で盛んにつくられている果物は?
りんご
涼しい気候が栽培に向く。青森県はりんごの全国有数の産地。
山形盆地で盛んにつくられている果物は?
さくらんぼ(おうとう)
福島盆地では、ももの栽培が盛ん。
2011 年 3 月 11 日に発生し、大きな津波によって東北地方の太平洋岸に大きな被害をもたらした災害は?
東日本大震災
福島県の原子力発電所の事故も起きた。住宅の高台への移転や防潮堤の整備など、復興が続いている。